コロナ。
空は流れて蒸し暑い宵闇。
日常は回りくどく僕を追い詰めて、毎晩辿り着くコロナ。
コクン、と飲み干す一口がやけに冷たく感じて噎せそうになるのを堪える。
そう、確かに僕は確かに生きている。
必死にさり気なく呼吸をしているつもりでいても、結局面倒臭い位周りを巻き込んでゼーハー息を荒げて生きている。
この6畳一間分の存在感しか持ち合わせていないようでいて、何かに誰かに確実に影響を与え、時に人生や運命さえ変える力さえ持ち合わせているだろう。
そんな唯一無二の人間がなんだ、こんな狭いベランダでどこまでも続くような暗闇の先の無を見つめては溜息。
死にたいとか生きたいとかじゃない。
強いて言うなら人間疲れました。
代わり映えしない花屋だってあんなにキラキラしているのに代わり映えしない生活はなんて退屈で疲れるのだろう、と。
汗ばむ瓶は涼感を忘れ、喉は潤いを欲していて。
その渇きは心の渇き。
何かに夢中になりたい。何かを好きになりたい。何かと楽しみたい。
何か?
結局それなのだ。いつも渇望してはハテナマーク。
何か欲しているという割には自分は知らんぷりで誰かが何かが青い鳥の如く幸せ運んで来てくれるんじゃないかという期待。
そんなの無茶な話だ。
青い鳥だってセンチメンタルになっただけの一学生にチュンチュン声掛ける程暇じゃないだろう。
瓶は空だ。
酔いが覚め始めてはっきりする視界。
朝には青い鳥程大層ではないけれど、スズメやカラスが僕を現実に戻してくれるだろう。
そして何もない日常にまた沈んでは、宵闇に隠れて一頻り泣くのだろう。
まぁ、そんなのも悪くない。
だって気付いたんだ、僕の欲している何かは何か。
2本目のコロナ。




