幕間1 とある王宮でのできことなようで
連投稿難しいよ…
どうしたらいい作品ができるのか感想プリーズ
~昼下がりのハインブルグ城にて~
「ねえ、ヘレナくん。わしの仕事多くないかな?」
とある恰幅のいい男性は、横にいた金髪のいかにもまじめな女性にしゃべりかける。
女性は見るからに貴族でもあり、国で2番目にえらい人間であった。
しかしそんな相手に対し、男性はフランクに話しかけている。
「うるさいですよ、クソムシ。無駄口ではなく手を動かしてください」
女性も男性に対し、毒舌を混ぜて返す。
一見、会話だけだと男性との関係性は女性の立場が上だと思うだろう。
しかし、この関係は、ほかの貴族が傍から見ていればおかしいのだ。
恰幅のいい男性は、女性よりも階級は上なのである。2番目の上つまり、1番偉い人物…
つまり、国王だ。
「ヘレナよ。わし、一応国王なんだよ。なんでそんなに態度悪いの?」
「誰かさんのせいで仕事が滞っているので嫌味を加えた結果です」
国王はわかって聞いたが、ヘレナと呼ばれる女性は毒を混ぜて返してきた。しかも仕事していないのは事実なので言い返すこともできない。
‟ガチャっ”
公務を続けていると、いつもならメイドぐらいしか入らない入口がノックなしで扉が開いた。
ノックもなしに扉から入ってきたのはローブを覆った人だった。
明らかに怪しい人物で、国王とヘレナは、警戒を強めながら見ていた。
「だれだ、お前は?ここは、国王の公務場だ。誰の許可を得て入っている」
ヘレナは、怪しい男を警戒しながら、話かける。
ローブの男は、話しかけられ不気味に笑いだし、瞬間ローブを脱ぎ捨てた。
その顔を見た国王とヘレナの顔は驚愕に変わった。
「お前は……前王宮魔法大臣 ゲヴォルト・ウォーレン」
「なぜ貴様がここにいる。貴様は禁忌魔法の開発により国外追放されたはずだ」
「くはは……そうだ。俺は、国外追放を受けた。しかし、お前たちに追い出された屈辱は今でもわすれていない。俺を追い出した復讐のために帰ってきたぞ」
ゲヴォルトは、闇の魔力を体から放出しだした。
「させるか!」
すぐさま、ヘレナが水魔法の上位互換である氷魔法を使い、ゲヴォルトの顔以外を凍らせた。しかし、ゲヴォルトは凍らされても余裕の笑みを浮かべていた。むしろ、自分が勝ったかのように…
「なぜ笑っている。もう、お前は魔法を行使できない。降参しろ!!」
「くはは…降参だと?誰に言っている。ふはは、一足遅かったな。俺の命を削って使った魔法はすでにここに来る前に行使されている」
「なにをした!!」
ヘレナは、ゲヴォルトに詰め寄り問い詰める。
「俺が魔物を操る魔法を行使したんだよ。この国に、5000体以上の魔物が攻めてくる。俺の才能をぽい捨てした国への制裁をくれてやる」
「モンスターパレード……5000体以上だと…馬鹿げている」
「嘘だと思うなら斥候でもしたらどうだ?」
国王は、ゲヴォルトの余裕がある笑みは、明らかに嘘をついているようには見えなかった。
「ヘレナ!すぐに、斥候部隊を準備しろ!もし事実だった場合、緊急クエストとして冒険者ギルドへの要請もしておけ。もちろん騎士たちにも準備させておけ」
先ほどとは異なった国王の焦った命令口調。
ヘレナも言われた通り街の外へと斥候を送った。
~数時間後~
ゲヴォルトが言ったモンスターパレードがあった。
あと6時間後には、ハインブルグに到達する位置まで迫っていた。
すぐさま、冒険者ギルドと騎士団へと討伐要請を出した。
あの後、ゲヴォルトを尋問すると闇魔法の一種で止めることはできないことがわかってしまった。
正直、被害を出さないということはできそうにない。
しかし、それは杞憂に終わった。
~そのまた1時間後~
冒険者ギルドと騎士団が討伐へと向かっている間、国王とヘレナは、公務室で報告を待つことしかできない。不安の中、ノックをして入ってきた一人の兵士が報告をしに来た。
「報告いたします」
「モンスターパレードは、壊滅いたしました。被害者かすり傷 数名、重傷者 0名です」
「「は?今なんと言った」」
あまりの非現実的な報告に不安だったから耳が悪くなったのか。
「モ、モンスターパレード壊滅。被害者は、かすり傷 す、数名です」
「ふざけているのか!」
非現実的報告についヘレナは怒鳴ってしまった。しかし、ありえないのだ。3000のモンスターパレードは稀に自然に起こることがある。その際でも重傷者どころか死者が多数になる。
今回は5000という大規模モンスターパレードだ。被害が小さいわけがない。
「い、いえ、報告に間違いはありません」
「どういうことだ?」
自分も、何故被害が小さいのかがわからない。
「実は、冒険者ギルドの少年が最前線で敵、約4000体を一瞬で壊滅させました。またその少年の回復魔法により被害が甚大にならなかったです。」
「は?本当か?本当なら誰なんだ。そいつは?」
敵のほぼ壊滅だと?それに回復も使えるものなど聞いたことがない。
「ハルトと呼ばれる新規登録者らしいです」
「「新規登録者だと?」」
ヘレナも気になり食い気味で言葉が被る。
「調べたところによりますと、初回登録でBランクになり、バジリスクを単独討伐しているそうです」
「「……」」
兵士の報告を聞き終え、持ち場に帰らせた。
「どう思う?」
「モンスターパレードに被害が出なかったのはうれしい報告だな」
「そっちじゃない。そのハルトという冒険者よ」
「わかっている。一度呼び出してみるか」
一度会って、この目で見て置くべきだろう。報告を聞くだけでもその少年に興味がある。
「どうやって? ほかの貴族から反対されるわ」
「今回の功労者の報酬って形ならほかの奴らも手だし出来んだろ」
「そうね。ギルドに人を送っておくわ」
そこまでの能力を備えた人材、他の国へと知られる前に確保すべきだろう。
何故か、ハルトの知らないところで、国が動き出していた。
【おまけ ゲヴォルト】
ヘレナ:「お前のたくらみは、成功しなかったみたいだ」
ゲヴォルト:「嘘だ! そんなはずない。だれが5000体モノ魔物を倒せるものか」
へ:「冒険者のイレギュラーが一人で4000体ほど倒し、ハインブルグの被害は小さかったらしい」
ゲ:「う、うそだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?そんなことあるわけねぇ!」
ヘ:「……ふん、信じるか信じないかはお前次第だ」
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