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第十三幕 モンスターパラダイスなようで

2話投稿


 フェイ、ミル、アカリの約束を邪魔するわけにいかないと思ったので俺は、3人と別れ、報酬の件もあるのでギルドへ向かうことにした。


 ギルドハウスへと向かうといつもの雰囲気とは異なっていた。冒険者達は、静まり返っており一人の受付嬢とギルドマスターを中心に集まっていた。


「急な招集をかけた冒険者には申し訳ないが、緊急事態が発生した」


 ギルドマスターが壇上で話す声が聞こえたので、俺も集まっている近くまで寄っていった。


「とある報告により、モンスターパレードが確認された。また、周辺森から現在ここ王都へと向かっているらしい」


「「「!?」」」


 ギルドマスターの話により、周囲の冒険者は、驚愕で狼狽していた。

 というかモンスターパレードって何?祭り?モンスターが出店に出回るの?


「モンスターの規模は?」


 とある歴戦冒険者は、落ち着きを取り戻しギルドマスターへ問いかける。


「現在確認をされているだけで、5000は優に超えているらしい」


「なんだって!?」


 歴戦冒険者だけでなく周囲の冒険者は、驚きうろたえている。聞き耳を立てていると節々から死という言葉が聞こえてくる。


「王都内の冒険者には、緊急討伐クエストとして発令された。しかし、君たちは騎士とは違い冒険者だ。強勢義務というものはない。するかどうかは君ら次第だ」


 またも、周囲の冒険者は、話始める。参加するか否か。


 俺は、モンスターパレードがなんなのかいまいちわかっていないが緊急クエストの報酬が遠めに見えて、驚愕していた。


 ――緊急クエスト――


 内容:モンスターパレードの殲滅


 報酬金:3億yell

 

 依頼主:???


 3億yellという、今までのお金とはかけ離れた報酬に心がぴょんぴょんする。

 とりあえず、モンスターパレードって詳しく知りたいので、壇上から降りていたシャルマさんのほうへと向かう。


「こんにちは、シャルマさん。聞きたいことがあってモンスターパレードってなんですか?」


「にゃ?! ハルトがなんでいるニャ。今回は、歴戦の冒険者に招集をかけていたのニャ」


「昨日の報酬とかを受け取りに来ていたんですが、なんか冒険者集まってたんで見てました」


「そういうことニャ。にゃあ、モンスターパレードだったニャ。たくさんのモンスターが進軍してくるんだニャ。いつもは、森の中とかに住んでるんだけどたまに群れを成して人間を襲いに来るんだニャ。いまだに何故なのか原因はわかっていないニャ」


「しかも、今回は規模が違う。いつもなら多くても2000体ほどだが、倍以上の5000体を超える超大型のモンスターパレードなのだ。無駄死にさせるわけにいかないと考え、歴戦のCランク以上に招集をかけたんだ。参加自体は自由だが、どうする?」


「どうする?じゃないニャ。なに考えてるニャ。ハルトは、まだ冒険者になりたてニャ」


「いいんですか?参加しても」


「ニャ?!やめるニャ。死ぬかもしれないニャ」


 シャルマさんは、必死に止めてくれるが、俺は報酬額の多さが頭から離れない。ギルドマスターも冗談半分で言ったのに、まさか参加意欲があると思わず驚いていた。


「おいおい、半分冗談のつもりだったんだが…。参加する気か?」


「3億……戦力は、多いほうがいいだろ?」


 本音が出そうになったが、なんとか後付けに成功した。


「そうか……一応許可はするが…危なくなったら逃げてもいい。ペナルティーは軽くしてやる」


「ギルマス?!」


「できる限り戦力が多いことに越したことはない。こいつは、ベルマに勝っているし、バジリスクを単独討伐している。大丈夫だろう」


 シャルマさんは、こめかみを押さえ溜息をもらしていた。たぶん言っても無駄なんだと悟ったからだろう。


「あ!でもその前にバジリスクの報酬とモンスターの買取のお金をいただいてもいいですか」


 より安全なステータスにまで上げるためにもお金が必要だ。


「……まあ、いいだろう。用意はできている。受付カウンターでクエスト報酬は、もらえる。シャルマがここにいるから、シャルマ取ってきてやれ。あと、買取に関しては、レティのところへ行け」


「わかりました」


「あと、緊急クエスト開始は40分後だ。ここに集合し参加者全員で向かうから遅れるなよ」


 注意事項諸々を聞いているとシャルマさんが報酬の革袋を持ってきて手渡された。とりあえず開始まで時間もあるので俺は、買い取り額を受け取りに行くためレティのいる解体場へと向かった。


「買取額を受け取りたいんですけど、レティさんはいますか」


 解体場の受付に話しかけるとバジリスクの件とすぐわかったのか、すぐさまレティさんを呼んできてくれた。


「ちょうど終わったところだったよ。内訳を説明しておくよ。これがバジリスク4体の買取額で美品は4000yell、それ以外は、1500yellだ。合計 8500yellだね。次にゴブリンの死体だね美品じゃなかったし、狩って時間が経ってたから1体300yellで130体だから合計39000 yellだよ。オオカミ男は、懸賞金が掛かってたみたいだから2000yellを騎士団から受け取っている。それ以外のガラクタは20yellで2080yellだった。全体の合計 51580yellだったんだけどおまけして合計 52000yellで買い取るわ」


 結構な価値だったみたいだ。


「ありがとうございます。ていうか、おまけまでいいんですか」


「いいよ。これからも期待してるからね」


 いい人や。そうだこれからモンスターパレードに参加するし解体依頼もお願いし解かなきゃな。


「はい。これからモンスターパレードに参加するので期待しててください」


「は?」


 なんか驚いて放心状態になっていたが、時間もないので解体場を去り、集合前に俺のステータスの確認を確認しておく。


「一応、バジリスク討伐の報酬が4体倒したから20000yell、買取が52000yellだったから合計72000yell結構レベル上がると思うんだけど…ステータス」


 <status>

 名前辻堂 晴翔 Lv.5

 所持金84000yell (今までの合計金額:yell)

 筋力10 (+8400)

 魔法力10(+8400)

 防御力10(+8400)

 魔防力10(+8400)

 速度10(+8400)

 運1(×100)

<魔法適正>

 炎A 水B 風S 土B 光B 闇C

<スキル>

 貯金…所持金が多ければ多いほどステータスに変化が起きる。

  無一文には使えない

<天恵スキル>

 エリアヒールLV0…半径1m以内の味方の傷を癒す

 隠密LV0…15秒間姿を消す。(クールタイム5分)

 LUK向上LV0…自分の運×100

 New  鑑定…相手のステータスを確認できる。戦闘で与えたダメージが見える。


<Item>

 折れた木のエクスカリバー   ×      1

 E半月輪 (右・左)       ×    1



「は?」


 レベルが上がっていることは何となくわかっていたが”鑑定’”と!?

 しかも、戦闘で相手に与えたダメージの表記ってちょっと気になるやつやん


「お金最強だな。チートすぎ!」


 それよりも、天恵ってレベル上がることでも手に入るのか、新発見だな。あんまり天恵にお金を使うとステータスに影響が出るから助かる発見だな。


 一応、天恵のスキルツリーも見ておくかな。天恵のスキルツリーを開いたが、さすがに天恵スキルは前あげた部分以外の開放はされていない。



 とりあえず今できることは、隠密、ヒールエフェクト、LUKのLv上げだけだな。


 見た感じだとLv1上げるのにかかる金額は、500yellだ。たぶん前回同様レベルごとにかかる金額が変わるのだろう。


「全部 5レべルずつ上げることにするか。うわ…1スキル7500yell。鑑定はレベル概念がないみたいだから3スキル分で22,500yellかかった」


 前世の22,500円と考えると精神的に重い買い物だったと考えてしまう。


 そんなことはさておき、ステータスを見直すと


<status>

 名前辻堂 晴翔 Lv.5

 所持金61500yell (今までの合計金額:yell)

 筋力10 (+6150)

 魔法力10(+6150)

 防御力10(+6150)

 魔防力10(+6150)

 速度10(+6150)

 運1(×500)

<魔法適正>

 炎A 水B 風S 土B 光B 闇C

<スキル>

 貯金…所持金が多ければ多いほどステータスに変化が起きる。

  無一文には使えない

<天恵スキル>

 エリアヒールLV5…半径5m以内の味方の傷を癒す

 隠密LV5…75秒間姿を消す。(クールタイム25分)

 LUK向上LV5…自分の運×500

New 鑑定…相手のステータスを確認できる。戦闘で与えたダメージが見える。


<Item>

 折れた木のエクスカリバー   ×      1

 E半月輪 (右・左)       ×    1



「レベルを上げると単純に数値がLv倍になるのか……」


 思った以上に使える能力に進化しているな。隠密は着々と俺の犯罪への道を一歩ずつ進めてくれる。


 ステータスを眺めているとギルド内からギルマスの放送が流れてきた。


「冒険者ギルドの緊急クエスト参加者は、戻ってきてくれ。集合次第、出発する」


 ステータスを眺めていたら集合時間になっていたのか、俺はステータスを閉じ急いでギルドカウンターの方へと戻ることにした。




感想やレビューなども受け付けておりますので気軽に意見してもらえると幸いです。

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