表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

××へ送る詩~かごめかごめ

作者: Alice

かーごめかごめ、かーごのなーかのとーりーは、いーつーいーつーでーやーる?

よあけのばーんに、つるとかめがすーべった、うしろのしょうめんだぁれ?


子供のころ、よく歌っていた歌。

ボクは、よく、子供のころ、幼馴染と一緒にこの歌を歌っていた。

今ではまったく歌わなくなったが、今でもたまに思い出すことがある。

しかし、今なぜこの曲を思い出したのだろうか。

ボクにはそんな余裕ないはずなのに。

ボクは、何故かは知らないが、今現在、追いかけられている。

何なんだこいつらは。

逃げても逃げてもおってくる。

もうそろそろ国外逃亡も検討しなければいけなくなってくる。

眼の端にこびり付いた紅。

ああ、オマエなんて知らない、知らない、知らない!

紅の事を知らないふりして再び走り出す。

少し長く休憩を取り過ぎた。

急いで逃げなくては。

その時だった。


「裕也君」


聞き覚えのある声。

確かこいつは・・・

「美琴?」

記憶を頼りに彼女の名を呼ぶ。大分容姿は変わっているが、気配は一切変わっていない。

「そーだよー、久しぶりー、元気?」

上里美琴。

ボクの幼馴染。

「いやぁ、遠目で君の事見えてさー、思わず追ってきちゃった」

「お前、ほんとそういうところ変わらないよな」

美琴は、いつも誰かと一緒にいた。

だから幼少期の名前はひっつきむし。

誰かと一緒にいない時もあるにはあったが、誰かを見かけるとすぐによってきた。

そういうほほえましい一面が今もそのままであることに若干安心した・・・が。

ボクは思い出した。今、まだ追われているということに。

「美琴、ボク、用事あるから。じゃーねー!」

「あっ、裕也君!」

そっち危ないよ、と言われた直後、ボクの意識は闇に堕ちる。


+   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +


気が付けば、何処かの処刑台のような場所に磔にされていた。

何処からともなく、かごめ歌が聞こえてくる。

微妙に明るいことから、今が夏であることもかんがみるに恐らく午前四時くらいだろう。

周りには複数の黒い謎の服を着た男たち。

逃げようにも逃げられない。

僅かな希望を抱き、がちゃがちゃと拘束具を外そうと無駄な抵抗を試みる。

よくよく聞くと、カゴメ歌は美琴の声だった。

「美琴!?美琴!?どこにいるんだ!?助けてくれ!」

「――うしろのしょうめんだぁれ?」

後ろを振り向こうとしたところで、意識は暗転する


+   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +


『かごめ、かごめ、籠の中のトリは、何時何時出遣る、夜明けの晩に、鶴と亀が滑った、後ろの正面だぁれ?』

囲め、囲め、包囲網の中の罪人は何時出て来るの?夜明けの晩に、寿命は尽きた。後ろのにいたのは?

――処刑人だよ、裕也君。


罪人へ送る詩。

どうも、Aliceです。

今回はかごめ歌に関するお話を想像してみました。

いやぁ、かごめ歌って色々な解釈があって聞いていて面白いですね!

皆さんもぜひ調べてみてください。

今回使った解釈は、元ある解釈を少し変えてみた物です。

そういえば、私の知人に面白い解釈をする人がいたので、ちょっと見てくださいよ~。

「かごめかごめ」

かごめは牢屋の意味です。

「かごのなかのとりは」

心の牢屋の中にいる本来の自分は、

「いついつでやる?」

何時表に出すことができるのだろうか?

「よあけのばんに」

善と悪の間で揺れ、

「つるとかめがすべった」

幸運が消えた。

「うしろのしょうめんだぁれ?」

その自分を後ろから眺めていたのは誰だろうか。


何か質問等あれば、メッセージお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ