町づくりは意外に順調です〜女の子とイチャイチャします
ロクサーヌたちが来て3か月経った。町は順調に発展している。
「綺麗な屋敷だ!」
ロクサーヌたちと魔物が力を合わせて作った屋敷を見る。外装に広さ、冒険者時代に見た富豪の屋敷にも負けない。
「これだよこれ! こういうのが欲しかったんだ!」
隣に居るロクサーヌにキスをする。
「喜んでいただいたようで嬉しいです」
ロクサーヌは、ふふっと微笑む。色っぽい。
「中を見よう」
真っ昼間から盛る訳にもいかない。気分を誤魔化すために屋敷へ入る。
間取りも素敵だ。僕とロクサーヌたちが眠る大きな寝室が一つ。彼女たち個人の部屋が50個。僕専用の部屋が10個。凄く広い。母さんたちの寝室も用意されている。完璧だ!
内装も良い。本棚や食器置き場など色々ある! ピンクと白の壁色。この完成度ならお金を出しても泊まりたいという奴が居そうだ。
「どうですか?」
ロクサーヌたちがそっと寄り添う。
「とっても素敵だよ!」
ロクサーヌを抱きしめる。メリムやスー、アンナ、エミリアたちも抱きしめる。
「ありがとうございます」
皆はキスで返事をくれた。お辞儀よりも嬉しい。
屋敷の確認が終わったので今度は町の様子を見る。
「まるで王都だ!」
地面はタイルで舗装されている。レンガの家が並んでいる!
僕の町だ! 3か月前まで草原だったとは夢にも思わない!
そして、何よりも嬉しいのが、数多の魔物が喧嘩せずに歩いていることだ。
魔物は縄張り意識が強い。他種族だと喧嘩することも良くある。
だけど今は、蜂人と鳥人が屋根の上で日向ぼっこしている。
オオカミと狐が互いの臭いを嗅いでいる。
オークと猿人が興味深そうにすれ違っている。
まだ商売など高度なことはできない。それに一緒に遊ぶには、まだまだ見えない壁がある。
だけど、彼らは僕の命令なしで、争わずに、共存している。
まさに魔物の国だ!
「ありがとう」
自然と口から零れる。
「あなた様のためならば」
彼女たちもポツリと呟いてくれた。
「もっと町を大きくしたい。そのためにはもっと人手が居る」
新居のベッドでロクサーヌたちと一緒に横になる。
「私たちは魔物たちに命令できます。よそ者など必要ないのでは?」
ロクサーヌの唇が、左の頬や耳にチュッチュッと当たる。
「古の森の魔物は数十兆居るし、古の森はとてつもなく広い。50人ではこれ以上大きくできないよ」
ロクサーヌの唇を受けながら、右に寝るエミリアの唇を奪う。
「ジーク様……」
エミリアはうっとりした目で、チュッチュッとキスを開始する。
「ジーク様? 私たちでは物足りませんか?」
僕の上に居るメリムと口づけを交わす。
気持ちがいい。
「ダメかい? 僕は、諦めたほうが良いかな?」
彼女たちに微笑みかける。彼女たちは微笑む。
「とんでもございません」
「あなた様は私たちの王です。神です。止めることなどございません」
「どうぞお気のすむままに。私たちはどのような仕打ちを受けてもお傍に居ます」
皆の顔を撫でる。
「どうやって人を呼ぼうかな? 奴隷はもう買いたくないんだけど……」
正直、ロクサーヌたちほど有望な奴隷は居ないだろう。すると教育やら何やらが必要になる。
それは手間だ。
それに母さんたちが許せるくらい誠実な人間でないとダメだ。
たとえ1万人奴隷を買っても、ここで働けるようになるまで無駄飯を食わせる必要がある。
それは嫌だ。
ロクサーヌたちの髪を撫でながら、荒い息を整える。
「商売をしてみるのはいかがでしょうか」
ロクサーヌもふうふうと息を整える。
「なんで?」
「世界は大飢饉で大恐慌です。商売をすれば必ず上手く行きます。そして、噂になります。ここが楽園であると」
ロクサーヌが僕の胸に顔を埋める。エミリアとメリムも顔を埋める。
「物が売れるほど豊かって示せば、人も集まるか」
商人なら文字が読めるし、頭の良い人と繋がりがあるだろう。
それに、商売を通して相手が誠実か見極めることもできる。
「決まりだ! 意見ありがとう! お礼にもう一回可愛がってあげる!」
「ああ! ジーク様!」
ロクサーヌたちの助言で次にやることが決まった。この町の小麦や稲、素材などを売る。
「次はどうなるかな」
闇夜の中、腕の中で眠るロクサーヌたちの頭を撫でながら、楽しみで笑った。
次は久々にお母さんたちがいい
 




