町作りは意外と順調です~ジークは女の子と一夜を過ごします
前回はリム母さんとタマモ母さんの獣人たちが町を見学した。
そして翌日、ジル母さんやラファエル母さん、ブラッド母さん、ベル母さん、バトル母さんにニコニコとこう言った。
「あの子らは思いのほかええ子じゃったぞ!」
「頭も良いし心も良い! あれならジークを幸せにできる!」
すると母さんたちは強く感心を持った。
「お前たちがそこまで言うなら会ってみよう」
「そうですね。ジークの子供を産むに相応しいか見てみましょう」
「面白そうだな」
「魔物たちと仲良くできるか試してみましょう」
「おもしれえ! 皆を連れて行こうぜ!」
翌日、30万の魔物が町に押し寄せた。
「多すぎるでしょ! 大陸に戦争でも起こすの!」
50人で対応できる訳がない! そもそも町に入りきらない! 魔物たちの行列が十キロ以上続いた!
「ようこそいらっしゃいませ! あの! 順番はお守りください!」
ロクサーヌは10人体制で、町の入り口で立ち往生する魔物たちに対応する。順番待ちにイライラしたのかところどころで喧嘩が起きる。
喧嘩するのは良いけどせめて順番は守れ。空を飛んで入ろうとするな。地面を掘って入ろうとするな。
「もっとパン焼く! あと5万枚! オーブンもパン生地も足りないよ~!」
「材料がないよ~! ああ怒んないで! すぐに作るから!」
スーとアンナは30人態勢でパン作りに没頭する。作っても作っても一瞬で無くなる。パン生地を食べようとするな。
「ろ過装置に手を入れないで! ああそれは泥水です!」
メリムは5人態勢でろ過装置を管理する。真水は貴重だ。皆が飲みたがって泥水まで飲もうとする。そっちだとろ過装置の意味が無い。
「食器は大切に扱ってください! まだ100枚しか作れてないんです!」
エミリアは5人体制で陶器類の管理に当たる。一枚一枚無残に割れていく。力加減は考えよう。君たちは石くらい握りつぶせるけど、人間には無理なんだ。
「母さんたち! いくら何でも無茶だよ!」
何度も母さんたちに魔物を追い返すようにお願いした! だけど母さんたちは頑固だった!
「魔物の王であるあなたの妻となるのですよ! それは古の森に住む数十兆の魔物の女王になること! たかが30万でうろたえてどうするのです!」
ラファエル母さんは頭に角を生やす。すごい剣幕で何も言えなくなる。
「女王になると、私たちと同格になるのか……。やはりこれで良いな!」
ベル母さんは複雑そうに呟いた後、一人で納得する。
「逃げ出さない……何という覚悟だ! 見事! あれならジークの子供もしっかりと育てられる!」
ブラッド母さんは一人で勝手に感動する。
「うめえうめえ! あと100枚持ってこい!」
バトル母さんは早食い競争のようにパンを食べまくる。一口で10個食べるのか。
「……ごめん、皆。母さんたちには逆らえない」
マザコンの僕は情けなくも逆らえなかった。
結局騒動は一週間も続いた。皆、ボロボロだったが、ジル母さんが回復魔法を使ったので、不眠不休で働き続けた。
僕も手伝おうとしたんだけど、王のすることではないと、母さんたちに止められた。
「あ……ありがとうございました……」
一週間後、最後の一人が帰ると、皆、糸が切れたように倒れた。
「認めるしかないな」
「そうですね……仕方ないです」
「丁寧な対応だった。魔物たちとも仲良くなる」
「文句のつけようが無いな」
母さんたちは、倒れた彼女たちを、そっと抱きしめて、頭を撫でた。
「美味しい!」
「あま~い!」
スーとアンナはベル母さんが用意した蜂蜜を舐めると、頬っぺたが落ちそうと両手で頬を押さえる。
「ゼリーもどうだ?」
さらに特製のロイヤルゼリーを差し出す。
「これも美味しい!」
「あま~い!」
甘さに飢えていたスーとアンナは大喜びだ。
それはロクサーヌたちも同じだ。
「とっても美味しい!」
「こんなに濃厚な甘さはじめて!」
皆、感激に打ち震えている。
「リンゴや梨、桃も食べなさい」
ラファエル母さんは特別に作った果物を皆に与える。
皆はそれに蜂蜜をかけて召し上がる。
「瑞々しくて美味しい!」
「こんなに美味しいの高級料理店でも食べたこと無いわ!」
皆夢中でシャクシャクと食べる。
僕も一口食べる。とても甘くて、美味しい。
「試すような真似をして悪かったな」
ジル母さんが皆に頭を下げる。続いて、ラファエル母さん、ベル母さん、ブラッド母さんが頭を下げる。
「み、皆様! お顔を上げてください! 私たちはとても楽しかったです!」
ロクサーヌたちは大慌てする。
「それではダメだ! ジークが信用していたのに、お前たちを信用しきれなかった。母として、情けない」
ジル母さんは涙を流して謝罪する。
「ジークをよろしく頼む」
ジル母さんの切実な願い。
「……はい」
ロクサーヌたちは感謝を込めて、頷いた。
「これでうまい飯が食い放題だ!」
バトル母さんは悪びれなく拍手する。大食いで迷惑かけたんだから、ちょっとはすまなそうにしたほうが良いよ。言えないけど。
「謝罪の気持ちと言っては何だが、お前たちにはこれをやろう」
ジル母さんが透明マントを皆に与える。
「透明マントだ。感知魔法はもちろん、臭いや足音も消す。防御魔法もかけてあるから、火山の噴火に巻き込まれても平気だ」
透明マント。冒険者だったら喉から手が出るほど欲しい代物だ。アトランティス国の国際魔術研究所に一つだけあるらしい。
アトランティス国では魔王ジルが勇者たちの戦いで尻尾を巻いて逃げた時に落としたと言われている。ジル母さんは勇者たちを皆殺しにしたときの忘れ物か? と興味なさげに言っていたけど。
「私はお前たちに護衛を付けよう」
ブラッド母さんが指をパチンと鳴らすと、影から女吸血鬼騎士が出現する。
「私の部下の中でも中々の精鋭だ。影に忍ばせておく。いざという時は守ってくれるぞ」
吸血鬼騎士。冒険者ではヴァンパイアキング、またはヴァンパイアクイーンという名で通っている。危険度は最高ランクで、SSSランクの冒険者が10人がかりでも全滅する。討伐成功者は未だに居ない。
魅了の魔眼とかいろいろあるけど、まずは風よりも早く動ける必要がある。じゃないと気づいたときはこの世からおさらばだ。
最もブラッド母さんが呼び寄せた女吸血鬼騎士は新米だ。あれより強い吸血鬼は山ほど居る。
「私は私の子供たちの命令権を与える。リムやタマモたちと同じだ。蜂蜜に蜘蛛の糸。少しは役に立つだろう」
ベル母さんはリム母さんやタマモ母さんと同じく、虫の魔物たちの命令権を与える。
虫の魔物は数が多い。数兆クラスの兵隊を手に入れたのと同じだ。戦争になったら一瞬で大陸から人間が居なくなる。
「私はあなたたちに植物の命令権を与えます。ジークの子供ともども、飢えることは許しません」
ラファエル母さんは植物の命令権を与える。もはや小麦や稲はロクサーヌたちの言う通りに実を付ける。咲きほこる作物を枯らすこともできる。逆らったら世界中の人間が飢え死にする。
「俺は子分の命令権をやる! 頭はからっぽだが、ちっとは力持ちだから、役に立つだろ!」
バトル母さんはオークやゴブリンなどの命令権を与える。彼らは力が強いし、命令をしっかり聞く。それに人型で意外と手先が器用だから、労働力として最適だ。
「皆様……本当にありがとうございます。ありがたく、頂戴します」
ロクサーヌたちは跪いて、頭を下げた。
「皆、頑張ったね! ありがとう」
皆の苦労をねぎらう。
本当にいい子たちだ。
お嫁さんに、したいな。
「嫁にしたいも何もジークの嫁だろ?」
バトル母さんが空気を読まずに首を傾げる。
なんで心を読んで空気は読まないの?
「そうです! こうしてはいられません! 今のうちにジークの子供ができた時の準備をしないと!」
ラファエル母さんは大慌てで外へ飛び出す。
「よくよく考えたら、ジークの妻、つまり私たちと同じ立場の存在が、労働やら何やらするのは可笑しい。1万人くらい攫ってくるか?」
ブラッド母さんはブツブツ呟きながら外へ出る。
「頑張れよ! 子供、楽しみにしてるぜ!」
バトル母さんは大はしゃぎしながら外へ出る。
「皆の者。ジークを幸せにしてくれ」
ジル母さんは頭を下げて外へ出た。
「……え? やるの確定?」
あの態度は何? もうHする流れなの? Hしないといけないの?
「ジーク様」
ロクサーヌと目が合う。彼女の目は、信じられないほど、潤んでいた。
「私たち、とても頑張りました。ですから、少しだけでよろしいのです。ご褒美を頂きたいです」
ロクサーヌが一歩ずつ、近づいてくる。
「ご褒美? お金? 10億ゴールドくらい?」
ロクサーヌから目が離せない。まるで金縛りにあったかのように動けない。心臓が痛いほど鼓動する。
「そんな紙くずに興味はありません。ええ! あなた様よりも重要な物などこの世に存在しないのです!」
ロクサーヌの柔らかい手が、顔を撫でる。
「ジーク様! 申し訳ございません! 私はもう止められません! お嫌なら殺してください! どうか私の首を絞め殺してください!」
「ロクサーヌ!」
「私はあなた様が欲しい! 赤ちゃんが欲しい! 少しで良いのです! あなた様の体温を! 鼓動を! 脈動を! 少しだけでも感じたいのです!」
ロクサーヌが口づけする。なんて柔らかくて、甘いんだ。
「ロクサーヌ!」
脳が焼けるように熱い。情欲があふれ出して止められない!
「君が悪いんだよ! 僕は我慢しようとしたのに!」
「はい! 私が悪いのです! ごめんなさい! ごめんなさい!」
「許さない! お仕置きするよ!」
「沢山してください! どうか私を物と考えて! がむしゃらに! 滅茶苦茶に壊してください!」
理性が弾け飛んだ。
事が済むと、傍で見守っていたメリム、エミリア、スー、アンナ、その他44人の女の子を見る。
皆、僕を見て、唾を飲みこんだ。
「君たちが悪いんだよ? もう僕は僕を止められない」
手招きする。皆、少しずつ、近づく。
「皆、僕の女だ。誰にも渡さない」
彼女たちは妖艶な笑みを浮かべる。
「私たちは、ジーク様の恋人であり、妻であり、女であり、性奴隷です。思う存分、気の向くままに、お楽しみください」
僕は、彼女たちに、僕の女である証を、刻み込んだ。
さすがハーレム
もう数話甘々イチャイチャしたい




