真夜中の聖女と七人の花婿候補
ソフィーは、聖女として生まれた。
母を7歳で亡くしたソフィーは、15歳で預けられるはずの修道院に、10歳で預けられた。
16歳の誕生日から『聖女の勤め』が始まる。
それは、誕生日の夜に見る夢からだった。
「7人の花婿候補と、夢の中で出会うのです」
修道院の院長に言われたソフィーは、夢の中で、6人の青年と、1人の女の子と出会う。
ソフィーが「もう一度会いたい」と思ったのは、その女の子一人だけだった。
次の夜から、その女の子を見る夢を毎晩見るソフィー。
ある晩の夢で、夢の中の女の子が泣いている。
思わずソフィーが声をかける。
その時から、ソフィーと女の子の交流が始まった。
夢の中の女の子は、訳が有って女の子の服装をしていた、花婿候補の一人だった。