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ようこそ、異世界コンツェルンへ♪   作者: 三芳(Miyoshi)
※ レオン ※
31/86

【30】※ conversation with~(会話)  レオン②  ※


「今回は…驚いたよな。

……あぁ、僕はロビン。

チームWIS713209、識別コード7290854004だ。」



『救助隊』の部屋から、各チーム一緒に退出した。

すぐに、各チーム散会かと思ったが、ロビンが自己紹介を始めた。

自然、各々が自己紹介をする流れになった。



ロビンは俺と同じ…『貧弱』に分類される体型の若い男だった。

金髪に白い肌。

身長は高いが、少年のような幼い顔つきをしている。



「……私は、アイラ。

ロビンと同じチーム。識別コード7290854002。」



アイラは黒髪、浅黒い肌。

見た目は、そこそこ美人だろう。

ハッキリした顔立ちをしている。



「……俺達は、チームWIS599083。

識別コードなど要らんだろう。

俺がジェイで、コイツがロイドだ。」



ジェイは、浅黒い顔色に漆黒の髪色、レオンと同じように身長も高く、立派な体型をしている。


ロイドは白い肌、茶色の髪、身長は低いが、やはり筋肉質の体型だ。



「うむ。我らはチームWIS831322。

我がレオン、そしてコイツが貧弱だが、なかなか見所のあるユーキだ。」



……なんて挨拶してくれているんだ!レオンは……



他チームと共同で、研修に臨むのは初めてだった。


……そういう場合は自己紹介もあるのか?……


それに、あのようなイレギュラー案件にあたったので、皆不安なのかもしれない。



「お前達のチームは、なんとかなりそうか?」



ロビンが口を開いた。



……なんとかなる?……



「それはどういう意味だ?」



ジェイが俺の疑問を代弁してくれた。



「魂の消滅を回避出来そうか?って事だよ。」



……やはり魂の消滅はあるのか。……



「…………。」



「……回避出来るかどうかは、まだ判断出来ない。

監督官達が、どのように点数をつけているのか、どれ位の数のチームが消滅するのか、俺達にはわからないからな。」



ロイドがそう言うと、



「……精一杯やって、駄目なら仕方ない。…というか、本当に消滅なんてあるのかな?」



ロビンが、少し躊躇いがちに聞いた。



「…………。」



誰も答えない。



「……この中で誰か、以前にも、この会社での経験があるヤツいるか?

あるいは、会社の具体的な制度、情報を知っているとか…。」



俺の問いかけにも、誰も答えなかった。



……皆、初めてか。……

会社からの説明はない。

おそらく俺と同じように、慣習とやらで、経験者から聞いた話しか知らないのだろう。



「……なぁ、僕達はこの会社の事をあまり知らない。

余暇がある時、皆で情報交換しないか?」



ロビンの提案にジェイが応じた。



「……そうだな。では、集合場所は『救助隊』の部屋の前としようか。

タイミングが合えば、会えるだろう。」





皆と別れ、今はレオンと2人で俺達の部屋を目指して歩いている。



「魂の消滅……レオンはどう思う?」



……あの場で、一言も発言がなかった。

レオンにしては珍しい。……



「どうもこうも、ないわ。

今何を思っても、仕方あるまい。

ロビンが言った通り、精一杯力を尽くすだけよ。」



「……そうだな。」



「……だが、我らは『救助隊』の前には出向かん。」



「えっ!?……なんでだよ?」



「お前も見たであろう。バイキングという者が、こちらを見て笑った様を…。」



「…見たが、それがどうした?」



「あれは、特定の者を見ておったぞ。」



……!!……



「誰を!?」



「そこまではわからん。」



……もし、レオンの言う通り、俺達の誰かに笑いかけていたのだとしたら……



「あの色付きのヤツラは、俺達のうちの誰かと繋がっている…という事か…。」



「うむ。……そうとも考えられる。」



……それは、由々しき事態だ。

だが、新入社員と色付き魂に、どのような接点があるというのだろう?……



「……シンに報告すべきじゃないか?……」



「報告など要らぬ。シンも既に気付いておるわ。」



「……気付いている?」



「そして、おそらく監視するだろう。我ら全員を。」



「俺達もか?」



「当たり前だ。あの場に居た全員を、だ。」



「………。」



「だが、我はお前を疑わない。

お前が我を疑っても、だ。」



「……俺もレオンを疑わない。

レオンがそうなら、俺にそんな話をする訳がない。」



フッと微笑みながら、レオンは俺の頭を撫でた。



「!!…レオン、子どもじゃないぞ、俺は…。」



そう言いながらも、レオンの大きく、温かい手が……なんだろう……とても懐かしいような、不思議な安心感を俺に与えた。



「わかっておる。」



「……監視をつけられるから、先程のメンバーに会わない方がいいのか?

それとも、この事態を引き起こしたヤツと、接触するのは危険だからか?」



「そうだな。どちらかと言えば後者だ。

我は、まだこの世界の事をよく理解しておらぬ。

敵の思惑がわからぬ内に、敵地に乗り込むのは危険である。」



……敵地に乗り込んで、探るという方法もあるとは思うが、レオンは堅実な考え方をする。……



「……そう言えば、レオンもこの会社に来るのは、初めてなんだよな?」



「うむ。気づいたら、あの騒がしい群れの中にいた。」



……群れ…入社式だな。……



「じゃあ、誰にこの会社や、この世界の事をレクチャーしてもらったんだ?」



「サミーだな。」



「!!…サミー…。」



「アヤツは、もう何度もここに来ているようであった。」



「何か変な事、吹き込まれなかったか?」



「……変な事か?たくさん言われたぞ。」



「!!」



「ここは時空を束ねる空間だ。だの、幾つも同じような世界がある。だの……

我の知る範囲を、超えた話ばかりしおった。」



……いや、そうじゃなく……



「しかし、興味深い話ばかりであった。

まだまだ、我の知らぬ事はたくさんある、と気付かされたわ。」



「いや、そういう事ではないんだけど…。」



「お前はサミーに思う所があるのであろう。

アヤツは、確かに善良ではないかもしれんが、少なくとも、チームを消滅に導こうとはしておらんな。

ならば、最初のレクチャーでは、我に嘘は言わぬと思うぞ。」



……レオンの言っている事も一理ある。

だが、一時ヤツに踊らされた俺は、素直に信じづらい。……



「……我には野性の勘がある。」



「野性の勘って…?…。」



「フッ、野性ではないな。

色々な物を見聞きし、幅広く人と交友し、己の頭を使い考える。

そうして得られた、経験値に基づく『勘』ともいうべきものだ。」



「…全く野性じゃないよな…。」



「それに助けられた事も多々ある。まぁ、外した事も1度あるがな……。」



レオンは、少し寂しそうな表情で、そう言った。


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