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イタリー 異端の博士  作者: ハイド氏
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第2話 イタリアの工業力は?

シュレックマンと工業組織「ハイラット」とは・・・・・・・

その当時のイタリアはまだ「産業革命」の恩恵に十分とは言えなかった。だが、シュレックマンはイタリアを変えつつあった。重工業会社化し始めていた自社はイタリアをけん引し始めていた。


「ハイラット」という謎の工業組織は新しい戦車を開発し量産体制に入ろうとしていた。


「よし、資金は十分集まった。工場の拡張も順調です。シュレックマン博士」


工業都市、そして、極秘裏に建設された北部の山岳部の工場。どれをとっても「大工場」とは言えないがイタリア随一の工場であることは確かなことだった。他社の戦車に比較してもハイラット製の戦車は装甲が厚く、エンジン出力も桁違いであった。


シュレックマンの近くにいつもついて回る コバエ もとい「技術補佐官」は博士と比べれば大したことのない人物であるが、一般的に見て非常に優秀な左腕であることは確かだった。「右腕」は辣腕の女性秘書でローラという。彼女の資金繰りはまさに神がかっており金持ちと称される投資家たちの度肝を抜く演説とその容姿端麗な姿で成金達を手玉にとっていた。


シュレックマン博士の開発中である「中型戦車」は他国で云う「重戦車」並みの攻撃力と防御性能、走行性能を兼ね備えた、まさに 万能戦車 である。


現在、量産化真っ盛りの軽戦車も他国と比べても全く歩兵戦車や重戦車と比較しても遜色のない かなりの出来栄え の高性能戦車である。



 ハイラットとは実に妙な組織であり「資金管理部門」「研究・開発部門」「工場生産ライン」「輸送部門」と多岐にわたる組織であり、イタリア全土の工業力の実に57%を占めるまでに急速に拡大していた。


その中に於いて、シュレックマン博士直轄の部隊 「試験開発部隊」 は非常に高度な実力と練度を誇る優秀な部隊であり、のちの「シュレックマン親衛隊」の前身部隊であった。


初期の装備として現在は開発中の中型戦車をはじめとする中核部隊となりつつあり、非常に強力な「HE中戦車」を保有し、試験の真っただ中である。駆逐戦車も開発中でありすでに開発済みの他社から買い取って「再設計」したモンチベテ駆逐戦車も鋳造砲塔と溶接車体(シャーシ)を持った非常に強力な駆逐戦車に生まれ変わっていた。


「時に、博士(はくし)このような戦車は観たことも聞いたこともありませんな」


投資家の一人に シュレックマン博士 に非常に傾倒した者もおり、その人物をアコード・シミルというが彼曰く「シュレックマンのような人物は今後二度と現れない」と言わしめるほどである。



博士の右腕 ローラ は元々、伯爵家の令嬢であったのだが 「ハイラット」 設立時に魅入られるようにして入社していた。


「私から言わせれば子爵、ハクシは常人ではありません。兵器に魅せられた一匹の 鬼 ですわ!!」 と



軽戦車 【MR-36】は50mm砲43口径を装備、速力は前期型とほぼ同等の56kmと非常に速い戦車であった。この戦車の量産後、控えていたのが【HE中戦車】であり砲弾は変わらず50mmだが口径が「65口径」と非常に長砲身でしかも速力・防弾性能は桁違いである。本格的な軽戦車・巡航戦車である


 開発段階の 型式番号  HA-56 シュミットマン 中戦車 は


非常に高速であり、しかもHEと同じ砲もしくは65mm 60口径という非常に強力な砲を備える予定である。装甲も全溶接であり、非常に強力な防御性能も兼ね備える。すでに、シャーシが完成し秘密工場 B工場にて初期生産体制に入ろうとしていた。数両の試作車はすでに完成し、極秘試験場にて走行テストに入っていた。砲塔はいまだに模索中で検討に検討を重ねて仕様や諸元を吟味して開発中。大砲はすでに3門が試作され砲撃テストを繰り返し行われていた。



 この頃になると戦争の足跡が聞こえだし、北アフリカには連合軍戦車部隊が多数展開を始めておりドイツは第10戦車師団を投入しイギリス・アメリカ両陸軍に対し攻勢に出ようとしていた。イタリア議会では新型戦車が納品され始めており、「戦況が悪化すれば ドイツ軍と共に戦う 」との採択がとられつつあった。


また、シュレックマン博士の機転で自社新型駆逐戦車の開発も検討され始めており、すでに設計開発は佳境に来ていた。あとは生産ラインの増強を待って新中型戦車と「タートル駆逐戦車」を生産する手はずが整いつつあった。秘密工場はC棟も建設の佳境であり、数カ月では量産体制が整う手筈になっていた。



懸念材料はあった。連合軍の主力は「M3リー」戦車であったのだが「M4」なる戦車が開発されているといううわさを諜報部署(諜報課)が耳にし形成が逆転するといううわさが広まりだしていた。独軍は三号戦車に加え「四号戦車」を開発・生産に入り少数はすでに輸送を開始しているとの諜報課からの報告にあがりハイラットも新型中戦車と開発中のタートル駆逐戦車を急ピッチで仕上げる必要性が出てきたのだ。




 時に1937年に入り本格的な主力部隊同士の「戦車戦」に入り始めており、ドイツ軍も多数の犠牲を出し始めていたがチェジュニア戦線で勝利し、さらに東へと進軍をしていた。





この後 ついに北アフリカ戦線へ !!!!!!

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