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リリアム16歳、両親の言い分

花が咲き誇る、通称花の館。いつもは静かな館が今日は少々騒がしい。


「ロゼアムったら、リリアムに護身術に飽きたらず各種武器の訓練までしたの?」

母様は父様に詰めよります。


「リリアムに悪い虫がつかないように必要だ。ビオラだって暗号解読に解錠技術。さらには調薬術を教えたのだろ?刺繍にダンス、マナー教育ならまだしも、暗号解読は王女教育に必要なのか?」

父様は母様の銀髪に口付けながら言い返す。髪の毛を持つ父様の手を払いのけ、更に追い討ちをかける母様。


「あなたが武術を教え込んだせいで、リリアムは騎士団長の息子に勝ってしまったのよ。」


「ビオラが暗号解読を教えたせいで、天才と名高い宰相の息子の前で彼の作った暗号の間違いを指摘していたぞ。」

お互いの言葉に戸惑い、目が合う二人。


「「…………………。」」


あの〜、二人揃って沈黙しないで下さい。


最初に動き出した母様。

「16歳になっても婚約者が出来ないのは、ロゼアムが嫁には出さんと邪魔してるせいだと思っていたけど、リリアムが出来が良すぎるせいね。わたくしが余計なものまで教えてしまったわ。」


「ビオラは悪くないぞ。」

落ち込む母様に父様は抱き寄せ髪を撫でながら慰める。


わたしのことで両親は勝手に盛り上がってますね。申し遅れました。わたし、リリアムは無事に16歳に成長しました。そして何と!6歳になる双子の弟と妹も出来て、父様も前ほど館に閉じ込め…云々はともかく教育の一環で様々な人に会ったり出来ようになりました。


右手には弟のエルアム、左手には妹のミルアム。どちらも銀髪。瞳は紫ではありませんが、アムールノ国に多いヘーゼルの瞳です。


「「強い人やっつけたの?姉様、カッコいい!!」」

エルアムとミルアムはキラキラとわたしを見つめている。騎士団長の息子も、宰相の息子も双子にカッコいいと言われたくて、つい頑張ってしまった。婚約者候補とか知らなかったし…プライドはズタズタになったらしい。当然二人とも断られた。



と言うか暗号解読、解錠技術、調薬術。母様こそ何で?公爵令嬢の嗜みでとか言ってましたけど、無駄にハイスペックな母様が逆に怖くないですか?

ビオラ兄:ビオラ、アムールノ国に嫁に行く前にもしものために色々勉強しような。(ヤンデレ)国王に閉じ込められそうになったら大変だからね。


ビオラ:閉じ込めるって幽閉されるってこと?


ビオラ兄:いや、幽閉ではなくて…


ビオラ:わたくし、何処でも生き残れるようにがんばりますわ!

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