リリアム5歳、誕生日
まだ5歳、恋のお相手はまだ先です。
わたし、リリアム。今日は5歳の誕生日です。父様からもらった可愛いドレス、背中まで伸ばした緩やかに波打つ黒髪を母様が可愛く編み込んでくれてご機嫌です。
「リリアムお誕生日おめでとう。今日も可愛いよ。」
私を抱き上げる父様は、黒髪に濃い紫とわたしと同じ色です。とても綺麗な顔なので冷たい印象を受けますが、わたしにはいつも笑顔です。わたしをいつも可愛がってくださるので大好きです。
「こんなに愛するビオラに似ているなんて、絶対に嫁には出さん。一生、一緒に暮らそう。」
でも母様曰く、ヤンデレな一面もあります。
「あなた、早く準備しないと遅れますわ。」
母様は準備をする父様のために、わたしを父様から受けとる。母様は銀髪に紫の瞳。少したれ目な所はわたしと一緒です。そしてなんと言っても魅惑的な身体つき。わたしも将来性ありますね。
「母様、どこか行くの?」
母様の話だと何かのために準備をするみたいです。
「アムールノ国は5歳の誕生日に御披露目をしますの。たくさんの国民に元気に挨拶を行うのですよ。」
母様はわたしに優しく言いました。でもわたしは疑問で頭が一杯。
「いっぱい人がいるの?館に入らないよ。」
「館ではなく、お城の広間に集まるのです。」
「えー、お城って王様が住んでる所だから行けないよ。」
「父様が王様なのよ。」
「でも王様はお城に住んでるんだよ。父様はこの館に住んでる。母様もこの館から出ないよ。王妃様もお城に住んでるんだよ。」
わたしの発言に母様は驚いた顔をして、準備が終った父様に向かって宣言しました。
「リリアムはあなたの溺愛のせいで館から満足に出ることも出来ずに、自分が王女である自覚がありませんわ。勉強が出来ても国を知らないと…。今日からわたくしが立派な王女にしてみせます。」
「リリアムは一生ここで過ごすから問題ない。」
父様はまたも母様曰くのヤンデレ発言。
「問題大ありですわ!この国を潰す気ですの?今はこの子しか後継ぎがいないのですよ。それとも何処でわたくしが知らない子供でもいますの?」
浮気を疑われた父様は慌てている。
「そんな愛する女神はビオラだけだよ。分かった、ビオラが教えるなら許可しよう。」
わたしはお姫様だったみたいです。わたしリリアム、王女教育が始まるみたいです。




