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プロローグ
前作カップルの子供の話となります。
広大な大地に大小さまざまな国があるが、その中でも特に力を持つシューエン国とアムールノ国。その間に挟まれた国がフルール国。フルール国は豊穣の女神様が降り立った伝説があり、豊かな国である。豊穣の女神様は初代フルール国の王と結婚し、子孫には女神様の美しい紫の瞳が受け継がれている。
国は豊かだが、軍事力に欠けるフルール国はシューエン国とアムールノ国に平和条約のため政略結婚という形で100年に一度婚姻をしていた。
100年に一度の婚姻で、アムールノ国王とフルール国の公爵令嬢は結婚した。アムールノ国王に愛されたフルール国の公爵令嬢は美しい王女を出産した。父親譲りの黒髪、濃い紫の瞳。母親譲りの緩やかに波打つ髪質に少したれ目な目元。名前はリリアムと名付けられた。