騒動×王子=終着………?
心無い言葉は言葉の暴力です。防弾ガラス製メンタルと異名を持つ作者であるからこそコレですが私も割と傷つきました。皆さんもお気を付けください。ちなみに作者、直後に推敲を頼むため件名と本文合計4文字のメールを送信したため「恐怖のメール送りつけんな」と言われ反省中です。顔文字大事。あと、いつもヘラヘラ笑ってる人の真顔はすごい怖いそうです。良い小説のネタになりました。
「初めまして、ルナティア・ガレイア嬢。突然の訪問すまないね」
一つ疑問があるんだ、ダース。何でここに第一王子殿下…………エデン様がいらっしゃるのかな?
ダースに“お願い”をした翌々日。朝から興奮した様子のメイドに起こされた。最近はダースに起こされてたし興奮したメイドは珍しいしで緊急事態と察するよね。
そして瞬く間にドレスに着替えさせられ出向いた朝食の席。そこに居たのはエデン殿下。金髪碧眼のお母様譲りの美貌、穏やかな微笑み。ザ•王子。……………馬鹿王子?いたっけそんなの。
「ガレイア公爵。下がっていてもらえるかな?少し彼女と話をしてみたい」
「え、あ、はい!かしこまりました!」
豚、お前いたのか。何でこんな寒い朝に汗かいてんだよお前。運動しろよな、仮にも公爵なんだし見栄えは大事だぞ。………あ、ごめん。母もいましたか。王子にハートマークの視線送ってるんですがそれ娘の前でやるとかぶっちゃけキモい。せめて他でやれ。
「ルナティア嬢。良ければ一緒に散歩でもいかがかな?」
「はい、喜んで」
……………………何があったのかね、本当に。
「ここは人払いを済ませている。君、残ってくれるかな」
私の護衛というかお付き兼念のための見張りとして後ろにいたダースを呼び止めるエデン殿下。………やっぱダース絡みか。お前まさか殿下にやらかしたのか。
「…………………………まずは謝罪する。すまなんだな、ルナティア嬢」
王子のその背がまっすぐ90°に………ん?90°?
「お、お止めください殿下!そんな、私はそのようなことをされる──!」
「あるのだ。これは我が愚王のつまらぬ野心から起こった出来事だからな。阻止出来て本当に良かったよ」
申し訳なさそうに眉を顰め、苦々しそうに呟く殿下。私が珍しく狼狽している(実は本当に珍しい出来事)と殿下は儚げな微笑を浮かべた。あ、この視線知ってる。兄様と同じ雰囲気がする。
「して、闇の子。これにてお主の願いは叶えられたと認識して良いか?」
「まさか王子様直々にやって来るとは思いませんでしたけどね……」
「弟はな、おつむは足りんが私にとって愛しい子なんだ。その尻拭いくらい喜んでするさ」
「それはまたご立派で」
やはり貴様が主犯か、ダース。
「だからと言って!まさか王子を脅すとか何考えるの!?」
「脅してません。協力を依頼しただけです」
「それは詭弁。………あ゛ー、朝から神経使い果たしたからもう疲れたー………」
「それに関しては申し訳ございません」
殿下も忙しい人だからね、直々に今回の婚約の話は無かったことにしてほしいと伝えてから帰っていった。残されたのは過去の努力?が無駄になった父豚と未だに目がハートマークの母豚。父の方は哀れだとは思うが同情はしない。私は好きな人と結ばれたいなー。無理だろうけど。でもあの王子は一番嫌いな人種でした。………んで母豚?お前娘に豚呼ばわりされているくらいだから体型見てみな。きゅっぼんっぼんって悲しいだろ?な?それにコッテコテの厚化粧とフリッフリのドレス。………夜中に会った時、私白塗りのお化けに見えて逃げ出したことあります。
さて、話が逸れた。聞いたところによるとこのダース君並びに協力者二名は闇魔術を行使して王子の所に行き(若干脅しつつも)婚約破棄を依頼したらしい。
…………。
教育、間違えたかな。
これさ、王子が馬鹿寄りだったらヤバいからね?ってね。それ言ったら「記憶消すつもりだったんで」って言われたけど。やんなよ?マジでやんなよ?お前私の寿命縮めさせて最後には無くすつもりか!?止めなさいよ、絶対。
まぁ、なんかよく分からないけども。というか不満沢山文句沢山なんだけども。………今回の婚約破棄騒動は終わった、とみていいのだろう。
ちなみにその頃、空気と化した馬鹿王子は良識のある家来(既に兄の配下)と兄からシバかれていたそうな。彼が数年後改心して私達の前に姿を現すのはまた別のお話。
今回の話は第二王子編第一段的なものです。短いですし出てきてすらいないですが彼にはまだ出番あります。
次回からは神官、そしてもう一人の守護者と更にランスの時に存在は出てきたヤバ気な人物が同時進行で出てくるお話となります。第一王子はこの国の転生者、そしてもう一人の転生者が出てくるかも……?
ブクマ評価、ありがとうございます。防弾ガラス製メンタルとはいえ傷付く心は持っている人の子のため、温かい感想ならばいつでもお待ちしております。