表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/42

食事×悪口=王族〆る

ブクマが50件にΣ(・ω・ノ)ノってなったところで日刊ランキング78位の文字を見て凄く驚きました。顔文字で表せないレベルで。皆さんありがとうございます!作者は今戦慄して震えております……。

※追記。今見たら41位で真顔で凍りつきました。

「私達は……うん、こいつが言ったように貴方を助けに……いや、うーん、なんか違う?…………とりあえずお話しに来たのよ」

「ふーん、お話?」



この子、自ら閉じ込められてる気がする。だって警備はこの中では緩い(恐らく王子が来るせい)し外に出ても王宮の人間を倒しながら出ることも簡単なはず。人魚って人間型になることも出来るしね。



「そう、お話。何か話したいこととかある?」

「うーん…………馬鹿王子の悪口?」


第一候補がそれって本当にあの馬鹿王子シバいてきてやろうか。


「は、とりあえず置いといて。この世界のこと、教えてくれないかな?僕、外に出たことないから」



ゆらゆらとその尾鰭が水面を揺らす。七色に光る鱗が幻想的に光っていた。








「なるほど。この世界ではお貴族様ってのは大変なんだね」

「そうよー。あの馬鹿王子は道楽やってるみたいだけど本当は教育に社交に情報収集にってすっごい大変なの」

「ルナも大変だね………。ダースとランスは平民?」

「俺は奴隷身分だったのをルナ様に拾ってもらったので……今は平民?師匠は平民でしょう?」

「あぁ。といっても奴隷に落ちる手前だったらしいのを立て直したからだけどな」


結論。お菓子って偉大。見えない尻尾ブンブンに振って喜ばれた。ついでに仲良くなった。

ダースに作ってもらったお菓子の入ったバスケットを見せて一緒に食べない?って誘うよね。そしたらなんて言ったと思う?「それ、食事?」って。……………なーんと食事渡されてなかったらしいです。いくら人魚は飲まず食わずで生きていけるとは言ってもこれは酷い。ちょくちょく第一王子がこっそり置いていってくれたものを食べてないと栄養不足で生きてるけど動けないっていう事態になりかけたらしい。………そりゃあね。栄養くれないで体力奪っていく第二王子には殺意沸いただろうよ。ぷちってやりたくなっただろうよ!



「それでシトリ。外、出ないの?」

「出ても良いんだけどね。ちょっと気になることがあって」

「気になること、ですか?」



人間型になったシトリミヤことシトリはもうこの世の者とは思えないくらいに美しい。口元にお菓子の屑が付いていたとしても。いいよ、たーんとお食べ。ダースも兄様も慈愛の目で君を見てるから。


「うん。ここだけの話、なーんか変な儀式してそうなんだよね。オウサマが」


ピン、と人差し指を立てシトリは言った。もぐもぐ口を動かしながら。………兄様、腕だけ家に伸ばして食事取ってきてくださったんですか。ありがとうございます。我が家の食材もバレない程度にパクってきて良いですよ。


「儀式?」

「そ。かなりでかい魔力を消費してるからね。守護者を召還しようとしてたりするんじゃないかな?」


これ美味しいねと言いながら口一杯に兄様の持ってきた干し肉を含んだシトリ。………それ保存食だけどそんなに美味しいんだね。マジで後で第一王子以外の王族〆る。

……………というのは置いといて。私はダースと顔を見合わせた。それってさ、もしかしなくても14年後のヒロイン(笑)の召還を今やってるってこと?早過ぎない?



「それでシトリはそれを調べるために残ってるの?」

「うん。でもここの王族ってなんか無能だしさ、失敗ばっかしてんだよね。しかも初歩の初歩で手間取ってんの。僕もう飽きたけど行くあても無いし」


にゃはは、と淋しそうに笑うシトリ。すぐに私達には心を許してくれたが人間不信がまだ根強く残っているのだろうか。………しかし我らが目的は一つ。まさかここまで仲良くなるとは思わなかったけど嬉しい誤算。………………だってまさか馬鹿王子の悪口で盛り上がってご飯くれる人好き!って見えない尻尾振られるとは思わなかったもん。



「じゃあ師匠の家行けば良いんじゃないんですか?」

「空いてるし大丈夫だろ」

「男人魚って生活に何か必要な物ある?」



今、私達の心は一つになっていた。この少年を保護しよう、沢山美味しいもの食べさせてやろう、と。皆生粋のお兄ちゃんお姉ちゃん気質のご様子。兄様は言わずもがな、私もダースも前世では妹持ちです。私の場合お姉ちゃんもいたけど。



「………………え、いい、の?」

「勿論よ。追っ手とか来ても隠しきってみせるから安心しなさい」 

「元から予定は友達になること、上手くいけば保護することなんで」

「むしろ置いていくことなんか出来ねぇだろ、こんなクズ共のとこになんて」



そして美しい人魚は目を見開いた。さっき見た尾鰭のように七色に光るその両目を。それは確か人魚の一族が涙を流す変わりに起こす変化。だって人魚は、涙を流さない。身体から水を出すなんてことは出来ないから。


「…………本当に、いいの?それに僕を友達って……」


この子は本当に………ほんっとうに………!これは全部怒りに変えてやろう。ヒロインもろともいつか滅ぼしてやる、王族(第一王子以外)!


「一緒にご飯食べて話して楽しかったら友達、だよ」


シトリの頭を撫でながらそう言って微笑む。涙を流しそうな顔がさらにくしゃりと歪んだ。


「僕と一緒で、楽しかった?」

「楽しくなきゃ逃げてると思いますよ、ルナ様は。よっぽどのことがなけりゃ自分に素直な方なんで」

「こらダース」

「確かにそうかもな。顔に出さずに自分のしたいこと成し遂げるのお前得意だし」

「兄様もシャラップ」

 

軽口を言う二人を睨みつける。そして撫でている手を離し、その手を伸ばす。


「私達の友達になって、一緒についてきてくれる?」


握りかえされたその手は水のように冷たく………でも、どこか温かかった。










「ルナ様、今回良い話風に纏めましたけどこれって誘拐ですよね。普通に考えて」

「ダース。世の中には素敵な言葉があるの」

「………はぁ」

「終わりよければ全てよし、そしてバレなきゃ犯罪じゃない、よ」

「良い言葉ですけど駄目な教えをドヤ顔で言うのやめてもらえません?」

今回は色々足りないので解説。

シトリミヤ君は大分長い間、唯一の味方である第一王子と接触していないのでルナ様同様、人肌に飢えていました。食事食わないとマジで死にそうだった時のご飯くれる人=超良い人、という感じでさらに警戒心を薄めた感じです。彼も大分大人っぽいですが思考回路は5歳でダースと同い年。日本でいう年長さんになる年なので細かいことは考えられない年齢です。まだ拗らせ具合が悪化していない状況だったのでヤンデレ開花前に呆気なく救出成功となりました。これがもう暫くいると実験対象となり人間不信をもっと拗らせることとなります。

彼は自力で外に出られる力はあったのですが出た所で人を信じることが出来ない故、いずれ死ぬことは想定出来たようです。だからまだ(人から与えられる害が少なく)安全な王宮内にいたもよう。馬鹿王子はちょくちょく体力奪っていくウザい奴(でも超弱い)、という印象でしたが一応味方である第一王子の弟ということで手加減を繰り返し、体力が底を尽きかけた冒頭部分でぶちキレたようです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ