夜景と温泉と……
水摸川から旅館に帰ってきた私たちはそれぞれ割り当てられた部屋み入った。
部屋割りは私、宇佐美先輩、みのり先輩、香奈ちゃんで、男子が石沢先輩、藤崎先輩、淳先輩、福田先輩になってるよ。
まあただ男女に分けただけなんだけどね。
私たちは部屋に戻った後宇佐美先輩が「温泉にはいりた~い!!」と騒ぎだしたので少し早いけどみんなで温泉に行くことにした。
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かぽ~んとか言う効果音がぴったりの温泉だった。
温泉には屋根が無く周りに竹の柵で囲まれていて一部だけ柵が無かった。
下は石で敷き詰められていて温泉からは湯気がもくもくと出ていた。
柵が無い所からは遠くの山が綺麗な薄いオレンジ色で染まっており周りには大自然が広がっていた。
「わ~!!凄い良い眺め~!!」
宇佐美先輩が扉を思いっきり開けて走り出した。
「宇佐美さんここで走ると滑りますよ」
「つっる~ん!ってなるんだ~」
うんそうなりますよ……ってもう滑ってるし!
私が気付いた時には宇佐美先輩は数秒の空中浮遊を楽しんでいた。
そうして派手な音を立てて背中を勢い良く地面に叩きついていた。
「せ、背中がぁ~!」
これぞお約束って奴ですね。
「だから言ったのに」
みのり先輩は「ふふふっ」と笑いながらシャワーの置いてある所へ椅子を持っていった。
「まったく騒がしい先輩なんだから……」
そう言って香奈ちゃんもみのり先輩に続く。
あ、ちなみにこの旅館に泊まってるのは私達だけらしいから温泉も貸切状態。けどそれでもみんなバスタオル着用だから。
私も椅子を持ってシャワーの所へ行った。
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「はふ~……極楽、極楽……」
私は髪と体を洗い終え温泉に入りながら夕焼け色に染まった山を眺めていた。
「何?そのおじさんみたいなセリフは」
すると笑いながら後ろからみのり先輩が話しかけてきた。
「いや~……今のセリフは自然に出ちゃうんですよ~」
「まあそうね」
「ふふふ……」と笑いながら二人でならんで夕焼け色に染まった山を眺めていた。
「ここの景色は凄く綺麗ね」
「そうですね……街中じゃ絶対に見れない景色ですね……ここに予約を入れてもらった石沢先輩にあとでお礼を言わなきゃな~」
私は少し景色に心を奪われてると後ろから誰かが抱き付いてきた。
「ひゃっ!」
とっさに後ろを振り返ると宇佐美先輩が抱きついていた。
「千佳ちゃんはまずまずあっていいな~」
胸に違和感を感じて見てみると宇佐美先輩の腕で覆われていた。
「ん……ち、ちょっと!宇佐美先輩!どこ触ってるんですか!?」
「いいじゃん、女同士なんだし。裸の付き合いも大切だよ」
は、裸の付き合いって……。
「それにしても柔らかくて大きさが良い感じに手から少しはみ出す位か……」
むにむにと触りながら「う~ん……」と宇佐美先輩が何かを考えていた。
「いいから胸を揉むのやめてくれませんか?」
すると「よし!」と言ってはなれた。
「宇佐美先輩は何をしてたんですか?」
するとニヤニヤしながら私に指を指して言った。
「千佳ちゃんはCカップだ!」
「え?……」
なんで分かっちゃうの!?
私は驚いた様なあきれたような感じがした。
「どう?合ってる?」
「さ、さあ……?」
「ちぇ~つまんないな~合ってると思ったんだけど……」
「私、そろそろ上がりますね……」
そう言ってみんなより早く温泉を出た……