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楽しい3日間だったわ、シン

穏やかなイベントの後は……

 

 話には聞いていたが、自称「ヴァン」の影山英雄かげやま ひでおの自己申告である「軽戦士」は、やはり虚偽申告だったみたいだな。

 自身の影に沈んだと思ったら、敵対するダンモンの影から現れたりするし、火遁とか土遁としか言えないビジュアルの攻撃をしている。

 多分、職業は「忍者」だろうな。


 次に自称「アイズ」の妃香里きさき かおりだが、話を聞くと文字化けしていたらしいが、今はどうなんだ?

 今の所は、文字化けする程のチートを感じる戦い方をしていない。

 つまり、まだ未覚醒で、自己鍛練で身に付けた技術で対応しているという事だろう。


 これは、下手に刺激して、チートに目覚めて敵判定を受けない様にした方が良いな。


 そう判断した俺は、少しお節介をした。


「ヴァン、宝箱だわ!」

「待てアイズ。罠が無いか確かめてからだ」

「分かったわ、ヴァン」

「……罠は無いみたいだな」

「それなら、開けてみましょうよ」

「そうだな」


 2人は、慎重に宝箱を開けると、中から服と靴とマントが入っていた。


「……どうやら、女性服と靴とマントみたいだな」

「それなら、私が使えるわね」

「ああ。どうやら服等には着る者に悪影響を与える効果は無いみたいだしな」

「分かったわ」


 服は上着型の為、そのまま上に着る。


「どうかしら?」

「……似合っている」

「ありがとう」


 因みに、俺が用意した服、靴、マントは全てが、装備者を守護する付与を与えている。


「鑑定で調べたが、どうやら、装備者を守護する効果があるみたいだ」

「それは良かったわね」

「……ああ、そうだな」

「どうしたの?」

「いや、なんでもないよ、アイズ」

「そう」

「それじゃあ、先を進めようか」

「分かったわ、ヴァン」


 この後も、この2人に忖度そんたくを続け、冒険者で言えばCランクまでなら問題無い装備となった。


 勿論、ここまでやれば、2人とも怪しいんだが、ダンジョンマスターが自分達を助ける訳が無いし、相談出来る相手が居ない為に、無理矢理にでも「運が良かった」と結論付けた。



 ……あれから数ヶ月が経ち、今日は我が領地の「収穫祭」だ!

 流石に、残り1ヶ月になると俺自身も忙しくなり準備に奔走した。


「今日は年1回の収穫祭だ。大いに飲み、大いに食べて、共に収穫祭を祝おう!」


 少し溜めて……


「乾杯!」

「「「「「「「「「「「「「「「「乾杯!」」」」」」」」」」」」」」」」


 この収穫祭は3日間続く。

 催し物も色々と企画されて、皆も楽しんでいるみたいだ。

 勿論、表に出れないダンジョン村の皆や、ダンジョン屋敷の皆の所にも、同じ料理や酒を振る舞っているし、この3日間ぐらいは許しているから、媚薬無し組も楽しんでいるだろう。

 初日は、ソフィアと楽しみ、2日目はグーラとクリスの両手に花で楽しみ、3日目はソフィア達3人と楽しんだ。


「楽しい3日間だったわ、シン」

「楽しめたみたいで良かったよ、ソフィア」

「楽しい3日間だったわ、シンファル」

「それは良かった、グーラ」

「私も楽しい3日間でした、シンファル様」

「俺もだ、クリス」


 領主の立場ではあるが、それなりに楽しい3日間を過ごし、最後の締めの儀礼的な催し物が始まった。

 そして、もう終盤という時に、招待した覚えが無い客が紛れ込んでいた。


「我が君、あの者が持つ植物は『魔獄草まごくそう』です!」

「本当か、ユーリ」

「はい。間違いありません!」


 流石に、語尾を伸ばす余裕が無いみたいだな。


「直ぐに取り抑えろ!」


 魔獄草を持つ女の所にリン達が一斉に駈けだして、収穫祭の象徴として存在する燃えている祭壇に魔獄草を入れられる寸前で取り抑える事に成功した。

 その後は、参加した者達を落ち着かせ、最後のプログラムも無事に終了した。


「この女がそうか?」

「はい。アールスバイド様」


 ……何とか、無事に収穫祭が終わり、3日後の今、領主館の牢屋の前に立っている。


「名前と所属は?」

「……ぎ……パトラ……ギルガメイシュル」


 拷問からの尋問よりも時短が可能な奴隷に領主権限で堕した。

 抵抗しようとしたが、奴隷契約に因る隷属の強制力で自身の名前と所属する国を吐いた。


 因みに魔獄草とは、この大陸では所持するだけで重罪になる。

 その効果は、生だろうが、燃えカスだろうが、燃やした時の匂いだろうが、人の体内に入ると即死し、その遺体からは独特の匂いを発する様になる。

 その匂いは、モンスターの食欲を強く刺激させ引き寄せる。

 そして、遺体を食べたモンスターは、その命が尽きるまで、同じ遺体を食べたモンスター以外で魔力を持つ存在を破壊し続ける。


 ……スタンピードよりたちが悪い!


 女が所属している国を聞いた俺は、直ぐに潜入調査を専門とするダンモンを送り出した。


 しかし、ギルガメイシュルか……

 この国は宗教国家で、それなりの信者を抱えており、とある女神を最高神として祀り、その女神からの神託を受ける「プロスチィータ」が象徴として居るらしい。

 更に言えば、完全人族至上主義で獣人族やエルフ族やドワーフ族に対しても「神敵」と称して良くて奴隷で、普通に虐殺している。

 次にギルガメイシュルの位置は、この王国の北東の位置に存在するが、あいだにエベ○スト級の広大な山脈があり国家間の交流は無い。




厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。


プロスチィータは、造語です。

この作品はフィクションであり、実在する国家や名称等とは一切関係ありません。

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