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残念ですが、同意するしかありません

ヒロインを動かすのが難しいです。

 

「……美味しい!」

「……信じられません! この味は、1つの国の地方のありふれた宿屋が出す味ではありません!」

「その通りです! この味に相応しいのは建国記念等の王宮での晩餐会ぐらいです!」

「……は!?」

「どうしました、サフナ」

「まさか!」

「サフナ?」

「シン様、この料理の食材をご存知ですか?」

「あっ!?」

「食材? この料理に使われた食材はステーキには『赤鱗竜レッドドラゴン』のもも肉を、そのサラダには『幻影夜月草』で、スープには『紅玉水牛』のテールを使っている」


 俺が、そう言った瞬間、ターニャもサフナも人形の様に表情が「スン……」と消えた。

 そして、今度はターニャの表情が憤怒になると俺の両肩を掴むと前後に揺さぶり残像を残すシェイクをしながら言った。


「こ、こんな高級料理の代金を払えないんだけど!」

「ちょっ……」

「それとも、私達を借金奴隷に堕とすつもりなのかしら!」

「だ…ま……」

「払えないん・だ・け・ど!」

「ターニャお嬢様、気持ちは分かりますが、それでは話せません」

「……そうだったわね」


 やっとシェイクから解放された……


「さあ、吐け!」


 淑女のたしなみも王女としての矜持をも捨て、ターニャが死刑執行人の顔で言った。


「宿屋の料金に含まれている」

「「……はい!?」」

「宿屋の料金に含まれている」

「だから、それは聞きました」

「シン様、本当ですか?」

「ああ」

「さ、採算は取れますの!?」

「問題ない」


 スパ〜ン!


「何故、後頭部をスリッパで叩く?」

「何故か、特殊な宿命を背負った鳥の名前を持つ少女が頭に浮かんだら、やっていたわ。

 後悔は無いわ」

「本当~に、大丈夫です?」

「最初に言った通り、オーナーの道楽でしている宿屋だから心配するな」

「……そうなると、かなり資産家ですね」

「……資産家か。確かに資産家と言えるな」

「「……」」


 実際は、宿屋に掛かる税金関係が払えれば良いから、基本的には問題無いし、高級食材はまだまだ有る。

 在庫が切れれば、また適当に森の奥とかに行って狩れば良い。

 人件費も無いしな。


 そんな訳で、ソースの1しずく、サラダの一欠片、スープの1てきも残さずに、文字通り綺麗に食べたターニャとサフナは、自分達の部屋に戻った。




 ターニャside


「本当に怪しい宿屋ね、サフナ」

「はい。夕食も祝日を迎えた大国で、王宮の晩餐会で、やっと出せるだろう食材を使っていました」

「この宿屋のオーナーは何者かしら?」

「それも、明日の宿屋の料金を払う時に分かります。最悪、ターニャ様だけでも逃げてください」

「サフナを置いて逃げれる訳ないじゃない」

「それでもです。ターニャ様を借金奴隷にする訳にはいきませんから」

「……分かったわ」

「ありがとうございます、ターニャ様」



 シンside


「シン君。凄い悪い顔よ」

「そうか、アリア」

「あの2人も可哀想に。正規の手順で購入していたら、間違いなく借金奴隷だったわよ」


 因みに、昼食と夕食の料金は、合計で白金貨80枚以上は確実なんだよな。


 ……ボッタクリじゃないからな!


 赤鱗竜レッドドラゴンは、普通なら犠牲者有りの前提でAランク冒険者チーム4人以上の3組以上が必要だ。

 幻影夜月草は、月の光のみを受け続けて成長する特殊薬草で、我がダンジョンの場合だと、40階層より下に潜り、夜のエリアの森の奥に生えている。

 紅玉水牛は、火山地域に好んで住んでいて、縄張りに入った存在か、自分が死ぬまで攻め続ける狂気な牛型モンスターだ。

 因みに大きさは、イ○ドゾ○並みのデカさで、我がダンジョンの場合は、51階層以降にある火山エリアに居る。



 翌日、2人と馬車で銀貨5枚払ってターニャ達2人が宿屋から出て来た。


「……あの内容で1人銀貨2枚だなんて」

「払いましたが、信じられません」

「現実だ。さあ、行こうか」

「わ、分かりました。行きましょう」


 それと、流石に人数が多い為に、キサラとユーリとリアンが留守番で、選んだ方法は「くじ引き」だ。

 そして、ターニャの馬車で移動を開始した。

 理由は、ちょっとした独占欲からだ。


 ……イクスリアからある程度離れると、俺達の馬車に変更した。



「……揺れない」

「……揺れませんね」

「自慢の馬車だ」

「自慢するだけはあります」

「残念ですが、同意するしかありません」

「それだけじゃないのよ」

「アリアさん、それは?」

「この馬車、防御力も高いのよ」

「本当ですか!?」

「本当であります! それとシン殿!」


 馬車の御者席に居るシャナが、出入り用から馬車に入り会話に割り込んだ。


「シャナ、どうした?」

「前方500m先に魔力反応がするであります!」

「分かった」


 俺も魔力察知をすると、確かに複数人の存在を確認した。

 それに……


「男は服と靴以外を置いて消えな。命だけは見逃してやる」

「悪いが、急いでいるんでな」


 俺は無詠唱で、雷撃弾ライトニングバレットを妨害者に放った。

 更に!


雷煌弾ライオットバレット!」


 300m離れていた連絡係だろう奴に対して放つ。

 この魔法は、俺のオリジナルの1つで、雷撃弾ライトニングバレット並みの速度で放つ事が出来る上に、確殺の威力が有りながらも遠距離狙撃にも使える。

 まあ、簡単に言えば、遠距離の狙撃用ライフルだな。

 俺は、連絡係の方を指差して言った。


「シャナ。は回収しろ」

「はいであります!」


 シャナが、嬉々として向かった後、妨害者に話し掛けた。



厳しくも温かいメッセージを待っています!

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