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シン様、何を言っておられるのです?

やっぱり「桶」でしょう!

 

 疲れて寝てしまったブランをお姫様抱っこで移動して戻ると、一組の男女が近付いた。


「ブラン!」

「貴方達は?」

「私達は、ブランの親です」

「そうですか。彼女は久し振りの長旅もあって疲れて寝てしまったみたいです」

「分かりました。私達で、ブランを引き取ります」

「よろしくお願いします。ブランに言っておいてください。朝食後に出発すると」

「分かりました。ブランに伝えておきます」


 翌日、朝食後に出発したが、何故かブランは不機嫌だった。


 ……初めてでありながら気絶する程度には頑張ったんだけどなぁ。


 話を聞くと、両親に昨日「卒業」したのがバレたみたいだ。

 一応は、周りの気配を警戒していたし、お姫様抱っこした時に、洗浄クリーンを使った筈だが?

 まあ所謂いわゆる、「親の勘」か?


【天の声】

 実際は、隣部屋の両親の寝室からも聞こえる声量での寝言で暴露した。

「わ、私、初めてなのに!」とか「もぅ、もうらめェ~!」とか。


 そんな訳で、頭撫で撫でしてブランのご機嫌を取っていると、馬車が止まった。


「命が惜しかったら、服と靴以外を置いて消えな」


 盗賊共りんじしゅうにゅうが現れた!


 ……30分後には馬車の移動を開始した。


 アジトには大した金銀財宝ちょきんばこは無く、囚われた人達が居なかったからサクっと終わらせた。


「噂では聞いていましたが、本当に吐かせるのが上手いですね」

「まあ、数をこなしたからな」


 そんな事を話しながら移動し、今日の野営地に到着すると、手分けして夕食の準備を始めた。

 アイテムボックス系を持つ俺が1番嵩張る水汲みに行くと、栗毛茶眼の少女が水浴びをしていた。

 外見から推定すると14歳から16歳ぐらいだろうが、胸部装甲は標準値だ。

 後、一瞬見えたが、臀部が光に照らされた時に白くなる部分にハートマークの痣?らしきモノを発見した!


 気付いた彼女は、見事に顔を赤くして涙目になった。


「待て、不可抗力だ」

「それなら視界を塞いでよ、バカー!」


 カッポーン!


 ……正座中。


「シン様、随分遅かったですね?」

「ちょっとしたアクシデントがな」

「ちょっとした?」

「シン殿。誰でありますか?」


「先程、水浴びをしていた栗毛茶眼の彼女で名前は「シャスティナ=リリク=ヴィスザーヌ」だ。」

「……水浴び? シンファル様」

「大丈夫だ。事前に気付いたから」

「では何故、彼女は分かり易い赤面で涙目なんです?」

「そ、それはだな……」

「正座」

「はい!?」

「正座!」

「はい!」


 俺以外の皆が食べ終わるまで、本日2度目の大地に直な正座をした。


 リン達よ。

 成長して、空気を読める様になったのは嬉しいが、それなら更に一歩踏み込んでブランを止めて欲しかったぞ。

 それと、キサラとシャナ!

 俺の足をツンツンしてはいけません!


 ちょっとした小さな誤解から大地に直な正座という得難い経験をした。


「嫌なら、視界を閉じてください!」

「善処しよう」

「本当に反省しているのですか?」

「勿論だ。だから、馬車の中で片膝を立てるのは止めろ」

「貴方が悪いのですよ! それを……」

「片膝を立てているから、白い生地が覗いているぞ」

「……! バカー!」


 カッポ~ン!


 何故か手元に存在した桶が俺にクリーンヒットした。


 さて、彼女が何故、同じ馬車に居るかというと、簡単に言えば上流から流されて、やっと落ち着いた場所に着いた事で、改めて泥等で汚れた身体を洗っていたらしい。

 ついでに言えば、頭の中で今後の事を考えていた為に、俺への対処が遅れたみたいだ。


 そして、同じ馬車に居る理由は、上流から流された事で察するが、要するにトラブルが発生して結果として彼女が流された訳だ。

 そのトラブルが何かは、黙秘権を行使されて分からないままだが。


 唯一って程じゃないが、話してくれたのは、目的地だ。

 これは俺達の目的地と同じな為、それで同じ馬車に乗っている。


 ……目的地は我が領地のイクスリアだった。


 我が領地イクスリアに到着すると、彼女は俺にお礼がしたいと言ったが、良い身体モノが見れた事は隠して「お礼はいらない」と言ったのだが「どうしても!」と言うから例の喫茶店で食事でもしてくれと言ったら「分かったわ」となり解散した。


「こちら、ス○ーク。目標を追跡中、どうぞ」

「シン様、何を言っておられるのです?」

「気分だ」

「……はぁ」


 要するに気になったから、彼女を追跡中な訳だ。

 勿論、非公認で!


 彼女がトラブルを解決する為に、この街の知り合いの所に行くのかと思っていたら、周りの人達に尋ねながら領主館に到着した。

 俺は裏から廻りに指示を出して出迎えの準備をした。

 この領主館も我がダンジョンの支配領域の為に、彼女の独り言を盗聴する事が出来る。

 どうやら、領主といきなり面会出来るとは思っていなかったみたいで、何度も面会を拒否されるのを覚悟していたみたいだ。

 しかし、言い換えれば、仮にも街の統治を預かる領主に面会出来る「何か」を準備出来る事を意味する。

 そこら辺も、話の途中で聞き出すのも面白いかもしれないな。


 既に、30分間、彼女は応接室で待っている。

 予約無しで面会を希望した以上は、最悪、数時間は待たせるものだが、彼女もそれは理解しているみたいで、メイドが出した紅茶とお菓子を少しずつ頂いていた。


 ……しかし、紅茶を飲む所作は平民じゃないな。


 つまり、教育や礼儀作法は少なくとも商会以上となる。


 ……貴族かもしれないな。


「待たせて済まないな」

「いえ、こちらも突然の訪問にも関わらず面会の許可を……ええ!?」

「約1時間振りだな、シャスティナ=リリク=ヴィスザーヌ」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

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