どなたでしょうか?
……現行犯?
冒険者ギルドの受付嬢ブランとの定期報告から数日が経ち、俺は今、グーラと街中デートをしている。
ぶっちゃけ、少々情緒不安定な訳だ、グーラが。
まあ、確かに普段の話し相手が専属侍女だけってのも辛いよな。
しかも、自分が生まれた国ではなく、他国だしな。
それに、身体を重ねた事で、愛も情もグーラに対して多少は抱いているから無視するつもりも無い。
そんな訳で、自分の領地だがデートをして気付いたが、第2夫人で他国から嫁いで来たとはいえ、この領地にとっては管理責任者の1人で、立場が低かったとはいえ、帝国の皇女だ。
最終決定権は、俺かソフィアが握っているが、グーラだけを除け者にする理由は無いよな。
「グーラ」
「何、シンファル」
「今日から、グーラも領地経営に参加して欲しい」
「……良いの?」
「ああ。 ……と、言っても最終決定権は俺かソフィアだけどな」
「それでも良い。ありがとう、シンファル」
「それじゃあ、街の散策を続けようか」
「……うん」
因みに、俺とグーラの周りでは、野郎のうめき声が量産している。
原因は、離れて護衛をしているリン達にナンパして、断られて、逆ギレして、返り討ちにされているからだ。
そんな訳で籠の鳥状態だったグーラは元気になり、ソフィアと一緒に領地経営に精を出して貰おう。
翌日、俺達はグーラの街中デートで気になる場所に向かっている。
先ず、俺がこの領地を継いでから、ダンモン達に街の正常化に全力を注いで貰った。
その結果、税金関係だと、徴収していない所には直接行ったり、出していない所にも直接行き謝罪込みで現金を渡してきた。
そんな中、グーラとの街中デートで見掛けた孤児院が気になった。
その孤児院は獣人族専用で、教育に時間を回せる程度の助成金を送っている筈だが、孤児院の外観からは、そんな風には見えない訳だが、書類上はきちんとしている筈だ。
「あの時はグーラを優先していたが……」
「なんて事!?」
「シン兄、どうするの?」
「……これは酷いわね」
街の外なら兎も角、街中だから、同行者はリンとリアンとアリアだ。
「……そうだな」
ラノベや漫画に出てくる様な崩壊直前な建物が目の前に建っていた。
「どなたでしょうか?」
「冒険者だ。近くまで来たから見ていた」
「……左様ですか」
「しかし、酷いものだな」
「……」
「街から出る助成金では足りないのか?」
「それは……」
「院長先生、この人達は誰ー?」
立ち話もなんだと上がらせて貰い、リン達には獣人の子達の相手をして貰い、俺は院長から事情を聞いた。
「……何度も言うが、俺は、この街の領主と知り合いだ。だから、協力出来る」
「分かりました。実は……」
院長の話は予想通りで、5年前から助成金が少しずつ減少していた。
そして、先月から止まったらしい。
院長も担当の文官に掛け合ったが、領主命令だと言って取り合わなかったみたいだ。
……俺、聞いてないし、そんな命令を出した記憶が無ぇな。
院長には、領主に直接掛け合うと約束して孤児院を後にした。
普通なら、此処から証拠や証言集めに奔走するのだろうが、この領地の最高責任者の領主である俺が聞いた以上は、もう証拠や証言も必要ない。
5日後、助成金等を担当していた文官達は病死したと公表された。
因みに、空いた席は、ダンモンが座った。
助成金横領したバカの文官と協力者は、我がダンジョンの野郎用の牢屋に送り、この2人を焚き付けた街の娼婦は、媚薬無し組送りにしたが、娼婦な為、少し過剰に死の恐怖を与えた。
お陰で……
「嫌ー! 死にたくない! 何でもしますから、殺さないで!」
「だったら分かるよな?」
「は、はい! どうぞお使いください」
……と、こんな感じだ。
今日は、街の近辺を視察する事にした。
すると……
「キャアアアーーー!」
マジ……!?
悲鳴が聞こえたから行ってみると、フォレストウルフ5匹に囲まれた1人の女性……いや、1人の少女が居た。
「雷矢5連!」
「「「「「Gyau……」」」」」
勿論、雷矢を制御して眉間へのヘッドショット5連をキメた。
「え!?」
「大丈夫か?」
「あ、はい。助けて頂いてありがとうございます」
「俺達は冒険者だ。何故、こんな奥まで入っている?」
「実は……」
話の内容は、母親「ファナ」が体調を崩し、必要な薬代は高くて買えなくなり、薬の材料を用意すれば安く出来ると言われ、この森に来たのだが、採取に夢中になり知らず知らずに奥まで来てしまたっみたいだ。
因みに少女の名前は「ファラ」で、下に妹が居て名前が「フェリ」で、家族3人の母子家庭で、父親は冒険者だったが依頼中に……
「街まで送ってやる」
「いえ、そんな!」
「いいから!」
「……はい。お願いします」
ちょっと強く言うと観念したのか承諾した。
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