……連れて来いって、言ってんだろうが!
過去話、かなり胸糞展開です。
アリアの生い立ちというか、過去が凄まじかった。
生まれは、滅亡したとはいえ実在した王国「スフォルツァンド」の王女で長女。
下に長男と次女が居て、家族仲は良かったらしいし、王妃である母親は厳粛でありながら慈愛に満ち、天才と謳われる程の外交力を持っていた。
父親である国王も善政を敷き、賢王と讃えられていたし、下の2人も賢くも愛らしい性格をしていた。
そんなある日に、悲劇という言葉が可愛く感じる出来事が起こった。
クーデターとスタンピードだ。
国王の弟の息子が、クズ貴族の甘言に乗り、実の父親である王弟を殺し国王も殺した。
そして、王妃やアリア達を地下の牢屋に閉じ込めた。
3日後に、牢屋から王妃が連れ出された。
そして、また3日後に王妃を連れ出した男が現れた。
連れ出された王妃が帰って来ない以上は、どんな目に会うとしても、順番的には自分だと思っていたら、連れ出されたのは自分ではなく長男だった。
そして、また3日後に再び男が現れて、次こそは自分だと思っていたら、次女が連れ出された。
それから3日後が来たが、誰も来なかったどころか、次女が連れ出されてから5日後には、食事の配給すらもなくなり、その日、天井、つまり地上から地震かと思える程の揺れが2日以上続き、何とか天井から溢れ落ちる水で命を繋ぐのも限界が来た時、破壊音が聞こえたと思ったら、地上に繋がる扉が破壊され、そこから、知らない男性が現れた。
そして、その知らない男性が「スフォルツァンド国の生き残りが居たぞー!」と。
……スフォルツァンド国の生き残りと男性の話を継ぎ合わせると、王弟の息子がクーデターを成功させると、権威を見せつけ、恐怖を刻み付ける為に、王妃への集団レ○プをクーデターの賛同者に見せつけ、長男はモンスターに生きたまま喰わされる所を見せつけ、次女は犯罪者に集団レ○プされる所を見せつけられたらしい。
アリアが無事だったのは、親王派を黙らせる為に、見せ掛けの次代の王を産ませる予定だったみたいで、王妃は国王のお手付きの経産婦で、次女はまだ数年先だ。
そして、アリアとの間に息子が生まれたら、2人を引き離し、王弟の息子は、愛人を側室にし、その愛人に息子が生まれたら、アリアの生んだ息子が病死と公表して殺し、その愛人を王妃にする予定だったらしい。
そして、アリアも感じた地震の正体はダンジョンからのスタンピードで、クーデターの成功で浮かれていた為に対応が大幅に遅れ、対処しきれず、結果としてスフォルツァンド国は滅亡した、という訳だ。
それを聞いたアリアは嘆き悲しみ、激しい憎悪から自身の得意な風属性と土属性の魔力が暴走を起こし、綺麗な青色の瞳が翡翠色に変わり、空色だった髪も薄い翡翠色に変わった。
そして理性や冷静な思考を残したまま人を殺しても何も感じない心となってしまった。
それからは、目に付くモンスターや悪党と判断した人達を惨殺し、スタンピードを起こす可能性を出したダンジョンマスターを抹殺する人生が始まった。
そして数百年以上経った今は、一期一会を繰り返す中、多少は慈悲や憐憫の情が蘇ったという事だ。
……因みに、この話から分かる通り、俺以外のダンジョンマスターが複数存在するみたいだな。
ラノベみたく、ダンジョンバトルとかが有るかもしれないから、警戒し準備する必要があるかもしれない。
「……と、これが私の過去よ」
「凄まじいな」
「もう過去の事よ」
「……決めた!」
「何を?」
「最初こそ暴力だが、いつか奴隷術を解除しても、アリアが俺を愛せる様に大切にしよう」
「……まあ、頑張って」
「ああ」
そう決めた俺は、アリアに掛けた奴隷術の制限を他の奴隷と同じにした。
内容は、俺からの命令の絶対の遵守と、俺と俺の大切な者達と、リン達ガチャダンモンの殺害を禁じ、アリア自身の自閉と自殺を禁止に。
アリアにも、リン達と同様に武具を準備して贈ると、思っていた以上に喜んでくれて良かった。
翌日、ソフィアと朝の挨拶代わりのキスをした後、ダンジョンに転移し鍛練をした。
「シン様……」
「……また重ねるしかないな」
「大丈夫ですか、シン様」
「大丈夫だ」
終われば、ペレナ達「で」遊ぶと、ある意味本業のダンジョン経営に精を出す。
先ずは、40階層のボスを、真紅鱗竜にした。
討伐後の宝箱の中身は真紅鱗竜の「牙・爪・竜鱗」の詰合せセットだ。
但し、1人分な。
最低でも4周する必要がある。
しかも、魔法使い系が居ないと、全滅の可能性が8割になる様にしてある。
魔法無しの脳筋で来るなら、キ○ーピアスを装備したLv99のアリ○ナを連れて来い!
次の翌日は、冒険者ギルドに行ってみると、怒鳴り声が聞こえた。
「……連れて来いって、言ってんだろうが!」
「ですから、あの方は……」
「そんな事、知るかよ!」
何事かと覗いてみると、冒険者ギルドの受付嬢とリゼ達に、山賊と言われても違和感が無い野郎4人が言い合っていた。
そして、どうやら、俺に会いたいらしい。
それなら……
「何事だ?」
「シン様!?」
「……そうか。このガキが赤鱗竜殲滅者か!」
「誰だ?」
「偉そうな二つ名を持っているみたいだが、オレ様の事を知らないとは、とんだお子ちゃまだな!」
「だから、誰だ?」
「良いだろう。教えてやる。オレ様の名は……」
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