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これを!

潜入捜査!

 

「何か意見はあるか?」

「王都で暮らす人達や冒険者ギルドでも期待する程の情報が手に入らなかった以上は、2択だと思います」

「その2択とは?」

「1つは、情報収集を止め、引き返す。

 もう1つは、王城や王宮に忍び込み直接情報収集する事です」

「他の意見は?」


 まあ、この2択しか実質的には無い為、誰からも意見は無かった。


「まあ、この2択だよな」


 王都に行くと決めた時から、こうなると予想していた俺は、認識障害の付与をした指輪と、潜入に必要な全てを付与した指輪2種類を用意していた。

 意外と、認識障害の付与は使う魔力量は少ないが、必要な容量は大きい為に他の付与が入らなかった。


 早速、日が沈んだ後、キサラとユーリに留守番を頼み、俺達は王城に潜入した。


「異常無し」

「こちらも異常無し」

「しかし、暇だよな」

「そう言うな。暇と言う事は、オレ達は仕事をきちんとしている証拠だしな」

「そうだな。 それでだが……」

「どうした?」

「あの噂を聞いたか?」

「どの噂だ?」

「……聖女様だよ」

「……ああ」

「何か、知っているのか?」

「……偶然だがな」

「どんな?」

「何でも、母親がメイドとはいえ、国王の娘だからこその立場だったが、どうやら違う可能性があるみたいだ」

「……父親は?」

「王弟のビアマーク様だよ」

「……本当か?」

「勿論、証拠とかは見つかっていないし、ビアマーク様も否定されている」

「……そうか」

「これ以上は止めようぜ」

「そうだな」


 ……頭の隅に留めておこう。


 手分けして探したが、やはり王城には、2人の家族に関する情報は無かった。

 そして、俺達は王宮へと足を踏み入れた。



 ……王宮に足を踏み入れてから、1時間が経過し、何とかマレナの家族に関する書類を発見したが、発見した場所は宰相専用の執務室だった。

 マレナはマレナで、かなり追い込まれていたみたいで、報告書等を確認すると、マレナの家族に関する内容で、シャルテナ伯爵家の長女で下に長男と次女が1人ずついて、彼女の領地で流行り病が発生してかなり領地も伯爵家としても困窮しているみたいだ。

 そんで、宰相が話を持ち込み、ランジュの侍女にけば領地と伯爵家が抱える負債を3年間凍結するという契約だった。


 ……更にやっと見付けた隠し金庫からは、その流行り病を起こしたのが、宰相の子飼いの者だという証拠の書類が見付かった。


「この本だけ、血の匂いが濃い?」


 サクナが、紅い本を取り出そうとしたら、テンプレな仕掛けが作動した。

 因みに、匂いを嗅いだが、血の匂いはしなかった。

 サクナの吸血鬼としての本能が嗅ぎ取ったのだろうな。


 俺達は、本棚に隠されていた隠し部屋に入ると、そこに収められた書類は、この国の「闇」だった。 

 マレナの領地を襲った流行り病の元凶の作り方とか、限定した人物を廃人にした後に操る方法とかが収められていた。


 ……廃人にして操る?


 俺は、とある書類を探して見付ける事が出来た。

 有ると思っていた!

 毒を作ったのなら、その解毒剤を作るのは常識だからな。

 とりあえず、この部屋に有る資料や書類を全て没収した。


 裏側の「物」とはいえ、携わった故人の積み重ねた歴史であっても、俺には知った事か!


「シン様!」

「どうした、リン」

「これを!」


 リンは2枚の報告書を俺に見せた。

 その報告書には、ランジュの母親の容態と、王宮の地下に存在する秘匿された牢屋に入れたマレナの家族の容態が書かれていた。


「助けに行くぞ!」

「「「イエス、マイロード!」」」


 宰相専用の執務室の隣の仮眠室で寝ていた宰相を叩き起こし誠意・・を持って聞きたい事を尋ねると教えてくれた。

 そして、俺の奴隷術で色々と縛った。


 秘匿された牢屋に到着すると、マレナの家族らしき人達以外にも3人居た。

 先ずは、マレナの家族だ。


「俺達は、マレナの友人だ。助けに来た」

「「「「……」」」」


 自我を喪いかけている!


「おい! マレナを大切な家族だと思うのなら、自分自身を取り戻せ! 自我を振るい立たせろ!」

「「……マレナ!」」

「マレナ姉さん!」

「マレナお姉ちゃん!」


 何とか、自我を取り戻したか。

 とりあえず、回復ポーションとダンジョン産の超レアな万能解毒剤フルキュアポーションを与えて、洗浄クリーンを掛ける。


「さて……」


 マレナの家族に語り掛ける。


「マレナの為に領地と貴族の地位を捨てる覚悟は有るか?」

「勿論だ!」

「勿論よ!」

「僕も!」

「私だって!」

「本当だな?」


 全員が頷いた。


「他に家族は居ないのか?」

「私の父母は流行り病で……」

「私のお父様とお母様も……」

「他に、気になる人物は居ないか?」


 ……居ないみたいだ。


 そして、同じ地下の他の牢屋に居た人物は、資料や書類に因ると、1人目は男性で名前が「クリシド」だ。

 財務省系の高位文官で、宰相の裏の顔をさぐっている途中で宰相にバレて投獄されたみたいで、助けようと思ったが、既に手遅れで、近々処分の予定みたいだ。


 2人目は女性で名前は「ナリーナ」だ。

 元々は王都でも優秀な商会の娘だったが、王城にメイドとして働き始めてから、より上位の者に対して色目を向け、遂には第2王子に肉体関係を迫り、表向きは病死として扱い、色々な「薬」の実験に使われていたみたいで、この女性も近々処分予定みたいだ。


 3人目も女性……いや、少女は最初は辺境の寂れた村の森で発見された。

 しかも、この村には土着信仰が残っており、まだ幼いその少女は祀り上げられていた。

 いつしか、その少女の存在が領主に知られ、聖女として神殿が囲う事となる。

 その後、周知されている聖女とは異質な力を持つ様になり、結果として宰相が身元を引き受ける事になった。


 ……まあ、人体実験だな。



厳しくも温かいメッセージを待っています!

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