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……1番、良くないタイプじゃん!

皇帝も若い頃は……

 

 担任に学園長室に行くように言われて、とりあえず行ってみた。


 すると、学園長用の椅子と思われる椅子には、編入試験の時に居た冴えない審査員が座っていた。


「君達には、正体がバレているようだから、本当の姿を見せるよ」


 そう言って冴えない姿から、1ランク上のイケメンとなった。


 ……エルフだったのか。


「さて、来て貰った理由だけど、その前に君達は何者だい?

 あの編入試験での魔法の威力は異常だよ」

「……才能と努力の結果」

「話す気は無い、と」

「冒険者でもあるんでね」

「はぁ……」


 本題はまだか?


「3日後に、帝城に行って貰うから」

「……!」


 俺の表情を読んで本題を告げたみたいだが、何故そうなる!


「君達の実力が飛び抜け過ぎていて、どうやら、その事が皇帝の耳にまで届いたみたいなんだ」

「マジかよ」

「そういう事で拒否権無いから、3日後に迎えに行くから準備しておくように」

「……分かりました」


 屋敷に帰ると、ひーちゃん達に話すと、皆が驚いた。 

 まあ、そりゃあそうだよな。

 偽装だが、公式上の身分が、他国な上に子爵家の先代の妾の孫だからなぁ。


 ……と、言っても行くしかない訳で。


「お迎えに参りました」


 あっという間に3日後の朝となり、学園長が用意した馬車が来ていた。


 一応、こういう時用の貴族服を来て、俺は馬車に乗ると、既に本来の姿の学園長が居て、軽く挨拶をすると馬車は出発した。


「ちょっと質問」

「どうぞ」

「注意事項と皇帝の性格は?」

「注意事項は、特に無いかな? それで、皇帝の性格は……」


 学園長が知る皇帝の性格は、賢帝と言えるだけの知性と理性を持っているが、それ以上に面白い事が好きで、武を尊ぶみたいだ。


 ……1番、良くないタイプじゃん!


 俺達は帝城に到着して、何か面倒臭そうな手続きをして、文官に案内されて、何処かの応接室に通された。


 内心では、出来るだけ遅く喚ばれる事を期待した。

 だって、早く喚ばれたら、それだけ関心がある証拠だからだ。

 そんな俺の期待は虚しく消えた。

 何故なら、応接室に通されて20分後に喚ばれたからだ。


「余が皇帝アウレグスである!」


 予想していた謁見の間ではなく、個人用と思える「小謁見の間」と言える場所に居る。


「余の耳にも届いておるぞ」

「身に余る光栄であります」

「……うむ。言葉遣いを冒険者としての言葉遣いに変更する事を認める」

「よろしいので?」

「二言は無い!」


 ……良し!


「それなら、ちょっと目立つ程度のガキを呼んだ理由は何だ?」

「余も、学生の年齢の時は、あの学園に通っていた。そして、あの標的も今も改良を続けている。

 その改良した標的を結界ごと消滅させる魔法を放つ者に興味を持ってな」

「そうか。それなら先に言っておくが、この後、その実力を確かめさせて貰うとか言って、騎士団長とか筆頭魔術師とかが出て来ても模擬戦しないからな」

「バルた?」

「当たり前だ! 地位も権力も金も女も要らないのに、そんな場に出されたら、メリットは一切無く、リスクとデメリットしか無いからな」

「出ないのか?」

「出ない」

「残念だ」

「用は済んだか?」

「うむ。それなら、通常では禁止されている禁猟区への立ち入り許可証とかは要らないか?」

「どういう事だ?」

「お主が連れて来た召喚士だ」


 ……どうやら、標的を消滅させた時点で、調査が入ったみたいだな。


「分かった。ただ、それだけじゃあ足りないな」

「話してみよ」

「学園の3年生を担当する筆頭教師を解雇しろ」

「何故だ?」

「手に持つ剣が模造品になっても良いのなら、解雇しなくても良いぞ」

「……そういう事か」

「ああ」


 個人的にムカつくという理由が7割で言ってみたが、後は知らん。


「学園長」

「彼の言葉を否定出来ない所が残念です」

「……考慮しよう」

「考慮程度なら、模擬戦も無いな」

「待て! 皇帝の『考慮しよう』とは、具体的には何時実行するか、という意味だ」

「それなら、何時だ?」

「学園長」

「そうですね……来年でしょうか?」

「来年だ」

「分かった。模擬戦をする場所は?」

「付いて来い!」


 皇帝自らが案内するという、城で働く人達の胃を痛める事をさせながら移動する。


 ……既に話を通していたみたいで、目的地の準備が出来ていた。

 良かった!

 俺に不利な条件を付けられる前で。


 ……アレ?


 俺を見て「ビクぅ!」となった騎士が3人居るぞ。


「彼らは、編入試験の3人です」


 ああ!


「これより模擬戦を始める! シンファルよ、前へ!」


 言われた通りに前に出る。


「シンファル=メイズ=アールスバイドだ」

「この者が模擬戦の相手だ」

「近衛騎士団長、前へ!」

「はっ!」


 一際豪華な鎧を身に纏う騎士が前に出た。


「筆頭宮廷魔術師、前へ!」

「はっ!」


 同じような豪華な法衣を着ている魔術師が前に出た。


「どちらから戦う?」


 ……見栄を張るか。


「1人1人など面倒。2人同時で」


 当然、辺りには不穏な空気が張り詰めた。


「良いのか?」

「ああ」

「良かろう。この者の高くなった鼻をへし折ってやるが良い」

「「はっ!」」


 この後、俺の模擬戦の準備が終わると、模擬戦のルールが説明された。

 そして……


「これより模擬戦を開始する。 ……始め!」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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