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……謝罪は受け取ります

流石に、本職の異世界恋愛並みの濃度は無理です。

 

 さて、今日の午前中の授業も後1つだけになり、そろそろ空腹を覚える休憩時間に、テンプレPart3が発生した。


「ちょっと話がある」


 自信家のイケメン風の野郎が来た!


「何の用だ?」

「用があるのはお前じゃない。従者の2人だ」

「私に、ですか?」

「シャナに、でありますか?」

「ああ。昨日から観察していたが、惜しいと思っていた。」


 そういえば、昨日から絡み付く様な視線を感じていたな。


「どういう事です?」

「君達みたいな優秀な従者は、私の様な才気溢れる者こそが相応しい。

 どうだろう? 少なくとも、今、支払われている給金の倍は出そう。どうだ?」

「……それだけですか?」

「も、勿論、我が家の従者の中でも高い身分と立場を保障しよう」


 こいつは、従者の矜持を知らんのか?


「そこまで、私達を高く買ってくださるなんて嬉しい限りです……」

「そうか。了承してくれるか。それなら……」

「ですが、お断りします」

「何故だ?」

「私達を馬鹿にするのは止めて頂けますか?」

「そうでありますな」


 それは、そうだろうな。


「私達が生涯を掛けてお仕えするのは、世界でも唯一、シン様だけです。

 何故、その程度の……ゴブリンの耳以下の見返りで主を変えなければならないのです。

 自惚れるのもいい加減になさい」

「なっ!?」

「オークと知恵比べして負ける程度の、知性の低い話が終わったのなら、お引き取りください」

「くっ……」


 こうして、テンプレPart3は終了した。

 そして、午前中の授業も終わり、昼食を取りに食堂に行き、美味しく頂いていると、俺達が他国ここに居る元凶が現れた。


「少しよろしいかしら?」


 侯爵令嬢シーランナ=バボン=サーシェルドと、その取り巻きが現れた。

 俺はレイミールの前に出ると言った。


「何の用だ?」

「我が国の高貴なる方の経歴に傷を付けようとする獣が居たので……」

「そうよそうよ!」

「この辺り、獣臭いわ!」

「お前ら、誰だ?」


 何を勘違いしたのか、胸を張って取り巻き2人は答えた。


「私は、ポメラリア伯爵家が次女リーメルですわ」

「私は、プドル子爵家が三女ヘザーですわ」

「……そうか。この国の貴族はかなり低劣な教育をしているのだな」

「なんですって!」


 侯爵・・令嬢のシーランナが噛み付いた。


「何故なら、国が違えど、伯爵や子爵が公爵家令嬢に、あんな言葉を使えば、なぁ」


 そうなんだよ!

 レイミールは、公爵家令嬢なんだよな。

 しかも、母方のお祖母ちゃんが第2王女だから、レイミールは王妃の椅子に座る事も出来る立場と身分だ。  


「「「公爵家!?」」」


 この帝立学園は、実力主義を提唱していて、最初の自己紹介の時から、家の身分を出してはいけない事になっているし、それ以降も一応は控える事になっている。

 つまり、この帝国の第3とか第4王子とかなら、充分にレイミールの嫁ぎ先としては釣り合う訳だ。

 勿論、王妃の椅子に座れる血統持ちだから、少し複雑にはなるがな。


「さて。この帝国の貴族としての教育に於いて、他国であれば、例え王族の血統をも持つ公爵家をないがしろにしても良いとなっているのか?」

「そ、それは……」

「つまり、貴女が俺達の国に来た場合は、住む屋敷は1年後には解体予定のボロで、食事は下働きと同じで、着るドレスは見習いの失敗作で良い訳だ」

「……」

「今の俺の言葉を理解したなら、するべき事は判る筈だ」


 シーランナ侯爵令嬢は、色々な感情を1つしかない顔に出した後、深く頭を下げた。


「レイミールさん。今までの私の言動に対して深く心から謝罪をいたします」

「「レイミールさん。申し訳ありません!」」


 当然、食堂に居る人達が、静かに注目していたのは言うまでもない。

 これで少なくとも、レイミールが侮辱される事は減る筈だ。


「……謝罪は受け取ります」

「ありがとうございます」

「「ありがとうございます」」


 まあ、何を言われて、何をされて、ここまで憔悴したのか分からないが、生粋の貴族で、しかも公爵家令嬢なのだから頑張って欲しい所だな。

 勿論、内容にも因るけど、助けが欲しいなら手を貸すけどな。


「良かったね、レイミール」

「本当に良かったよ、レイミール」


 後、空気を読んで、リンやシャナも食事を中断している。


 そしてっ!

 これで、セラリア王女のお願いは完了したから、ひーちゃんの召喚獣探しが出来るな。


 残念ながら冷たくなった料理だが、俺が電子レンヂの応用で温め直したら、ちょっとした騒ぎになった事は割愛させて貰う。


 午後からは実技になるが、先生の話が終わると、女子生徒が最初から俺達の所に来た。

 ……が、一度に全員に教えるのは無理だから、呼ばれるまでは模擬戦をして、呼ばれたら改善点を教え、それをリンかシャナ相手に確かめる、という流れになった。

 そして、魔法の授業でも同じとなった。


 様子見で2週間程、離れて見ていたが、レイミールはセラリア王女が知る本来のレイミールとなり、3日前辺りから、第3王子パウディルとの交流が再開した。

 どうやら、向こうは向こうで考えた上で放置していたみたいだ。 


 上手く収まって良かった。

 これも、一晩で情報を集めた間者スパイ達のお陰だな。


 さて、今日の授業も終わり、帰ろうかと思っていたら、学園長室に来る様に言われた。


「3日後に、帝城に行って貰うから」


厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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