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あんな手を使うなんて、卑怯だぞ!

やっぱり、基礎は徹底的に鍛えないとね。

 

 俺は編入試験の時を思い出して思った。

 学園長と言われた奴は、普通に驚いていたが、あの怪しい奴は、他の誰よりも驚き、悲痛な顔をしていた。

 多分だが、あの学園長は偽者で、あの怪しい奴が本物の学園長じゃねえの?


 因みに、講堂での挨拶は、途中編入の合格者が出た場合のみらしい。


 そして俺達は、担当の先生の案内で編入する教室に向かっている。


「試験の内容を聞いている。くれぐれも問題を起こすなよ」

「分かった。では、向こうからの攻撃を無抵抗に受けて怪我を負った場合は、国家間の問題にまで発展するが、先生が責任を取るのだな?」

「何故、そうなる!?」

「当たり前だ。俺達は、この帝国に所属していない他国の者だ。それに問題とは、俺達だけが起こす事ではない。向こうから起こす場合だってあるのだからな」

「……分かった。正当防衛なら認める」

「言質は取ったぞ」


 ……と、教室に到着したみたいだ。


 先生と俺達は教室に入ると、二分する反応で迎い入れられた。

 純粋に、俺達の編入を喜ぶ者達と、異分子が入って来たかの様に顔を歪める者達で。


 改めての自己紹介が終わると、座学が早速始まった。


 ……俺達、まだ教科書とかノート等を貰って無いが?


「「どうぞ」」


 教室は、日本の大学みたいな形となっていて、中心に俺、左右をリンとシャナが座っていて、更に、その左右から教科書を開いた状態で渡された。

 要するに、一緒に使いましょうと、いう事だろう。


「「「ありがとう」」」


 授業の邪魔にならない程度の声量でお礼を告げて授業に集中した。

 授業は、あいだに10分の休憩を挟みながら「薬剤学」、「算数」、「文学」、「歴史」と続き、やっと昼休憩となり、教科書のお礼に食堂の有料ランチをご馳走する事になった。


「改めて自己紹介するわね。

 私は『リエルナ=ナリン=ハーヴェル』よ」

「私は『トゥエル=アリマ=ナギンリア』よ」

「私はリエって呼んで」

「私はエルって呼んでね」


 俺達とリエ達は、適当な場所で食事を取り、終わった所で聞いてみた。


「何故、俺達に親切にしたんだ?」

「貴方達と同じ国から留学した、貴族令嬢の『レイミール=ラサガ=コングライト』よ。

 私達は彼女に助けて貰ってたわ」

「同じ貴族ならご存知かしら?」

「ああ。名前だけなら知っている。残念ながら、俺は育った環境が原因で、他の貴族とは交流出来なかったんだ」

「そうなの?」

「そう言えば、同じクラスだと聞いていたが、自己紹介の時に居なかったが?」

「「……」」

「何か、有ったのか?」


 質問はしたが、何か有っただろうから、俺達が来ているんだしな。


「実は……」


 話の内容は、どうやら彼女レイミールは、この帝国の第3王子パウディル殿下と仲良くなったが、それを良しとしない侯爵令嬢シーランナ=バボン=サーシェルドが取り巻きを連れてレイミールを虐めていたらしい。

 そして、とうとう寮の部屋から出なくなったみたいだ。


 セラリア王女から手紙を預かっているから、彼女達に同伴をお願いしようと、リエ2人に、彼女への手紙を預かっている事を話し、同伴をお願いしたら、快く引き受けてくれた。


 昼休憩の後は、実技で、此処でテンプレが発生した。


「折角だし、留学した彼らの実力を見せて貰えないか?」


 そして、提案した野郎と周りの連中がニヤニヤと下卑た笑顔を晒していた。


「分かった」


 当然の様に模擬戦となり、3対3の対戦となった。


「……と、ルールは以上だ。準備は良いな?

 それでは模擬戦を開始する。 ……始め!」


 因みに、防具は自前で、武器は学園が常備している模擬戦用の武器を使用する事になっている。


「お前達は、従者の女を抑えておけ」

「分かった」

「任せろ」

「その間にボクは、あの余所者を潰す」


 手垢塗れで地肌が見えない作戦だな。


「リン、シャナ。遊んでやれ」

「はい、シン様」

「はいであります!」


 ……リンとシャナは、相手の下心満載のニヤけた顔を見て、武器と足の裏しか使わずに圧勝していた。


「役立たずが!」

「当然だな。3流の取り巻きが、1流の訳が無いだろう?」

「何だと! ボクは、ローガン伯爵家の嫡男クレイマだぞ!」

「だからどうした?」

「ぐはぁ……」


 3分程、表面的には互角のせめぎ合いをしてから、見え見えの隙を作ったら見事に引っ掛かり一撃を入れて終わらした。


「勝者シンファル!」

「無効だ!」

「どうしてだ?」

「あんな手を使うなんて、卑怯だぞ!」

「バカか。あんな見え見えの罠に引っ掛かる方が悪いんだよ」

「なっ!」


 そう言うと、周りもバカにした口調で同意していた。


「そうだよなぁ」

「誰にでも分かる罠だったよなぁ」

「引っ掛かる奴が居るなんて意外だよ」


 この後、各自が自由に対戦する事になったが、何故か、リエとエルが来て模擬戦を申し込まれた。

 結局、実技の授業が終わるまで、俺達はリエやエルに、女子生徒の相手をしていた。


 休憩20分を挟み、次は魔法の授業に入ったのだが、先生の説明が終わって実習に入るとまた女子生徒に囲まれた。

 どうやら、何処からか、編入試験の内容が漏れたみたいだ。

 そして、リエが教えてくれた。


「このクラスの誰も、あの魔法の試験でまとを破壊出来た者が居ないのよ」


 俺は、魔力制御と魔力操作を鍛えれば、成長の度合いが違うと教えた。

 それを聞いた女子生徒は、魔力制御と魔力操作を鍛え、授業時間が終わる手前で、攻撃魔法を放つと……


「凄いわ! 今までで1番威力が出たわ!」


厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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