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あ……いや、あははは! ヤメて~

実際にやったら、笑って許してくれました。

 

 栄光の翼がダンジョンから撤退して2日後に、ガリアスとハリスがダンジョンに喰われた。

 まあ、予定より少し早いがいいか。


 俺は、ガリアス共を入れていた牢屋を拡張して大人数用にした。

 やっぱり事前に準備する方が楽だしな。

 自己鍛錬後の休憩がてら、モニターを視ていると何やら言い争いをしている様に見える冒険者チームが居た。


「音声を入れてと……」


 音声付きになった途端に入ってくる声。


「巫山戯ないで! 何度も言うわよ! ここは撤退すべきよ!」

「リーダーはオレだ!」

「リーダーだからと言って、独断専行は許されないわ!」

「黙れ!」

「いいえ。言わせて貰うわよ。現在、私達の回復手段は全員で、ポーション5本のみよ。

 その状態で回復魔法も無いのに、更に3階層降りて20階層のボスに挑むなんて自殺行為だわ!」

「五月蝿い!」

「あ……」

「お、お前が悪いんだからな……」


 リーダーらしき男性が、思い余って意見を言っていた女性を剣で刺した。

 そして、リーダーらしき男性は逃走し、残った仲間もリーダーを選び後を付いていった。


「さて、行きますか」

「お気を付けて、マイロード」


 俺は、何時の間にか後ろに居たリンの声にびっくりしながらダンマスの能力である、自分のダンジョン限定の転移を使い、彼女の所へ飛んだ。

 ついでに念話で指示を出す。


「大丈夫か?」


 俺は如何にもな態度で近寄り声を掛けた。


「だ、大丈夫よ」


 彼女は、自分用のポーションを飲んだみたいだけど、怪我は深い様でまだ血を流している。


 ……低級ポーションだな。


 彼女の装備を見ても、良くて成り立てDランク冒険者といった所だな。


 さて、冷静な判断が出来る内に2択を迫るとしますかな。


「他に回復のポーションは無いのか?」

「ざ、残念ながら無いわ……」

「そうか。それなら選択して欲しい」

「ど、どういう事?」

「生きたいのなら、俺の奴隷になる事を受け入れる。それが嫌なら、俺は君を見捨てる」

「な……」

「好きな方を選びな」

「そ、それなら、答えは決まっているわ」

「その答えは?」

「お、お断りよ。私は誇り高くいたい」

「そうか、残念だ」

「……そ、その代わりに、私が死んだ後に私の装備とかを全てあげるわ。大した金額にならないだろうけどね」

「分かった。最期に名前は?」

「シルヴィア=ユラク=マージナルよ。

 父に伝える必要は無いわ」


 家名付き……最低でも、男爵以上の貴族令嬢だな。


「シルヴィア、お休み」

「お、お休み…なさ……い……」


 シルヴィアが、意識を失うと直ぐに行動に移した。


「気に入った! 完全回復パーフェクトヒール!」


 完全回復パーフェクトヒールで、瀕死から気絶状態のシルヴィアをお姫様抱っこで抱き上げると、転移で39階層の客室型の牢屋に移動してベッドに寝かせる。

 勿論、魔封じの枷でシルヴィアを縛る。

 奴隷術は……やっておこう!



「ぅん……え!?」


 お! 目が覚めたみたいだな。


「私、死んだ筈……」

「死なす訳ないだろ? あんな状況で命より誇りを選ぶ様な女性をな」

「貴方は!?」

「お目覚めは如何ですかな、誇り高きシルヴィアお嬢様」

「……最悪だわ」


 シルヴィアは、手に嵌められた魔封じの枷を見て静かに言った。


「私をどうするつもり?」

「そうだな……無理矢理……」


 俺が無理矢理と言った瞬間に、シルヴィアの身体が強張ったのを見て楽しくなった。


「無理矢理でも良いし、お菓子を作る様に手順を踏んで甘く堕とすのも良いな」

「……貴方、最低ね」

「まあね。でも、同時に命の恩人でもある」

「それについては素直に感謝するわ」

「それで、実家は?」

「……聞いてどうするの?」

「とりあえず、知りたいだけだ」

「……」

「話したくなったら話してくれ」


 それに……


「それで良いの?」

「ああ。それで話は変わるが、君を刺して見捨てた仲間達をとらえているがどうする?」

「どうする……とは?」

「生死を含めた処罰」

「あんなカスに、これ以上関わる気は無いわ」

「分かった。此方こちらで処理しておく」

「質問をしても良いかしら?」

「答えられる事なら」

「此処は、何処かしら?」

「ダンジョンだ」

「……そう。つまり、貴方はダンジョンマスターだったのね」

「正解!」

「私に正体を明かしても良いの?」

「もう、奴隷術で縛ってある」

「……はぁ。好きにすればいいわ」

「そうさせて貰うよ」


 俺はシルヴィアに近付き、前世で恋人にしか出来ない様な事をやる。

 シルヴィアは、諦めと覚悟を決めたのか無表情になっていた。

 そして俺は……


「縦縦横横ま~る書いてチョン」


 俺はシルヴィアのホッペを両手で軽く摘んだまま、右手を下にしたら左手は上にする。

 次はその逆を、次は、左右に2回軽く引っ張り、次は時間差で左右のホッペを回して、最後に左右に少し勢いを付けて引っ張り離す。


「……!?」


 ちょっと痛かったのか、シルヴィアは涙目で両頬を擦っている。

 俺は、回復魔法ヒールをシルヴィアに掛けると、次の行動に移す。


 シルヴィアに目隠しをして、俺は後ろに廻り、抵抗と振り返る事を命令で禁止した後、こう言った。


「次は何をしようかなぁ……」

「……」

「……ふぅー」

「ひゃ!?」


 俺は、右耳に息を吹く。


「次は、どっちの耳に吹こうかなぁ」

「あ、あの……」

「ふぅー」

「ひぅ!?」


 また右耳に息を吹き、この後、何回かランダムに左右の耳に息を吹くを繰り返す。


「シルヴィア命令。両腕を耳に当てる様に真っ直ぐに上げて維持する」


 シルヴィアは、俺の命令に従い両腕を真っ直ぐに上げる。

 そして……


「コチョコチョ」

「あ……いや、あははは! ヤメて~」


 はい、脇腹くすぐりです。


 ……10分以上、美女の笑い声を楽しんだ後、命令を解除して魔封じの枷を外す。


「……いいの?」

「俺の奴隷術がきちんと機能しているからな」

「どういう……」

「意識への命令を解除する。シルヴィア、右足を見てごらん」

「何を……え!?」


 ベッドに座っていたシルヴィアの右足は、ピンと伸ばしたままだった。


「いつの間に?」

「シルヴィアが1回、目覚めた時に、な」

「……」

「シルヴィア、右足への命令を解除する」


 俺がそう言うと、シルヴィアの右足はパタンと曲がった。


「シルヴィア」

「はい」

「ヤる事はヤるが、心の準備をする時間を与えるから、それまでに覚悟を決めてくれ」

「……分かったわ。それで貴方の名前は?」

「公式では『マイロード』で、それ以外では『シン』と呼んでくれ」

「分かったわ、シン」


厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。

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