絶対に教えない!
陽奈編は、まだ続きます。
私達はダンジョン攻略を続けているのだけど、5階層毎に次の階層への侵攻を防ぐ「エリアボス」や、道中で発見する宝箱から入手するアイテムとかが、どういう訳か私達に有効な物ばかりだったわ。
それに、冒険者ギルドで聞いたレアアイテムを低確率で落とす逃げ足の速いモンスターが、良く私達の周りを彷徨くのよね。
お陰で、冒険者するなら必ず役に立つアイテムとかが、2人分が揃ったわ。
私達クラスメイトの中で、ダンジョン攻略が1番進んでいるチームでさえ。私達の半分も揃っていないのよね……
手に入れたアイテムの付与の効果は「微」ばかりだけど、奈津美の場合だと、6種類の属性魔剣を所持しているわ。
この6つの魔剣のお陰で火属性のモンスターには水属性の魔剣を使い戦闘を有利に進める事が出来るわ。
しかも、全てに共通する効果も付与されていて、内容が「鋭利(小)」と「頑丈(小)」と「軽量化(小)」よ!
防具も「頑強(小)」と「軽量化(小)」と「敏捷(小)」に「体力自動回復(小)」に「状態異常耐性(小)」付き!
私の場合も、魔法の杖を入手して付与の効果は「微」ばかりだけど、召喚時の術者の負担を軽減させる付与が付いているし、魔法を使用するにあたって必要な補助的な付与「魔力増量(小)」や「魔力制御(小)」や「魔力操作(小)」が全て入っているわ!
防具までもが「敏捷(小)」と「物理衝撃減少(小)」に「魔法衝撃減少(小)」や「魔力自動回復(小)」に「状態異常耐性(小)」付きよ!
そして、極めつけが、過去に於いてこのダンジョンで、20年に1つ出れば大騒ぎとなる最高の収納アイテムである「マジックポーチ」で容量「小」と「マジックバッグ」で容量が「小」1つずつを手に入れた事だわ!
……しかも、個人認定機能とリスト表示付きのやつ!
結果、マジックポーチは奈津美が、マジックバッグは私が使う事になったわ。
完全にダンジョンマスターが、私達を贔屓にしているわ。
これらの私達の装備品等は、私達のこれからの冒険を助ける為の物だわ。
しかも、私達が強くなり稼ぐ様になるまで、使い続けられる内容の効果だわ。
「「うわ~!」」
私達クラスメイト全員が、都市セビリアナの領主館の部屋を間借りしているのだけど、私と奈津美が借りている2人部屋で、改めて手に入れたアイテムを並べると、気持ちが引く声を出したわ。
「こうやって並べると引くわね、陽奈」
「そうね、奈津美。理由は分からないけど、ダンジョンマスターからは完全に、私達に対して忖度を受けているわね」
良く言えば「イケメンからのプレゼント」で、悪く言えば「ストーカーからの贈り物」よね。
勿論、これらは完全に冒険する私達への支援物資である事は間違い無いのよ。
でも……ダンジョンマスターの裏の意図が読めないわ。
2人だけのデュオだけど、目標の30階層を突破したから、次の目標である私の召喚獣を捜す旅をする事にしたわ。
まあ、2人でここまで来れたのは、ダンジョンマスターからの贔屓が原因なのは確かだわ。
シンside
俺も、ただ徒に、陽奈ちゃん達2人を眺めていただけの筈もなく、俺達はBランクに昇格していた。
「……シンは過保護ね」
「陽奈は、あいつ『拓人』の彼女の妹だしな。俺にとっても妹みたいなモンだ」
「……あの娘が可哀想だわ」
「何故だ?」
「分からないなら教えない」
「ソフィア」
「絶対に教えない!」
ダンジョンでの陽奈ちゃん達の会話をソフィアも聞いていて、ソフィアは何かに気付いているみたいだ。
そして、自身の立場が悪いと感じた俺は、この空気を変える為に話を続けた。
「後は、何らかの切っ掛けでも作って友人ぐらいの関係になろうかな」
「……頑張ってね」
何故か、ソフィアから「呆れた」という顔で励まされた。
……解せぬ。
とりあえず、陽奈ちゃん達とお友達になろう。
陽奈side
目標の30階層を突破した祝いに、この都市名物である喫茶店に初めて入ったけど、私達は絶句したわ。
その理由は、店内の内装が完全に異世界仕様だからよ!
つまり、日本のサ○リオ系の内装仕様になっている!
この喫茶店の関係者に日本人が絡んでいるわね。
先ず、クラスメイト達は除外よ。
何故なら、私達が召喚される前から存在するから。
つまり、私達以外の召喚とかで来た転移者か、異世界転生した「何者」かになるわね。
そこで、私達は喫茶店の店員に、この店の内装を決めた人に会いたいと詰め寄ったけど、向こうは話してくれなかったわ。
理由は、彼女達が「奴隷」だから。
奴隷である彼女達を縛る命令は絶対で、命に関わるから私達も無理が出来なかった。
でも、私達のあまりな沈み様に、彼女達奴隷の主に聞いてみると応えてくれたわ。
私達は明日も、喫茶店に行く事になった。
翌日、朝食を頂き、喫茶店に行くと1番奥の個室に案内されたわ。
「暫くお待ちください」
そう言われて私達は、出された紅茶を頂きながら待っていると、この喫茶店のオーナー代理という人が現れたわ。
「初めまして。私はオーナー代理のシンと言います」
「初めまして。私はヒナです」
「初めまして。私はナツミです」
「それで、どの様な理由でオーナーに会いたいのでしょうか?」
「それは……」
私は奈津美を見ると頷いた。
私達は、今日に備えて幾つか想定して話した。
「私達は、シャイニングランド国に因って異世界召喚された者です」
この言い方で私達の後ろには、この国が関わっている事を匂わす。
「私達の立場を理解して頂いた上で、答えて欲しいのですが、この店の内装を考えたのは『誰』ですか?」
まあ、一種の脅迫よね。
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点をお願いします。
マジックポーチやバッグの大体の目安
「微」は、一辺1mで高さ2mの倉庫ぐらい
「小」は、一辺3mで高さ6mの倉庫ぐらい




