……そういう事ね
さて、どうなる事やら……
「先ずは神崎君達だけど、ラノベとかの創作物では、あまり良い内容じゃないからだね」
「どういう事?」
「簡単に言えば、僕ら高校生は、まだ子供だという事だよ」
「た、確かに大人とは言えないけど、子供と言う程、幼くないと思うわ」
「まあ、確かにね。でも、数年前まではランドセルを背負っていたんだよ
それに、漫画やドラマみたいな人生経験も無い。そんな僕らが、家族の保護と監視が無くなって、好き勝手に暮らせるんだよ」
「それは、そうかもしれないけど……」
「しかも、世界を救う勇者様~と言われ続けられる。それでも、日本の学生としてのモラルを保ち続けられると思う?」
「実際に、過去にも犯罪に手を染めた人達が居るみたいでござる」
「「……」」
「だから、如何にもな『選ばれし者』になっている神崎君達に同情したんだ」
「これから神崎殿達は、きっと特別待遇になる可能性が高いでござる」
「そうなると、何時まで、日本の学生のモラルを維持出来るか分からないからね」
「……そういう事ね」
「それなら、上原先生は?」
「……あ~」
何か、急に挙動不審になったわね。
「はっきり言いなさいよ!」
「……上原先生の職業が『花細工師』、つまり花を咲かせるとか、咲いている状態を長く維持出来る状態で、飾り花とかが出来る能力と思ってないか?」
「違うの?」
「違わない」
「それなら……」
「職業の『花細工師』が僕らの予想通りなら、勇者よりも規格外のチートだから」
「どういう事よ!」
「花、つまり植物に関する能力という事になるでござる」
「それが?」
「確かに、最初は花を咲かせる程度かもしれないけど、その能力が高まれば植物そのものを、操れる能力に変わる可能性があるでござる」
「……あ!」
「そうなれば、操る植物の蜜や花粉や樹液を薬にも毒にも変化出来るだろうし、戦闘向けの植物を作りだせば、大地が有る所全てが上原先生の独壇場になる」
「「……!?」」
「空気中に漂うカビも植物でござる」
「「あー!」」
「そういう訳だよ、細木さん。華泉さん」
……そうよね。
「……ありがとう」
「まあ、国王以下、まともな精神を持ち合わせているみたいだから、今の所は大丈夫だと思うよ」
「そうでござるな」
「参考になったわ」
「助かったわ」
この後、私達は解散して、個室に移動したのだけど、奈津美はまだ私の部屋に居る。
理由は勿論、今後の対応を相談する必要が有るから。
「どうする、奈津美?」
「とりあえず、この世界の常識を学びつつ、場合に因っては私達2人で生きていける様にするしかないわね」
「それしかないか」
「そうよ。もう此処は安全な日本じゃないから、のんびりしていられないわ」
「明日からの勉強を頑張ろうね」
「勿論よ、陽奈」
この後、奈津美は自身に与えられた部屋に戻り、明日に備えて就寝したわ。
そして、日が経つにつれて、オタク君達の危惧が現実になっていったわ。
「勇者である僕の命令が聞けないのか!」
「何故、神崎の命令に従わないといけないんだよ!」
「それは、僕が世界を救う偉大な勇者様だからだ!」
「何が、偉大な勇者様だ! ほんの数週間前までは、学生だったくせに!」
「なんだとー!」
既に、神崎君達「勇者組」は、学生の頃の謙虚さとかが薄れ、傲慢になっていたわ。
それでも、王国側が何もしないのは、神崎君達「勇者組」の戦闘力が桁違いだから。
その所為で王国側は、ある程度は黙認している状態よ。
それに、神崎君達男子は、何人かのメイドさん達と、そういう関係になっているらしいわ。
女子の真地倉さんと結弦さんは、まだみたいだけど、自由時間は、日替わりでイケメンな貴族を周りに囲っているみたいだし。
……王家は、過去の失敗を学んでいないのかしら?
真面目にやっているのは、オタク君達と、そのオタク君達と交流がある人達だけ。
確かに、ダンジョンから数千数万を超えるモンスターがダンジョンから出て、暴れられたら国が滅ぶ可能性は高いわ。
だけど、神崎君達のあんな状態を見たら、とてもじゃないけど、ダンジョン攻略が出来る気がしないわね。
そんな訳で、私と奈津美にオタク君達で、とある女性と密会した。
「夜分遅く申し訳ありません、マリアネラ王女殿下」
「構いません。重要な話があると言われれば無視する訳にはいきませんから」
「ありがとうございます。早速、本題に入りたいと思います」
「それで、話とは?」
「神崎君達です」
「……やはり、そうですか」
「気付いているのなら……」
「私達王家も監視していたのですが、その監視を掻い潜り接触した者達が居たみたいで、気付いた時には手遅れでした」
「それなら……」
「既に、カンザキ様達は、私達王家の言葉に耳を傾けてくれません」
「それは、かなり危険では?」
「……」
「派閥でござるな?」
「……はい」
「この国も一枚岩じゃないのね」
「申し訳ありません!」
「マリアネラ王女殿下が謝る事じゃないわ」
「そうよ」
「そうだよ」
「ござるな」
「マリアネラ王女殿下」
「はい、何でしょうか?」
「問題のダンジョンについてです」
「答えられる事なら」
「今の所、異常は?」
「そう言った報告は受けていないわ」
「突破した階層は?」
「未だ、40階層にも届いていません」
「「「「……」」」」
「……不気味ね。時間が有るのか無いのかも分からないわ」
この後も、マリアネラ王女殿下と話し合いを続けたけど、有効な手段が出る事なく解散となったわ。
そして……
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点をお願いします。




