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説明しよう!

ちょっと遊びました。

 


 レイナside


 あの部屋での食事では、明らかに顔見知り以上の親しみを感じさせるやり取りをしていたわ。

 そして、今、使っている馬車を手に入れた経緯いきさつからもあの方とも……


「この王国に限定すれば、未来の衣食住は心配無いのよね」

「……何を言っているの?」

「シンを意図的に冷遇しているみたいだけど、私達が認めたからリーダーをやっているのよ」

「そうね。 私達が納得しているからよね」

「そんな事が有る訳ないじゃない!

 正気に戻って!」

「「……は?」」

「あの男に騙されているか、弱みを握られているのでしょう?」

「そっちこそ、何を言っているのよ!」

「この町の領主なら、多少の繋がりが有るわ!」

「話にならないわ」

「……そうね」

「シン! 出るわよ!」

「分かった」



 シンside


 帰るみたいだな。


 ……美味かったな、見習いの料理。


 何かテンションが高くなっているレイナを先頭に俺達はネザーラッス商会を後にした。


 明日には、この町を出る事が決まったが、宿屋を探すのが面倒だから、そのまま泊まった。


 翌日、少し早めに朝食を頂いて食後の紅茶で喉を洗い流していると、騎士的な格好をした者が2名にベテラン的な空気を出す冒険者4名が、俺達を呼び出した。


「我等は領主の命を受けて参った」

「「「……は?」」」

「お前達は昨日、ネザーラッス商会の中で暴れて被害を受けたと、報告が入った。

 取り調べの為、連行する」


 そのまま、抵抗せずに連行される俺達だった。


 ……勿論、面白そうだから。


「それに……」

「何、シン」

「私語はつつしめ!」


 そして、ドナドナされた俺達は領主館へと連行されたのだが、領主館の謁見の的な所に行き、領主の命令で膝を突かされた。


 ……女に弱い癖は治ってないみたいだな。


 俺はこの茶番劇の何処で、チェス盤をひっくり返そうかな。

 レイナは、俺の交友関係を知っているから多少は落ち着いているが、その辺りを知らないセレスは青褪めて小刻みに震えている。

 普通は、こうなると平民がひっくり返す事は難しいからな。


「さて、私の所に昨日、嘆願書が届いた。

 内容は、冒険者達が暴れて商会の中がグチャグチャにされて被害額がとんでもない事になり、その損壊を補填すると、商会が傾いてしまうと。

 この暴れた冒険者達とは、お前達で相違ないな?」

「全く違います」

「「「「な!?」」」」

「シンさん!?」

「昨日、確かにネザーラッス商会に招待・・されたが、暴れた事実は一切無い」

「しかし……」


 隅に控えていたネザーラッス商会の副会頭のマーリムが吠えた。


「いいえ! そこの男が無理難題を言ってきて、出来ないと伝えたら周りの物を手当たり次第に壊していったわ!」

「……と、言っているが?」

「その嘆願書が事実か調べたのか?」

「……」

「そのネザーラッス商会の方が、偽証した可能性が頭に浮かんだか?」

「そんな事をする必要が、私達の何処に有ると言うのですか?」

「個人的な悪感情」

「……く」


 膝がダルくなったから、此処でチェス盤をひっくり返すか。


「はぁ、膝がダルい」


 俺は、そう言って立ち上がる。


「誰が立ち上がる許可を出した!」

「黙れ」

「な! この冒険者が……ぐはっ」


 壁の置物状態だった騎士的な格好をした者の1人が手に持つ槍で突いて来たが、躱して右ストレートをカウンターで入れる。


「「「「「……な!?」」」」」


 他の置物状態な騎士的格好した者達が、動揺した所で、台詞せりふ付きで威圧する。


「狼狽えるな、愚か者が!」

「「「「「……ぐ」」」」」

「……全く。 領主様」

「な、何だ?」

「確か……『たねの復讐』だったかな。

 これに記憶は有りませんか?」

「……な!?」

「他には『暖簾のれんの取り替えっ子』は?」

「……ま、まさか!?」

「ええ。 貴方様が良く御存知の、あの方から、お教えくださりました」

「今直ぐ、彼らの拘束を解け!」

「「「「「……え?」」」」」

「何をしている! 命令だ!」

「「「「は!」」」」

「……な、何よ?」

「も、勿論、立ち上がる事を許可する」

「あ?」

「いや、立ち上がってくれないか?」

「ねえ? ちょっと! どういう事よ!?」


 マーリムはかなり混乱しているな。

 レイナの顔は「やっぱりね」となっていて、セレスは困惑している。


「あの方から、事前に領主様の所に行くとお伝えしましたら、『色々』とお教え頂けました」

「……直ぐに、その女を地下の牢屋に放り込め」

「「は!」」

「ちょっと、待ってよ! 何で、私が牢屋に連れて行かれないといけないのよ!

 牢屋行きは、あの男でしょう!」

「黙れ!」

「ひぃ!」


 領主の一喝で静かになったマーリムは大人しく連行されていった。


「……済まなかった」

「あの方が言っていたが、また女に騙されていたら報告して欲しいと」

「待ってくれ! それだけはしないでくれ!」

「しかし、あの方と領主様を天秤に掛けたら……分かっていますよね?」

「それでもだ! 頼む」


 説明しよう!

たねの復讐」とは、この領主がまだ王立学園の学園生だった頃の話で、彼が踏み捨てた種に因って、彼の女子風呂の覗きがバレた事が有り、彼の5時間の土下座耐久で不問にされて秘密裏に処理されたが、真相を知る者が、のちに「たねの復讐」と呼ばれる様になった。


 次の「暖簾の取り替えっ子」とは、同じく彼が王立学園生の頃に起きた人災で、掃除夫のミスで、男風呂と女風呂の暖簾を間違えてしまい、彼が入った風呂が「女風呂」だった為に、女騎士希望と、戦闘も出来る護衛侍女希望の女子が入っていた為に、彼は袋叩きにされ、2度目という事で、社会的に殺されそうになったが、真相を調べた同級のカーライザスが庇った事で不問にされた悲(喜)劇である。



厳しくも温かいメッセージを待っています!

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