……て、手慣れているわね
一応、分別は有る出来る主人公。
「実は……とある薬草の採取を依頼したい」
「薬草?」
「そうだ! 君達の活躍は私の耳にも届いている。
そこで、その実力を見込んで依頼を出したい」
「それが、薬草採取の依頼か?」
「ああ」
……これはアレだな。
「家族の誰かだな?」
対面に座る貴族が驚愕の顔をした。
「……三女のレニーラだ」
「原因は?」
「暗殺者だ」
そうなると……
「……毒か?」
「……ああ。 既に黒幕や実行犯は捕らえたが解毒薬は無かった」
交渉に使える解毒薬が無いのなら、解毒薬に貴重品が混じっている。
つまり……
「森のかなり奥だな?」
「そうだ」
「薬草の名前は?」
「南西の森の深層に、生えると言われているセンドリード草だ」
……マジかよ!
「分かった。 事後依頼で構わない。
今直ぐに向かう」
「感謝する」
……センドリード草か。
かなり恨まれたんだな。
まあ、理由までは分からないがな。
どうせ、お家騒動だろうな。
「シンは、女の事になると……」
「そうだよね」
「何を勘違いしている」
「「だって!」」
「何だ、2人は知らないのか?
解毒薬に必要な薬草がセンドリード草なら、かなり悪質だぞ」
「……どういう事?」
「センドリード草が必要になる毒は、おそらく『キカバライン』だろう」
「どんな毒なの?」
「極少量でも効果を出る毒で、症状は全身至る所を細い針で刺し貫かれる痛みを味わい続けながら、次第に全身が水膨れとなり、最後は全身が水膨れのままで黒く変色して死亡する」
「「……な!?」」
「こんな毒を使われたと聞いて、女が~とか言えるのか?」
「言えないわ」
「私も」
「そういう事だ」
「シン、ごめんなさい」
「私も、ごめんなさい」
「気にしていない。 それよりも早く取りに行こう」
「「はい!」」
俺達は、急ぎ南西の森の深層に向かった。
向かう理由が理由な為に、俺が先頭に立ち襲撃してくるモンスターを尽く瞬殺して「倉庫」に仕舞って移動を再開する。
「……邪魔だ!」
「Ga……」
俺は深層に入りセンドリード草を探していると、モンスターが襲撃したからサクッと瞬殺して「倉庫」に仕舞った。
「今のモンスター、見間違いじゃなければ、Aランクモンスターの『ダークネスオーガ』だよね?」
「う、うん。 自信は無いけど、多分……」
約17分後に必要な量を採取する事が出来た。
「良かったわね」
「良かったね」
「ああ。 さあ、戻ろう」
「「はい!」」
戻る時も同じ様に俺が先頭になり、襲撃してくるモンスターを瞬殺しながら移動した。
……勿論、瞬殺したモンスターは全て「倉庫」に仕舞ってある。
急ぎで領主館に戻った俺は、領主にセンドリード草を全て渡す。
「……本当に感謝する」
「いいから、早く調合を」
「そうだな」
領主は、俺からセンドリード草を受け取ると自分から何処かに向かった。
「お疲れ様です。 部屋に紅茶と軽食を用意したのでどうぞ」
「分かった」
「「ありがとうございます」」
約2時間後、部屋に居る俺達に了解を得ずに扉を開けた。
扉を開けたのは、涙で顔がぐしゃぐしゃに崩れた領主だった。
「本当に! 本当に感謝するぞ!」
「その様子だと、上手く解毒が出来たみたいだな」
「ああ! 全ては君達のお陰だ!」
三女のレニーラは、解毒が成功したとはいえ体力の低下も有り、念の為にまだベッドで療養中だ。
「これが、依頼達成した時のサイン済みの書類だ。
これを冒険者ギルドに持っていけば、報酬が支払われる筈だ」
「分かった」
そう言って俺は「倉庫」に依頼達成のサイン入りの書類を仕舞う。
「紅茶で喉も潤したし、軽食で軽く腹を満たした事だし、ちょっと冒険者ギルドに行ってくる」
「分かった。 ただ、お礼はまだ全てを渡していないから、終わったら領主館に戻ってくれ」
「そうするよ」
「待っているぞ」
冒険者ギルドで、事後依頼の手続きを済ませて報酬を受け取る。
そして、シリアスさんが休憩に入ったからなのか、テンプレさんが笑顔を向けていた。
「ちょっと待ちな」
「……俺達の事か?」
「そうだ」
チンピラ風の冒険者4人が現れた。
「何か、用か?」
「さっき、大金を受け取っていたよな?」
「オレ達、ちょっと依頼を失敗して違約金を払って金が無いんだ」
「だから、ちょっと金を貸してくれねぇか?」
「それと、後ろの女2人も貸してくれや」
……はぁ、バカか。
「どちらも断る」
「「「あぁ!」」」
「オレ達が優しく言っている間に従った方が良いぜ」
「そうだな。 痛い思いをしたくないだろ?」
「女も飽きたら返すからよ」
「そう言う台詞は、雌のゴブリンに告白して上手く言った後にしろ」
「「「……な!」」」
「あ、無理か。 向こうだって、こんなクズは要らないか」
「「「……ぶっ殺す!」」」
鉱山労働する為の条件を満たしたチンピラ4人を、先ずは1本貫手で右肩を潰し、鳩尾を下から突き上げの一撃を入れた後、又の間に潰す前提でスマッシュを入れた。
「銀貨8枚になります」
鉱山労働者になると要らないからと、チンピラ4人の全財産である装備品を換金して、現金を合わせた合計の銀貨8枚を頂いた。
「……て、手慣れているわね」
「どういう訳か、俺の仲間になる女性は美女美少女ばかりでな」
「……あ! そ、そう言うヨイショは要らないわよ」
「分かった?」
「当たり前でしょ!」
「でも、事実でな。 それで対処に慣れている」
「……そう」
赤くなったレイナはレアだな。
「……ん?」
どうやら、セレスには、まだ難しかったみたいだ。
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点とブックマークをお願いします。




