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ちょっと外に出るか?

青い満月に照らされて素直になるセレス。

 


「……で、信じられないわよね~」

「そうだよね~」


 レイナとセレスが、俺への愚痴を楽しそうに言いながら冒険者ギルドに向かっている。


「もう、討伐してきたのか?」

「ああ」


 冒険者ギルドに到着した俺達は、担当した受付嬢に声を掛けて、解体場にデビルファングボアを置いた後、やっぱりギルドマスターに呼ばれた。


「しかし、弱い部類とはいえ、Sランクモンスターだってのに……」

「Sランクと言っても基本がボアだしな」

「……分かった、以上だ。 受付嬢に依頼達成の報酬を受け取ってくれ」

「分かった」


 この後、受付嬢に依頼達成の手続きをして報酬を貰うと、俺はレイナとセレスのご機嫌を取る為に、喫茶店に行き言った。


「俺の奢りだ。 好きなだけ食べて良いぞ」

「ホント?」

「やったー!」


 ……日本円に換算したら会計が8000円を超えた件。


「今回はこれで許してあげるわ」

「私もー」


 あれから数日後、防具と武器のオーダー依頼をしてから2週間が来て、受け取る為に行ってみる。


「防具は出来ていますか?」

「は~い。 あ、いらっしゃい。

 防具は出来ていますよ」


 この後、出来た防具をセレスは試着して不備が無いか確かめる。


「……問題無いわ」

「良かったな」

「それでね。 貴重なモンスターの素材を使ったから防御力は当たり前だけど、付与した効果も凄いわよ。

 微力だけど自己修復に、即死以外の各種耐性(小)に、腕力と敏捷性の強化も付いているわよ」

「……本当?」

「本当よ」

「ありがとう、シン」

「気にするな。 仲間だろ?」

「うん!」


 セレスが先程まで装備していた防具は、俺の「倉庫」に仕舞い、会計を済ませる。

 素材持ち込みだったから、金貨8枚で済んだ。


「次は武器だな」


 ……俺は「ムサいヒゲのオッサンの上目使いなんて誰得だ?」と思いながら、仕方なく「ドワーフ殺し」を恵んでやる事でスムーズに物事は進み、依頼した武器を購入して不備が無いかの確認をした後に会計を済ましたが、こちらも素材持ち込みだったから金貨7枚だった。


「貴重で良いモンスターの素材を使ったから、良い付与も出来たぞ!

 少々の自己修復に、硬化に、切れ味を上げる鋭利上昇に、腕力と敏捷性を上げる付与した」

「……こっちも凄い!」

「どういう事だ?」

「防具は、お隣さんに依頼したからな」

「成る程な。 何か有れば来い!」

「もう、酒は出さねえぞ」

「儂も鍛冶師の末席に座る者。

 次回からは、催促はせん!」

「行こうか、セレス」

「はい!」


 外に出て、改めて聞いてみた。


「セレス、どうだ?」

「実戦が楽しみ」

「それは良かった」


 俺達は昼食を頂き、軽く休憩した後、セレスの新装備の具合を見る為に都市の外に出て狩りをする事にした。


「あーははははははは!」


 ……一輪の華な狂戦士が誕生した。


「楽しいー!」


 最初は慎重に狩っていたのだが、ある程度慣れると、セレスから乱戦を希望したから、Lv99の悪役令嬢でお馴染みのモンスターを引き寄せる「笛」が、我がダンジョンのアイテムリストに有ったから、それを使った。


 ……一応、頭は冷静だったみたいで、狩ったモンスターは素材として売れる程度には綺麗に切っていた。


「お帰りなさ……ひぃ!」


 殺戮に酔って欲しくない気持ち9割と、悪戯心1割から、セレスのモンスターからの返り血は残したまま冒険者ギルドのカウンターに着いた。


「……あ!」

洗浄クリーン。 もう酔うなよ」

「……分かったわよ」

「大体分かりました。 私達も慣れていますが、出来れば汚れ等は落としてからお越しください」

「済まないな」

「それでご用件は?」

「モンスターの買取」

「……解体場に行きましょうか」

「分かるか」

「ええ。 あれだけの返り血を浴びているなら予想は付きます」


 ……結果報告だが、やはり雑な部分が有る事から2割減で買取された。


「合計で、金貨8枚になります」

「分かった」


 俺達は冒険者ギルドを出て宿屋に戻った。


「まあ、装備品としては充分な出来だな」

「そうね。 セレスはどう思う?」

「……最高よ! でも、私自身がちょっと足りないかな?」

「それなら明日からも頑張れば良いよ」

「そうだね!」

「……ザインに似ているな」

「「どういう事!?」」

「あ!」

「シン、全てを吐きなさい」

「私も話してくれたら優しくしてあげるよ」


 ……本当に似てたから、ちょっとセンチになったな。


「ちょっとしたコネで、当時の事が書かれた資料を持っていたからだ」

「……過去形?」

「つまり?」

「手元には無い」

「残念だわ」

「本当に持ってないの?」


 ……ヤバい!


 セレスが闇堕ちしかけている!


「ああ、本当だ。 資料に書かれていたザインに付いてで覚えている事を話してやるから、それで我慢しろ」

「……シン、ありがとう!」


 本人が、この世に居ない事を良い事に、黒歴史9割と格好良い所を1割で話した。


「あははは!」

「……そうなんだ~」


 この後、夕食を頂き順番に風呂に入り就寝した。


 深夜、不意に目覚めるとセレスが窓を開けていて夜空を眺めていた。


「ちょっと外に出るか?」

「……うん」


 夜空を見上げれば満月で、優しい光を俺達に照らしていた。


「悩み事か?」

「ちょっとね」

「俺達は仲間なんだから、悩み事なら気楽に打ち明けて欲しいぞ」

「……そうだね」

「……」


 セレスが話した悩み事は、主に俺に対して罪悪感的なものだった。


 ……まあ、至れり尽くせりだったしな。


 それについては、改めて仲間になったんだから当たり前だと伝えて、つい漏れた一言「死んで欲しくないからな」で、やっと納得したみたいだ。


「……そっかぁ」


 ……何かまだ有りそうだな。


「セレス。 他にも、まだ有るんじゃないか?」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点とブックマークをお願いします。


前書きに、中級者なネタを仕込みました。

特定出来るかな?


耐性系の基準的なやつ

微>小>中>大>特>極……です。

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