そして、ガチャを回す。
説明と数字だけにならない様に気を付けています。
後、チョイ長めです。
~現在~
俺に「リン」と呼ばれた存在は、近代ダンジョンマスター系の象徴である「ガチャ」で誕生したSRの黒猫人族だ。
特技は暗殺系で、立場は「侍女」だ。
ガチャのモンスターは、通常のダンモンより強力になる。
更に、名前を与えると、ダンマスである俺に対して絶対服従は変わりないが「自我」が目覚める。
そこが、異世界ダンジョンマスター系のラノベとはちょっと違う所だな。
回想(昨日)……
「さて、初めてのガチャをいくか」
ダンジョン・コアから説明を受けて楽しみにしていた。
「ダンジョン・コア。ガチャを」
《イエス、マイロード》
ドリンク系の自販機並みの大きなガチャが現れ、俺は目の前のアレを掴み回す。
そして、10連ガチャを選んだから10個の球体が次々に現れた。
ガチャから出た球体の色は3種類で、白色が「N」で、緑色が「R」で青色が「SR」だ。
「やった、青色だ! これでSRが確定だ!」
そして、見せ掛けだけの白い煙が充満したかと思ったら、「ポン!」と音がなり、煙が晴れると、俺の目の前には、黒髪黒眼の獣っ娘と、小指程の角を生やした白ウサギの「アルミラージ」やフクロウの「オウル」等が9匹居た。
「名前はどうしようか?」
俺は10分以上悩んで名前を決めた。
「君の名前は『リン』だ」
そう言った瞬間に、俺の身体の中から「何か」が失い、目の前の獣っ娘のリンと何かが繋がった感覚が生まれた。
「ありがとうございます、マスター」
「リン、これからよろしく」
「畏まりました、マスター」
「名前は『シン』だが、畏まる時は『マイロード』と呼んで欲しい。それ以外は自由に呼んでくれ」
「畏まりました、シン様」
……まあ良いか。
現在……
「これから、どうされますか、シン様」
「そうだな。ダンジョンのテコ入れだな」
「テコ入れですか?」
「ああ。今までのダンジョンだと、最下層を突破される可能性が有るからな」
「畏まりました」
一応は、前世も含めて過去を捨てた今の俺の名前を考えた。
名前は「シン」で、意味は「大罪」からだ。
さて、ガリアス共を飼っているお陰で、DPが加算されるから、それを使ってダンジョンのテコ入れを開始した。
勿論、冒険者達を呼ぶ「餌」も段階を踏んで良くしてある。
そして、次期Aランク候補のガリアス共でさえ、以前の27階層が限界だったから、下層の強化は楽に出来た。
……あれから1ヶ月が経過した。
「シン様、おはようございます」
「おはよう、リン」
「今日はどうされますか?」
「そうだなぁ……DPが貯まっている筈だから、ガチャをやるか!」
「畏まりました、シン様」
さて、ダンジョンマスター系のラノベにありがちな「DP」だが、基本的には、外からダンジョンに入った瞬間に通常は1人に付き「10P」が加算され、1時間毎に「50P」加算される。
勿論、それだけじゃない。
侵入する者が保有する魔力量で入るDPが変わり、ガリアスの場合は、調べたら入った時に100Pが加算されていた。
次に魔法は、位階毎に違い、第1位階魔法で「20P」加算されていき、第3位階魔法で「60P」が加算される。
死亡すると、冒険者で言う「Dランク冒険者」が「100P」が加算され、「Bランク冒険者」だと「3000P」が加算される。
それと、収入であるDPの関係で、ガチャをまだ4回しか回せていない。
予想では、今日の朝には1回分が貯まっている筈だが……
「良し!」
貯まっていた!
「おめでとうございます、シン様」
「ありがとう、リン。さて、回すか」
俺はダンジョン・コアを操作してガチャを具現化すると、目の前にガチャが現れた。
「まだ数回ですが、不思議な光景です」
「まあ、それは仕方ない」
そして、ガチャを回す。
具現化したガチャから、10連ガチャを選び回す。
10連ガチャを選んだ理由は、確定にはならないが、SR以上が出る確率が上がるからだ。
スマホゲームみたいにガチャから玉が10個排出されると、自動で玉が割れて部屋を白煙で満たされる。
因みに、見た目だけだから息苦しくは無い。
「SRが出た!」
ガチャで現れた「SR」は、鬼っ娘だった。
「やっと引き当てたぞ!」
「おめでとうございます、シン様!」
「ありがとう、リン」
ステータスは……
名 前=?
種 族=鬼人族
魔法属性=雷・闇
性 別=雌
役 割=前衛
称 号=
固有能力=雷撃・???・???
これだけだ!
どういう訳か、ステータスは見られるのに、ゲームとかでありがちな「腕力」や「知性」や「敏捷」とかが表示されないんだよなぁ。
ただ、ダンジョン・コアからの情報で、固有能力持ちは「化ける」可能性が有る為に「名前」を与えている。
「名前は『キサラ』だ」
名前を与えると、また何かの「パス」みたいな繋がりを感じる。
「ありがとうございますだ。アタイの名前は『キサラ』だ!」
「これからよろしくな。俺の名前は『シン』で、後はリンに聞いてくれ」
「分かっただ、シン様」
そして、名前を与えなかったガチャのダンモンの「R」スケルトン2人には、このダンジョン・コアの階層の出入り口の門番をさせている。
……まあ、いつかメイド長的なダンモンが出来たら任せようと思っている。
どうやら、会話等のコミュニケーションが取れるダンモンは、ガチャで、しかも名前付きしか出来ないみたいだ。
まあ、ダンジョンのレベルが上がると変わるかもしれないが。
それで、ダンジョン・コアの話に因ると、ダンジョンそのものにも「Lv」が存在していて、まだ俺のダンジョンは「Lv2」らしい。
因みに、ガチャの他のダンモンは、俺達が生活しているエリアとダンジョン・コアのエリア以外を拡張して「草原」と「湖」と「林」エリアにして放し飼いにしている。
だってな、他のガチャのダンモンは、残りが「アルミラージ」や「スライム」や「オウル(フクロウ)」とかで、戦力外通告をせざるを得ないんだよ!
だから、風景の一部になって癒やしになって貰った訳だ。
それと、名前付きは「進化」するみたいで、今後が楽しみだ。
「シン様」
「何、リン」
「この後の予定は?」
「自己鍛錬だ」
「何もシン様御自身が、強くなる必要性はありません! 私達がシン様を御守りするのですから!」
「だからこそ、侵入者は油断するだろうな」
「……そう……ですね」
「それに、俺自身が弱いのは気にいらない」
「畏まりました、シン様」
因みに、俺自身のステータスはこんな感じだ。
名 前=シン
種 族=人族
魔法属性=全属性
性 別=男性
役 割=ダンジョンマスター
称 号=鬼畜
固有能力=ダンジョン作製・限界突破・
全属性魔法・???・???・???
他の皆のステータスは……
名 前=リン
種 族=黒猫人族
魔法属性=闇・氷
性 別=雌
役 割=暗殺者・侍女
称 号=美少女秘書
固有能力=暗殺・???・???・???
厳しくも温かいメッセージを待っています!
そして、星の加点をお願いします。
位階魔法に関しては、作者の他作品を参照してください。