貴方は何者なの!
サプラ~イズ!
「これから選抜科への昇級試験を開始する!」
あれから2ヶ月が経過して、今日は選抜科への昇級試験が始まる。
この2ヶ月間に色々と有った。
移動中にラギが転けてリーゼが巻き込まれ一緒に倒れて、ラギが起き上がろうとしたら、ラギの右手がリーゼの胸の上だったり、これまた移動中にシアが転けそうになってクルトが助けたのだか、咄嗟だった為にクルトの左手がシアの胸の上にあったりした。
また違う日では、マナ対リーゼとシアの時に、シアが躓いて3人が団子状態で見学中の俺に雪崩込み、俺とマナの位置関係が頭と腰が逆になってて、マナが慌てて起き上がろうとしたら、マナの右手が俺のカエルを握ってしまったりした。
オチとしては、その後マナに「シンのスケベー!」と言われながら、マナにビンタを貰った。
それ以外は、真面目なイベントだったから特に挙げる必要は無いだろう。
シアが怪我をしそうになったのをクルトが庇ったとか、リーゼが数人のCクラスの野郎に絡まれていたのをラギが助けた……とかだな。
因みに、Aクラス以外は、先ずはAクラス入りを目指す事になっている。
さて試験だが……
筆記試験は、マナ78点で、ラギ83点で、
クルト85点で、シア94点、リーゼ95点だ。
俺は93点だった。
何処の問題で間違うかで悩んだわ。
魔法試験は、ラギ81点で、クルト85点で、
シア88点で、マナ92点で、リーゼ94点だ。
俺は90点で、俺のプロ級の力加減が光る。
実技試験は、リーゼ81点で、シア82点で、
クルト85点で、マナ94点で、ラギ96点だ。
俺は92点で、俺の名演技が冴える。
因みに、3つ共「60点」以上で合格で「80点」以上だと優秀扱いだ。
それと内緒だけど、座学は前半の正解率が8割以下だと、後半が例え全問正解でも不合格だったりする。
この前半の問題で分かり難いが「人格」に関する問題を出しているし、これを間違うと前半の正解率は8割以下になり、自動的に不合格となる。
後は、座学の試験は読み書き計算の問題は無く、全て「文章」問題だ。
読み書き計算は、入試問題の時の分で充分だからな。
最後にマナ達は、試験の「数字」は知らなくて、後で俺だけ聞いた。
だから、試験官からは「優秀な成績だ」としか聞いていない。
「やったわ!」
「こんなものかな」
「嬉しい!」
「頑張りました」
「当然だな」
「頑張ったな、皆」
「「「「「……」」」」」
皆を称賛した俺に対して、ジト目で返すマナ達。
「あれ?」
「シン~」
「それは……ねえ」
「よく言うわ」
「それは良くないと思う」
「どの口が言う」
「選抜科への昇級祝いの食事代はシンの奢りね」
「「「「異議なし!」」」」
「はあ!?」
「それじゃあ、選抜科への手続きと選抜科の寮への引っ越しが終わったら、外に行くわよ」
「「「「賛成!」」」」
「……ま、良いか」
こうして、俺達は選抜科への手続きを済ませ、選抜科の寮への引っ越しを済ましたのだが、俺だけが運搬業務をした。
理由は、俺の「倉庫」を、マナ達が知っているからだ。
先ずは、同室のクルト、次にラギ、次に女子寮のマナとなるのだが、此処でハプニングイベントが発生した。
「……きゃあああーーー!」
マナが洗濯物を干しっぱなしだった。
現物を視認したのが、男性では運搬係の俺だけだったのが唯一の救いだろう。
……因みに、白で、上は中央に赤リボンで、下は左右に小さな赤リボン付きだ。
因みに、このハプニングイベントを見て慌てて自室に駆け込んだのがリーゼだ。
恐らく、リーゼも洗濯物を干しっぱなしだったからだろうな。
因みに、慌てていたからか、後から行ったリーゼの部屋には紫色の大人な上下が落ちていたが、ラギには黙っておこう。
最後に、最も「女子力」が高かったのが意外にもラギで、次点がシアだ。
……最下位争いはマナとリーゼだった。
2名ほど自滅した者が居たが、引っ越しも無事に終わり、食事会の為に移動した。
俺は自爆したマナの機嫌を直す為に、現在では大都市となったイクスリアでも最高級の料亭を選んだ。
「……シン」
「ラギ、何だ?」
「冗談だよな?」
「そ、そうよ」
「流石に払えないよ」
……俺の奢りの筈だよな?
「私、知っているわ! イクスリアでも最高級料亭じゃない!」
「……高過ぎるわ」
「大丈夫だ」
「大丈夫だ……じゃない!」
「マナ、本当に大丈夫だから」
「本当に?」
「本当だ」
ビビりまくるマナ達と一緒に入り、出入り口に居たスタッフに「いらっしゃいませ!」と言われて、俺は言った。
「冒険者シンだ。 1番奥の部屋は空いているか?」
「冒険者カードを確認してもよろしいでしょうか?」
「ああ」
スタッフが冒険者カードを確認すると、見事に青褪めた顔にガクブルな身体で、冒険者カードを俺に返し、震える声で言った。
「……ほ、本物!? ぼ、冒険者しし、シン様。
お、お部屋にごご案内いたします」
勿論、マナ達は俺を見て「何者!?」って顔をしていた。
飯代を奢るのだから、これくらいのサプライズは許容範囲内だろう。
部屋に案内され、メニュー表を皆に渡すとスタッフは「お決まりになりましたら、お呼びください」と言って部屋から出た。
「気持ち良く食べる為には、確認する事がある」
「そうね」
「そうだね」
ラギ、マナ、クルトがそう言い、リーゼが椅子から立ち上がって言った。
「シン! 貴方は何者なの!」
マナ達が真剣な顔で俺を見ていた。
「簡単に言えば、アールスバイド大公に『貸し』が有るんだ。
それで、イクスリアでの飲み食いの店はアールスバイド大公が払う事になっている」
「「「「「……マジ!?」」」」」
「マジだ」
実際に、現イクスリア当主を救けたのは本当で、俺が救けなければ、アイツは「竿無し」になる所だった。
……だから、五股は止めとけって言ったのにな。
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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この300年間に、5回王女が嫁いでいる為に、未だに「大公」の地位を維持しています。
しかも、現アールスバイド大公の正室が第3王女です。
つまり、アイツの「竿」を切ろうとしたのが、この第3王女です。(笑)




