エルフの宴
傘村トータのあなたの夜が明けるまでという曲が好きです
その夜はとても豪勢なもので、一度でこんなに食べ物が並べられた事は初めてダークエルフ達に食事(素材そのまま)を与えた時以来だった。
「わあ〜〜!こんなに良いのです〜〜!?」
「めえ。」
「良いのですかめえ!!」
いつものルーテによるメゥへのパワハラもといセクハラがかまされたがメゥはそんな事よりも目の前に広がる彩り豊かな数々の料理に目を輝かせていた。
「今日は腕をかけて作りました!皆さんよく噛んで食べてくださいね!」
ルーテの一言が合図となり食事という名の戦いが始まる。この量でも育ち盛りの子供達が居ればすぐに無くなってしまう。子供達は我先にと手を伸ばし自分のお皿によそい始めた。
「ちょっと!姉なんだから妹たちに譲りなさいよ!」
「年とか関係ないから!こういう時に妹面するなって!」
ぎゃあぎゃあと盛り上がりながら食文化を楽しむ子供達を大人組は優しそうな表情で眺め、自分たちも食事を楽しみ始める。
「ルーテよ。」
「あ、ありがとうございますプロメア…」
とても優しい、とても大切なものに向けて語られる言の葉はプロメアから放たれた。そして同時にプロメアは自分の手に持つ陶器の器に容れられたスパイスの効いた肉のスープを木で加工されたスプーンですくうとそれをルーテの口元まで運ぶ。
その所作は非常に優麗で、何かの儀式のようにとても丁寧な動作で行なわれ、見ているだけで何か神秘的なものを感じさせるものだった。
「ルーテ。」
「はい…えっと、いただきます。」
ルーテは慣れない様子で目を閉じ、それを受け入れる。エルフ特有の美麗な顔立ちを持つ成人したルーテがまるで雛鳥が親鳥から餌を食べさせてもらう様にただ口を開けて運ばれるのを待つ。この構図はある時期を境によく見られるものだった。
そしてそんな彼女の様子を間近で見るプロメアはまたなんとも言えない表情でルーテを見るのだ。
普段の彼女が見せる笑みとは違う、間違いなく家族などの親密な者にのみ見せる表情なのだが、これは子供達には向けられないもの。そう、例えば己の番にのみ見せる表情だった。
生物として途方も無い時間を過ごし、様々な経験を積み、恥じらいとは縁のない竜生を過ごしてきたプロメアだが、その表情には気恥ずかしさと照れが見て取れる。
この表情をあえて一言で表すとするならば、乙女…と言い表すのが適切だろう。
そしてルーテもまた恥じらいと照れくささを見せる乙女の表情をしていて、この二人の間には特別な空気感が生まれていた。
「あの、プロメア、私はもう大人なので一人で…」
「…」
無言で次の一口がルーテの口元まで運ばれる。プロメアはただ幸せそうにルーテに自分の食事を分け与え、ルーテもよく分からないままそれをまた受け入れる。この構図をダークエルフ達は本当に珍しいものを見るように観察していた。特にあの竜の王とも称されたプロメアなら尚更だ。
ドラゴンの生態をよく知るダークエルフ達はこの行動の意味を理解している。ドラゴンは子育てを大人達全員で行なうのだが食事の際には別に餌を子供に与えたりはしない。
ドラゴンは生まれながらに戦える種なので餌の取り方を教えるのみで、自分の食事を家族相手でも分け与えたりなどは文化的にしない種なのだ。
しかしそんなドラゴン達でも自分の食べ物を分け与える事がある。それは番にのみ見せる行動であり、契りを結ぶ程の相手にしかしない特別な行為であった。
夫婦になる際にドラゴン達は結婚式などを執り行う事があるが、この時に夫婦の間で契りを結ぶ事はとても珍しいことで、そもそも契りとは生涯を誓う行為ではない。契りとは当人同士が合意した時のみに行なわれる誓いである。
それだけ契りとはドラゴン達の間で大切なものであり尊き行為、契りを結んだ相手はそれこそ本人にとって最も大切な相手となる。
子供大好きドラゴンで知られるプロメアですら、優先順位は契りを結んだルーテが一番になっており、子供達よりもルーテを大切に扱うと彼女は決めているのだ。
だからプロメアにとってすればただ食事の時間ですら幸福を覚え、彼女にしては珍しくそれのみに没頭していた。ただ目の前の幸せに身を任せる…それが今の彼女の全てなのだ。
(恥ずかしい…これは恥ずかしいです!何度やっても慣れません!この感情はなんなのでしょう…すごく胸が熱くなって頬まで熱くなってしまいます〜!)
ルーテは主の代表としての立場を考え表情に出さないようにしていたが、プロメアとの間に漂う甘い時間は隠せるものではなく、この場に居る全員が感じ取っていた。
子供達はもう慣れてしまったのか気にせずに食事を楽しみ、メゥやエルも美味しそうに食事を続けている。唯一未だに気にしているのはダークエルフ達のみで、彼女達は観察目的でじーっとふたりを見ながら食事をしていた。
「お、美味しく出来て良かったです。プロメアもどう、ですか…?」
ルーテはプロメアに食べさせてもらい続ける事に限界を感じて逆に自分の器に盛られたスープをスプーンですくいプロメアの口元まで運んだ。
その動作はなんてことの無い動きの筈なのにルーテの心臓はまるで激しい運動をしたかのように高鳴り、耳が自分の心臓の音で他の音が聴こえなくなるほどだった。
「ん…いただこう。」
褐色の肌のせいで分かりづらいがもしプロメアがルーテのように白い肌だったのならその頬は赤く色付き彼女も恥ずかしい思いをしていると分かっただろう。
(プロメアは恥ずかしくないのでしょうか…まるで私だけが意識してるみたいで、なんか…モヤモヤします。)
無論プロメアも恥ずかしいのだが、そんな事はルーテには分からない。恋愛感情とは無縁な生態、生活をしてきたルーテに恋の駆け引きは無茶な話だ。
「はむ…うん、うん…美味しい…。」
長くて紅い爪が目を引く指先で前髪を耳にかけながら口を開け、ルーテの差し出すスプーンの皿に乗せられた肉の欠片を口にしたプロメアはそれをゆっくりと大事そうに咀嚼し、そして飲み込むとほっと息を垂らして味の感想を口にした。
その所作は至近距離で見ていたルーテにゴクリと生唾を飲ませるもので、はっきり言って妖艶なものだった。性欲などない筈のルーテにある種の欲を汲み上げさせる程の妖艶さを見せたプロメアはまさに魔性の女と呼ぶに相応しい。
しかし当人にそんな思惑はなく、ただ一噛み一噛みに意識を集中させ幸せを堪能していたに過ぎない。だが間違いなくルーテに愛欲の兆しをもたらせる程の代物だった。
「あ、えっと〜あっ!そういえば今日はメゥとアザとミロのおかげで家畜を飼う事が出来ました。その為のご馳走でしたが3人は楽しんでくれましたか?」
「はい!とても美味しいのです!美味いめえ美味いめえ〜♪」
これでもかと目尻を下げて幸せそうにもきゅもきゅと食べるメゥ。口いっぱいに詰め込んで食べる姿はマスコットに相応しい。
「ルーテ様!この甘い煮物?がとても美味しいです!また作ってください!」
「私はこのスープが好きです!おかわりしていいですか?」
「いいですよもちろん!いっぱい食べてくださいね。」
母親らしい表情を浮かべて子供達(一人は違う)を見守るルーテの横顔をぽーっと眺めるプロメア。完全に惚れた者の顔つきである。
普段のプロメアを鑑みれば珍しい表情だが、ここ最近はよくこのような表情をすることも増えた。それだけ契りがドラゴンにとって影響が大きい代物なのだ。
「ルーテ、主も食べるといい。」
「あ、どうも…あ、あーん…」
それからも甘い時間が過ぎ、宴もたけなわになる頃には皿に載せられた食べ物たちが無くなり、そのタイミングでお待ちかねの食後酒の時間になった。
「プロメア、どうぞどうぞ。」
「これはご丁寧に。」
今度はルーテがプロメアに尽くす番、陶器の酒瓶に容れられたフルーティーな匂いを放つ果実酒をプロメアの手に持つガラス製のグラスに注がれる。
「ーーーん…美味い。今日のも美味しいぞエル。」
「そう〜?ぼくはお酒の味とか分からないからね〜。美味しく出来て良かったよー。」
このお酒はエルの自家製(体内で熟成された体液)で、最近ではもっぱらこうして酒瓶に容れられた状態で提供される。
昔は器とかまだ数が足りなく直接エルの乳房にしゃぶりついて飲む事が多かったのだが、ルーテのドン引きした反応を見てプロメアがこうした方法でお酒を楽しむスタイルを取るようになった経緯があった。
「あたしたちもそろそろ頂くわよ。エルさん、今日もいただきます。」
「「「いただきます。」」」
「サラちゃん達も楽しんでね〜。そしてぼくらを取り込んでね〜。」
見た目は子供、半分はドラゴン、その名はサラマンダーのこども達。彼女達もお酒を嗜む為に姉であるエルフ達にお酒ついでもらいながら晩酌を始めた。
「くう〜!これこれ!これの為に働いているのよ!」
見た目はよくて一般的な人種の14才程の外見年齢なのに、酒を飲む姿に貫禄を感じた。
「飲み過ぎないでよ。酔い潰れた後に布団に寝かしつけるの大変なんだよ?」
「なによ〜あたしらの面倒を見るのも姉の義務でしょ〜。」
もう酔いが回ってるのか、目がとろ〜んとしているのに妙に目つきがキマったサラマンダー達はいつものように尻尾をエルフの身体に蜷局状に巻きつけて独占欲をエルフ達にぶつける。
しかしそんな妹たちを気にせず歓談をするエルフ達も中々に貫禄を感じた。というより手慣れたといった感じだろうか。
普段からこうして妹達の晩酌に付き合っている事が伺える。それに妹達に独占欲をぶつけられる事も嫌そうでは無いようだ。その証拠に身体に巻き付いたサラマンダーの尻尾を無意識に撫でて妹らを愛でていた。
「メゥもいただくのです!エル、いただきますのですよ!」
「メゥも飲んで呑んで〜〜…ふわあ〜あ〜…ねむ…」
食事を終えて眠くなったのか饅頭のように丸くなって小舟を漕ぎ始めるエルをダークエルフの長女たちが綿花で作った毛布を掛けてあげた。こうした気配りが出来るようになった所を見ると流石のみんなの長女たちである。
「アザちゃんミロちゃん、お話を聞かせて聞かせて。」
「みんなの活躍気になる。」
「あの恐竜モドキのことも知りたい。」
ルーズ・メーテ・クーデの3人はワクワクといった具合にふたりに今日あった出来事を根掘り葉掘り聞き出そうとしていた。
「あはは、今更そんな話せる事は無いですけどね。ついさっきも話してましたし。」
「そうそう、さっきも姉様達に質問責めされていたと記憶にしていますが?」
そう言いながらもふたりはどこか誇らしげに今日あった出来事を話し始める。
「おお…!!これはまた立派な子たちですね〜〜。」
「これは当方も見たことのない種だ。友好的そうだが色々と調べさせてもらう。」
アザ、ミロ、メゥの3人はエルフ達の用いる通信魔法(グループチャット)で応援を呼び、その応援でルーテとアズのふたりがやって来た。
「なんか私の故郷にいた恐竜に似ています。もしかしたら結構近しい種なのかもしれません。全く別の惑星なのに不思議ですね~。」
「「「キョーリュウ…?」」」
「あー皆さんは知識が無いのですね。恐竜とは地竜の亜種の一つでとても原始的な生き物です。魔法が使えない代わりに魔素への依存度が少なく、そのおかげか繁殖能力が高くて個体数が多いのが特徴で、広範囲に広く生息することに成功した竜といった感じです。」
「つまり恐竜って原生生物ということですか…?」
「原生生物の種も居ますし魔素袋を持つ種も居ましたよ。多種多様な種が居るので一概には語れませんね。肉食も草食も居ましたし。」
「「はえ〜。」」
ルーテが語る内容はあくまで自分の知る知識のみの内容であり、竜の事ならプロメアに聞けばいいという特殊な環境を考慮してルーテは簡単な説明にのみ留めた。
「じゃあこの子たちはそのキョーリューという者達なのですか?」
「めえ。」
「なのですかめえ!!」
今日も元気いっぱいにセクハラを受けるメゥ。本人が無自覚なことだけが唯一の救いである。
「そこのところどうなのですか?」
逆にルーテがアズに聞いてみるとアズは全く別の生き物と答える。
「ルーテの知る恐竜とこの星で誕生した恐竜は全くの別種だ。理由として別の星で生まれた事だが、どれだけ似てようとも出自となる星が別ならそれは完全に別種として捉えられる。そういう決まりがあるのだ。」
「そう…なんですか?」
「宇宙全体で決められた規定なのだがルーテの星ではあまり普及はしていないようだな。」
「前にプロメアが話していた宇宙規格の話ですよね?…ちょっと馬鹿にしませんでしたか?」
「そういった思惑は無い。ただ現実を言ったのみだ。」
いつもの無表情、いつもの真っ平らな声音から繰り出されるクールビューティーなアズの言葉は時に煽られているのではないかとルーテに猜疑心を感じさせる事が多いが、これは完全にルーテの被害妄想である。
「さいですか…ではこの者たちはどう呼称しましょうか。」
「そうだな…恐竜モドキで良いだろう。その方がルーテにとっても馴染みがある。」
「恐竜モドキですか…確かにそれが一番適した呼び名ですね。」
「ああ。ーーーそれで当方らを呼んだのはこの者たちをどうやって飼おうかというものでいいのかなふたりとも。」
「はい、それとどうやって連れ帰ろうかなとも悩んでいます。」
「この種は昆虫食なんです。だから食べ物で釣ろうにも昆虫を集めないといけなくて…」
「なるほど。話は分かった。ルーテよ、あの魔法を教えたらどうだろうか。彼女たちももう立派なエルフ。次のステップに移っても良かろう。」
「「次のステップ?」」
それを聞きワクワクしだすアザとミロ。アズの言う次のステップとは何なのかと色々と思考を巡らせるのだった。
「あ、生き物に対して使用する魔法の事ですね。」
「めえ〜メゥはよく分からないのです。魔法そのものを意識して使えた事がないのです。………めえ!!!」
無言の圧を感じ、めえと語尾に付け加えるメゥをそれはそれは不憫そうに見るエルフ達だった。
「魔法とは生物、非生物と対象を別けて魔法を行使出来ます。まあ対物、対人とも言いますが。」
「はいルーテ様!私は生き物とそれ以外に対象を別けて魔法が使えます!」
「ふふっ、アザは優秀な子ですね。流石は私の子供です。」
頭の上に両手を置かれそのままよしよしと撫でられるとアザは嬉しそうに目を細めて母親の愛情を一身に受け入れた。
「むぅ~私はまだできないです…」
「ミロもすぐ出来るようになります。こういうのはきっかけとなるタイミングの問題です。なので出来るようになったらいっぱい撫でてあげますよ。」
「はい!」
「ではそうですね…アザ、それにミロもやってみましょうか。生物にのみ対象を絞って行使する魔法にも色々あるのですよ。それがこの隷属魔法の一種、同期魔法です。」
ルーテが一番近くに居た恐竜モドキに手の平を向けて魔法を行使した。その魔法は魔素を必要とする生物の特性、身体の構造を利用したもので、ルーテは己の魔素をその者に分け与えた。
するとルーテの魔素は恐竜モドキの体内に入り込むのだが、彼女の魔覚によって取り込まれてもルーテの思い通りに動き魔法陣が組まれていく。
「この感じ…まさかトライバルタトゥー?」
これはトライバルタトゥーによく似た魔法で、エルフ用に施される魔法とは異なり多種多様な生物に対し効果が見込める魔法だ。
先ずこの魔法陣は生物の脳と繋がり通信魔法を構築する。通信魔法といってもテレパスとは異なり互いの言語を送り合うことは出来ない。送り合えるのは感情や五感で、【同期魔法】と言われるテレパスよりも高度な魔法である。
「ーーー今、私はこの子と同期しました。見てください。私が手を上げると…」
ルーテが右手を上げると恐竜モドキも同じ様に右手を上げた。その動作は正確に同期しており、ラグなどは感じられない。
「す、凄い…!!こんな魔法もあるんですね!!」
「ええ!?こんなのアリなの!?なら原生生物の狩猟とかこれでいいじゃん!」
「アハハ、残念ですがこれで狩りとかは非効率的なやり方なのでオススメしません。普通に矢を放った方が楽ですよ。こんな近くまで近づかないと効果はありませんし向こうも拒絶は出来ます。今はリラックスしてこちらを敵視していなかったらすんなり行けたんです。それに自分とかなり身体の構造が異なる生き物は無理ですよ。まあこの魔法が上手い娘はその制限が緩めでしたが。」
「じゃあ例えば手足の数が自分と異なる生き物は難しいのでしょうか?」
「私は無理ですね。魔法というより私の感覚、脳みそが御しきれなくて無理なんですよ。頭が柔らかい娘は虫とか魚でも行けましたよ。」
「すごいすごいすごい!魔法ってすごい!そんな魔法あったなんて〜!しかも人によって上下値とかも違うんだ…面白い〜!!」
「早く自分で使ってみたいよこの魔法!」
アザとミロの興奮は相当なもので、自分達の知る魔法とはまだ全然大したものではないのと再認識するのだった。
「フッフッフ〜因みにですが私の姉妹には地竜すらも隷属させて意のままに操れた娘も居ましたよ。」
ルーテはまるで自分の事のように自身の姉妹達の事を自慢し、更にアザとミロ達を興奮させた。あの地竜ですら御しきれる者が居たとなれば魔法使いとして興奮しないほうがおかしいか。
「ーーールーテ。」
「…あ、すみません。昔の事を思い出して少し思い出に浸っていました。えっとなんの話でしたっけ…あ、ふたりにこの魔法を教える所でしたね!」
笑顔を浮かべていたがその表情に少し、ほんの少し影が落ち、から元気のように声を出したルーテをアズは痛々しく感じていた。
「私がこの魔法陣を施して回るのでふたりは自分の思うように群れ全体を誘導出来るかやってみてください。隷属魔法といってもこのシンクロ魔法は相手の思考に干渉とかは出来ません。仕組みとしては自分の思考をそのまま相手の身体に伝える魔法なんです。」
ルーテは空中に魔素を使って絵を描き仕組みを説明した。
この魔法はつまる所もう一つの頭脳を対象に付けるもので、一時的に相手の身体を乗っ取るようなものだ。無論、向こうも抵抗は出来る。身体ひとつに対して脳が2つ同時にあるような状態なので混雑してしまう事があるが、それも互いの息を合わせたり、信頼関係を築ければそういった問題は無くなって互いにその状態が普通になっていくのだという。
「出来るだけ小さい頃から使用して慣らすべき魔法なのですが今回は仕方ありません。ちょっと無理してでも同期して彼等を私達の拠点近くまで誘導しましょう!」
こうしてルーテ達は恐竜モドキらを元々アズが埋まっていた平野まで誘導することに成功し、そこに仮住まいを彼等に提供した。
「ルーテ様に結界を張ってもらってそこに魔素を充満させて恐竜モドキを入れたから暫くは大丈夫だと思います。明日から本格的な住まいをアズ様と作るので…」
「任せるといい。当方が完璧な牧場を作ろう。」
「そんな面白そうなイベント、ルーズも参加する。」
「牧場物語、はじまります。」
「恐竜モドキの健康状態も診なきゃだしクーデ達は強制参加でしょ。常識的に考えて。」
どうやらダークエルフ達は恐竜モドキと牧場建築に興味津々のようだ。
「では今日は早く寝て、明日手の空いた人達で牧場を作りましょうか。」
こうして今日の語らいは終わり、明日に皆で牧場を作ることになったのだった。
次回でこの章は終わる予定で、次の章から物語は大きく進みます。




