表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生したら聖書の登場人物がいる世界だった  作者: B-pro@神話創作してます
ソロモンの指輪の新たな力
82/211

80 修行開始!

ダビデ達はソロモンの指輪により授けられた新たな異能を使いこなすため、日々訓練を行っていた。


その訓練とはーー驚くべき方法だった。


ソロモンさんが新たに開発した「シミュレーション魔法」を使って、仮想空間の中で様々なシチュエーションの訓練を行うのだとか。


仮想空間?メタバースみたいな?よくわからないけどすごいね!

私はソロモンさんと2人きりになった時、こっそり聞いてみた。


「ねえソロモンさん、そのシミュレーションってどういう仕組みになってるんですか?」


すると彼は得意げに説明してくれた。


シミュレーション魔法は、何かを検証、予測したい時に模擬実験するための魔法。


模擬実験用の仮想空間を作り、模擬的な実践や再現を行い、検証ができるんだとか。


新たに魔法を開発した時は、効果と安全性を確認するためあらゆる検証・実験を行う必要がある。


そして新しく開発されたのが、「シミュレーテッドリアリティ」と呼ばれるものらしい。



それは、現実世界のようなリアルな環境での擬似体験を可能にする魔法なのだとか。


「この魔法を使えばあらゆる状況を想定した訓練が可能なんだ。例えば、『もし敵が襲ってきたら?』とか、『戦闘中に仲間がやられたらどうするか』といった状況を想定しているんだよ」



つまり現実に近い状況で戦うことができるということだ!それってめちゃくちゃ有利じゃない!?


凄い!! さすがソロモンさん!チート級の魔法を作るだけあるなあ〜!!!


しかし問題点もあるらしく、戦闘中の体感時間を加速させることで実現しているらしいのだが、長時間使用するには体に負担がかかるんだそう。


なので短時間で効率的に特訓するためにこのシステムを作ったらしい。


「これでたった数日で新たな異能を使えるようになるよ」

「本当ですか!?」


私が驚いていると、ソロモンさんはにっこりと微笑んだ。

ああ、やっぱりイケメンだなあ……。


「何だかよくわからんがとにかく強くなれるんだな!」

「ああ、もちろんだよ」


ダビデ達は意気揚々としながら、早速シミュレーションを始めることに。


ダビデ達は、ソロモンさんが作った「シミュレーション魔法」を使用し、色々なシチュエーションを想定して戦っていた。



仲間がやられて自分1人になった想定、敵が大量に現れた場合、強敵が現れた時の対処法など、色んなパターンを想定しながら実戦さながらの戦闘を繰り広げていた。


ダビデ達が戦っている様子を見ていると、本当にファンタジーの世界に来たみたいだ……!凄すぎる……!!


1時間後、ダビデ達はクタクタになっていた。汗だくになり肩で息をしている様子からも疲労困憊であることが窺える。


それでもなお、ダビデ達は立ち上がり再びシミュレーションを再開するのだった。


***


その頃魔界では、アスモデウスがルシファーに報告をしていた。


「ダビデ王の側近である少女のことですが…大天使ラファエル共の警備が厳しく隙がありません。ですがあの少女のことで面白い事実がわかりました」

「ほう、興味深いな。話してみろ」

「はい。あの少女は人間ではないようなのです」

「何だと…?」


アスモデウスはある事実を告げるとルシファーは驚きの表情を見せた。


「一体どういうことだ…?まあいい。それより問題はラファエルだ。奴は強い。そなたも過去に奴に捕えられ封印された身であろう?」

「おっしゃる通りです。私の力だけではどうにもなりません……」


アスモデウスは悔しそうに唇を噛んだ。


そんなアスモデウスを見てルシファーは不敵に笑う。


挿絵(By みてみん)


「こうなれば軍勢で攻め落とすしかないな。天使が守っているとはいえ奴らは所詮人間。数で押し切れば問題ないだろう?」

「ええ、そうですね……。奴らは強いですが人間5人とラファエル、サリエルだけですので」

「ならばさっそく準備に取り掛かれ。こちらから仕掛けるぞ」


「かしこまりました」


アスモデウスは恭しく頭を下げると、姿を消した。


ルシファーとアスモデウスは一気に片をつけるため、堕天使軍軍団と悪魔軍団を率いて進軍を開始しようとしていた。


ダビデ達はまだ知らない。

ルシファーとアスモデウスの軍勢がすぐそこまで迫っていることをーー


まさに戦争前であった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ