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異世界転生したら聖書の登場人物がいる世界だった  作者: B-pro@神話創作してます
ソロモンとソロモンの72柱の再会
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29 大天使ラファエルとサリエル

目の前の男により、身動きを封じられてしまった私とダビデ。


男は無表情でこちらを見ていた。


(くそっ!なんなんだこいつは……!)


ダビデも焦っているみたい。

私達は必死に抵抗するものの、指一本動かすことすらできなかった。


(どうしよう……!どうすれば逃げられるの!?)


そんなことを考えていると、その男は私達より遠くに目を向け、低い声でこう呟いた。



「ラファ兄……」


(えっ……?)


「ラファ兄ーーーー!!」


男は急に叫んで空に向かって飛んでいった。



男が去った後、ようやく動けるようになった私達は顔を見合わせた。


「……なんだったんだあいつ」

「さあ……?」


ダビデは男が飛んでいった方に向かい、視線を向ける。


そして驚きの顔を見せたのだった。


「どうしたの?」


私も気になって目を向ける。

するとーー



(あれは…まさか天使!?)


空を飛んでいる白い翼を生やした男の姿に目を奪われた。


(すごい、天使って実在したんだ!美しいな…)


私は思わず見惚れてしまう。

子供の頃から神話が好きな私は、天使も好きだったから、初めて見る天使に興奮しちゃう。



「あれはーー天使!?天使が異世界に来てるのか…?」



ダビデは信じられないといった表情で空を見上げていたのだった。


その瞳は輝いていた。思わず見惚れてしまいそうなほどに……。


「あれは天使だ。天使は…ヤハウェさまの使いなんだ」

「え、そうなの!?」

私は驚いて聞き返す。


「天使がこの世界に来ている…。主もこの世界に関わっている可能性があるということか……!!」


ダビデの目には希望の光が宿っていたように見えた。



「ラファ兄ーーー」

「おや?君はサリエルじゃないか」


サリエルに抱きつかれた天使は親しげな態度を見せた。


その天使は四大天使でもある、大天使ラファエルだった。


「ラファ兄。ずっと探してた」

「おやおや、僕を探しにこの世界に来たの?」


ラファエルはそう言って笑う。


挿絵(By みてみん)


「うん」

「まさか勝手に来たの?ダメだよそんなことしたら」

「だって心配だったから」

「それと、『邪眼』を人間に使ってないだろうね?」

「……」


大天使サリエルは、見た相手の動きを封じる強力な邪眼の持ち主だ。


強力なあまり無意識に使ってしまうこともある。


彼は邪眼の持ち主で陰気な雰囲気を持ち、闇の属性も持つ天使なのもあって、天使達の中で浮いた存在でもある。


そんなサリエルを気にかけ、孤立しないように積極的に声をかけたのがラファエルだ。


それもありサリエルは、ラファエルを兄呼ばわりして誰よりも慕ってるのだ。


「ちょっと使っちゃったけどすぐ立ち去った」

「全く。気を付けてね」

「そうだ、ラファ兄。この世界にダビデ王がいたよ。見覚えあるから間違いないと思う」

「何だって…?」


ラファエルは目を見開き、驚いた様子を見せる。


「そうか…彼も来ていたのか」

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