23 ヤマトに興味を持つソロモン
「女性の体の良さがわかれば、女の体も抵抗がなくなるかもしれないし」
転生前は男の体だったのに、女の体で異世界転生したことを打ち明けると、ソロモンさんはそんなことを言い出したのだ。
だからセッ⚪︎スしてみろと?
「大丈夫だよ。僕は生前は妻と側室が1000人いて女性の扱いは慣れてるから。初めての子も満足させられたしね」
うわあ……なんかすごいこと言ってるんですけどこの人……。
私はドン引きしていた。
でもなぜか、この男の言葉には不思議な説得力があったのだ。
(確かに、経験すると世界が変わるって言うし…)
いや、そうだとしても!
「けっこうです!よく知らない貴方とするくらいならダビデとする方がマシですから!!」
あれ?何言っちゃってるんだ?
ソロモンさんはツボに入ったのか笑ってるし……恥ずかしい……! 顔が熱くなるのを感じる私だった。
その後は、私が元いた世界ーー現代の世界について彼は知りたがったので話したりした。
この異世界にある魔道具に似たスマホのこととか。
ソロモンさんはすごく興味があるらしい。
そっか、古代人だった彼やダビデからしたら、未来の世界になるんだもんなぁ。
この人は好奇心旺盛というか、知識欲が強いんだなと思った。。
***
「今日は来てくれてありがとう。楽しい時間を過ごせたよ」
帰り際、ソロモンさんが笑顔で言った。
私も楽しかったのでお礼を言うと彼は嬉しそうに笑ったのだった。
そしてーーー
(んっ……?)
唇に柔らかいものが触れた。キスされたのだと理解するまでに数秒かかった。
不意打ちすぎて頭が真っ白になる。
そんな私に構わず彼は耳元で囁いた。
「……また会おうね」
妖艶な笑みに思わずドキッとする。
呆然と彼の後ろ姿を見送ることしかできなかった。
「ふーん。あの子、思ってたより面白いな。そしてあの子がいたという『現代』は我々の未来の時代か。これは使えそうだ。いいねいいね♪あの子のこと気に入った」
ソロモンは意味深な笑みを浮かべていた。
「それに…僕、気づいちゃったかも。あの子のもう1つの秘密のこと」
ソロモンは妻が700人、側室が300人いたと聖書にも記載されてます。
列王記上11章に載ってます。
古代イスラエルにおいて口づけは習慣でしたが、恋愛的意味合いでキスをすることもあります。
今回はどちらなのかはご想像にお任せします。