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異世界転生したら聖書の登場人物がいる世界だった  作者: B-pro@神話創作してます
新しい転生者と新たな波紋
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158 アベルの衝撃発言

主人公ヤマト視点に移る。


また新しい聖書転生者、それもカインさんの弟のアベルさんが現れたと聞いて私達も驚くことになった。


今日はソロモンさんの助手をする日だったから彼の屋敷にお邪魔していたのだけど、その話を聞いて驚きのあまり固まってしまったくらいだ。



(アベルさんって。あの有名なカインさんの弟だよね。確か…人類最初の殺人で殺害されてしまったっていう・・・)


カインさんがこの世界に呼び戻したかった人ってアベルさんだったってことだよね。ということはつまりーーー


(カインさんは家族を取り戻したってことだよね……!良かったぁ……!!)



だってこれでようやくカインさんも心の重荷が取れたような感じがするんだもん!


「ねえヤマトちゃん、さっきからどうしたの?なんかボーッとしちゃってるけど……」


ソロモンさんに声をかけられてハッと我に返る私。いけないいけない、つい考え込んでしまったみたいだ。慌てて取り繕うように言った。



「あ、いえ!なんでもないんです!兄弟がこの世界で再会できるなんて凄いなぁって思って……」


咄嗟に誤魔化したけどソロモンさんは特に気にする様子もなく微笑んでいた。



「そうだね、確かに奇跡のような出来事だよね」


そう言って頷く彼を見て私はホッと胸を撫で下ろすのだった。それから気を取り直して作業を再開することにした。

その日は一日を通してとても忙しかったけど充実感があったように思う。



「そうだ、ヤマトちゃん。明日、アベル殿が僕のところに来るんだけど君も来ないかい?」


帰り際にソロモンさんからそんなことを言われたので驚いた。えっ!?私が行ってもいいのかな?でもどうして私を誘ってくれるんだろう??疑問に思ったので聞いてみることにした。


「えっと、それって私も同席してもいいんですか?」


すると彼は微笑みながら答えてくれた。



「うん、構わないよ。アベル殿の異能を指輪で発現するためだから。アダム殿に頼まれたんだよ。君にも紹介しておきたいしね」


そこまで言われたら断る理由なんてないですよね!というわけで明日もソロモンさんのお屋敷に行くことになったんだけど。


私達対抗派にとって大きな衝撃が走ることをこの時の私達は知る由もなかったのだった……。


***



アベルさんは人懐っこくて天真爛漫で、他の聖書転生者達より幼くてまだ少年って感じの人だった。



聖書転生者達はみんな成人してるように見えるけどアベルさんはまだ未成年なんだろうなと思ったり。


私と年代が近そうだしちょっと親近感が湧くかも。



そんなアベルさんと仲良くなるのはとても簡単だった。彼もすぐに打ち解けてくれて色々と話をしたりゲームをしたりして遊んだりして過ごしたんだ。


(それにしても……本当に可愛らしい子だなぁ……)


ソロモンさんはそんな私達の様子を優しく見守ってくれていた。



だけど、アベルさんは無邪気な様子で衝撃的な言葉を口にする。


「僕をこの世界に呼んでくれた女の人・・・この世界の神だったんでしょう?でも今でもこの世界に必要な存在なんだってね〜」


それを聞いた瞬間、私とソロモンさんは思わず固まってしまう。


(え・・・どういうこと…?)



「この世界の人達の魂を管理してるんだよね?そして僕らみたいな転生者も管理しているんだって!」


(待って・・・この人何言ってるの……?)


私は混乱して頭が真っ白になった状態で呆然と立ち尽くしていた。ソロモンさんも動揺しているのか黙ったまま動かないでいるようだった。


それでもアベルさんは気付いてないように無邪気に笑っているのだった。

読んでくださってる皆さまありがとうございます。


当小説はリアクションのお気遣い無用です。読んでいただけることが有難いと思ってます。

ですがブクマや評価は励みになります。⭐︎1から歓迎です。

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