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異世界転生したら聖書の登場人物がいる世界だった  作者: B-pro@神話創作してます
再会
15/211

14 ダビデとソロモン

〜ソロモンの回想〜


それはある日のこと。


僕がまだ幼かった頃のことだったーー ーー


その日、いつものように宮殿で遊んでいた時のことだーー


今日は天気が良いので、護衛の目を盗んでこっそり抜け出してきたのだ!


あ、もちろん抜け出したことは内緒だよ?


バレたら怒られちゃうからね!だから見つからないよう慎重に行動しないと!


そう思いつつ、庭を駆け回っていた時だった。


ドカッ! 何かにぶつかったような衝撃が走ったかと思うと、尻餅をつく形で転んでしまった。


「いててて……」

どうやら誰かにぶつかってしまったようだ。


「ははは。元気だな」


よく知っている声が上から降ってきた。顔を上げると、目の前にいたのはなんと父上であった。


「!!父上…!ご、ごめんなさい…」


宮殿をこっそり抜け出してきたことがバレてしまったのではないかと思い、動揺してしまう僕。


そんな僕に構わず、父は笑顔で言った。


「気にするな。なかなかお前と遊ぶ機会がなかったからな」

「本当ですか……?」


不安げに聞き返す僕に対し、父は優しい眼差しを向けてくれた。

「……本当だとも」

(よかったぁ……)


父上には子供が多い。

父上はイスラエル王で、妻や愛人も多いから当然といえば当然だけれども……


でも父上は僕を可愛がってくれた。


他の兄弟達にはない愛情を感じることができたんだ。それがとても嬉しかったんだよ。


(それにしても……)


まじまじと目の前の父を見る僕。

父の体は逞しく鍛え上げられていて、まさに歴戦の戦士といった感じだ。


僕が産まれたのは遅かったから父上はもう50歳くらいになるのだろうか……?


(かっこいいなぁ……)

思わず見惚れてしまう僕。


「なあ、ソロモン」

徐に父上が口を開く。


「はい?」

キョトンとする僕に向かって、父上は言った。


「お前の出生のことで色々言う者もいるだろう。だがお前は神様に祝福されて生まれてきた立派な子だ。自信を持って生きなさい」

「はい!」


その言葉に胸が熱くなるのを感じた。


挿絵(By みてみん)


「そうだ!お前にこれをやろう」


そう言って父上が取り出したのは小さな指輪だった。その中心には赤い宝石が輝いている。


「うわあ、ありがとう!父上!大事にするよ!」

僕は喜んで受け取ることにしたのだった。


〜〜〜


「父上…!貴方も来てたのか!」

「ああ、ソロモン…お前と再会できるとは!」



え!この人がダビデのご子息!?


例の「異世界から来たと噂されてる人物」を探してた私達だったが、まさか息子さんだったなんて!


同じ年齢くらいに見えるけどこの人も一度死んで若返って異世界転生したのかな。


そんなことを考えながら彼らを見ていると、ダビデとソロモンさんはお互いに駆け寄って抱き合っていた。


ああ、親子の感動の再会ね……


私はしんみりと見守ってたんだけど。


次の瞬間、目の前の光景に仰天することになるのだったーーー!?

ソロモンはダビデとバテシェバとの間に産まれた子供です。ダビデとバテシェバはいわゆる出来ちゃった結婚をする形になりますが、1人目の子供は生まれて数日で亡くなってます(この2人は不義を犯しているので神の罰だと思われます)

ソロモンは2番目の子供という説もありますが、おそらく5番目の子供だと思います。聖書の歴代誌にダビデの子供達が記載されてますが、ソロモンは4番目(亡くなった最初の子は除く)に名前の記載があるのでそれが産まれた順番という可能性が高いかなと思います。

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