表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生したら聖書の登場人物がいる世界だった  作者: B-pro@神話創作してます
対抗派と迎合派
136/211

132 女神側の派閥の動向

「非人道的なことはできないが・・・俺たちはどうしても取り戻したい大切な人間がいる。主への信仰をやめるわけでも異教に走るわけでもない。ただあの女神の目的を果たす協力だけすればいいだけだ」



カインは自分達の選択は正当だと信じて疑わなかったが仲間達の意見はどうだろうか?と心配になっていたが皆も同じ考えのようだった。


その中で特に強く主張したのが聖書転生者のリーダーであるアダムである。彼は絶対に譲らないという意志を示していたのだ。そんな彼を見た仲間たちは驚きつつも彼の意思を尊重しようとしていたのであるーーー


彼にはどうしても譲れないものがあったからだ。



女神は彼らにこう告げていた。


「貴方達が望む人物1名をこの世界に呼ぶという条件ーー私の指令を1つ完遂する毎に1名を転生させてあげるわ。誰を転生させるかは貴方方で決めなさい」


どうやら全員の望む1名を一度に復活させるのではなく、1名ずつ転生させるつもりのようだ。


こうすることで彼らを確実に自分の目的のために最後まで働かせるつもりなのだろう。一体それがいつまでなのかーーわからない以上油断はできない状況だと言えるだろう。しかし彼らはそれを受け入れた上で行動を起こすことにしたようだ。彼らの決意は固かった。




「ダビデには申し訳ないが………」


自分達を必死で引き止めようとしたダビデのことを思い、彼を気にかけるイサク。


イサクは特に穏やかで争いを好まない性格なので仲間同士で分裂してしまった今の状況は非常に苦しいものであったに違いない。だがそれでも彼は自分ができることをやると決めたようである。



「………ダビデは真面目な性格だからな。だが、我々には譲れないものがある。彼とソロモンにはそれがないのだろう……ならば我々が譲歩してやる必要などないのではないか?」


アダムのその言葉に頷く面々だったが、その表情は苦渋に満ちているように見えた。彼らもまた、ダビデ達に対して罪悪感を抱いているのかもしれない・・・。


挿絵(By みてみん)


「今は一時的に分裂しただけだ。彼らが仲間であることに代わりはない。我々だけでも団結していこうではないか!」


そう呼びかけるアダムの言葉に一同は賛同の意を示すのだった。



(すまないダビデ……だが我々はもう後には引けないのだ……どうか許してくれ……!)


心の中で懺悔するように呟くアダムであった。



そんな中、ユダだけは内心で別のことを考えていたのだったーーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ