#6『ぼっちのぼっちによるぼっちのための作戦会議』
第6話
俺は白い部屋(?)から戻ってきた
改めて当たりを見回す。
殺風景な6畳半の部屋。
扉の右には机が在り、その上に本棚が1つ。
そして何故か壁には鏡が立てかけてある。
その他には大して何も無い。
もうここに用は無いな。
そういえば神眼はどんなかんじだ?
とくに視界に変化はないぞ?
とりあえず鑑定するか。
【鑑定】
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【神眼:空刻】
タイプ:原初神性〈時空〉
レアリティ:原初
効果:未来視・過去視 ・極集中・時間操作・超解析・空間把握・空間操作
取得条件:???
状態:非活性状態
活性化しますか?
[Yes/No]
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え?なんかつよない?
まだ基準とか全然わかんないけど、これで弱いことはないだろう。
ロマンの香りしかしないね。
Yesで
と、念じたその瞬間、視界に変化が起きる。
なにこれ、時計?
一瞬、瞳に黄金の時計のような物が映る 。
すぐに時計の紋様は消えたが、色は変わったままだ。
鏡を見ると、右眼が金色と銀色が入り交じった魔法陣のような模様をしていた。
やばい……。
超カッコイイ。
どうしよ、厨二心が疼く。
もう片方は…
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【魔神眼:虚欺】
タイプ:魔神性〈欺瞞〉
レアリティ:唯一
効果:虚偽ノ判定・感情視・確率操作・幻術・絶対騙欺
取得条件:???
状態:非活性状態
活性化しますか?
[Yes/No]
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こっちもなかなかだな…
しかも騙すとか不穏な…
まぁ嘘ならいっつもついてるけどねっ。
嘘も方便だしね。
てか、確率操作とか騙すのと関係なくね?
トランプでイカサマ使わずに無双出来るから?
閑話休題
改めて…
いえーす
と念じたその瞬間、またもや視界に変化がおきる。
まるで魔法陣のようなものが一瞬眼に映る。
鏡をみると左眼の瞳が紅色と黒が混ざったような色をしていた。
模様は特にないが……色がかっこいい!!!!
まさかこんな日が来るとも思わなかった。
でも待てよ、傍から見たらただの厨二病拗らせたイタいやつやん…。
さて
こっからどうするかな(切り替え)。
外もあんな状態だし、いつ死んでもおかしくは…待てよ。
あの塔が出来てからまだ体感30分程度。
呆れるほど濃い30分だったが、塔が出来て5分強であの変貌。
30分経って、何も変わっていない方がおかしい。
あの一瞬外を見た時には、あの場所の果てが認識できなかった。
しかし塔が隆起し、俺が飲み込まれた時の広さはちょうどこの6畳半の部屋ほどだ。
この塔の中では空間がおかしくなっている様だ。
急激に成長し、広くなったことも可能性としては考えられるが、俺の眼が違うと言っている。
具体的には、俺の眼の空間把握能力が、だ。
狭い場所に広い空間を凝縮して無理やり押し込めたような歪みが見える。
もう一度ドアを開けよう。
しかし、上手く出れたとしても、あの怪物に会ったらどうする?
俺に戦う手段はこの眼と使い方も覚束無いスキルだけだ。
なんの知識も経験も持たない凡人が銃を持たされて戦場に放り出されたようなものだ。
しかも素手で戦う訳にもいかない。
とすると武器が必要な訳だが…サバイバルナイフが1つだけだ
ぶっちゃけ無いのと同じだろう。
あんな化け物共を下すには心許無いにも程がある。
で、武器が必要な訳だが(2回目)
心当たりが1つしかない。
有るだけマシだがこれが外れたら詰みかもしれない。
外れた時はどうするかな。
眼の時間操作で俺以外の時を止めて【終焉ノ一撃】を食らわせてもいいが、消耗が大きすぎ…
【終焉ノ一撃】?
時が止まっている時に自分だけ時間を進めると世界との間に矛盾が発生し、その矛盾から生じるエネルギーを攻撃に転用すると、超火力が出る攻撃のこと…だよな?
そのエネルギーの運用をすると自分にも負担がかかるのが欠点…なのか
さっきも自然に【空間把握】が使えた
無意識に使い方が分かるのか?!
便利な眼だな…。
まぁこの技はボツだな。
何故かって?
人は爆弾で人を殴り殺そうとすれば自分ももれなく爆死だからな
そして厨二病くさくて小っ恥ずかしい。ジ・エンドってなに終焉ノ一撃って。命名したやつこじらせすぎでしょ……。
まぁこの技はいつか使うとして、
頼んだぞ!唯一の心当たり!
【鑑定】!
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〘剣〙
タイプ︰特殊
レアリティ︰ユニーク
効果︰1度収納した剣を化現させる
取得条件︰スキルソードを取得し、剣の境地に達する
発動鍵:『化現せよ』
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剣を化現…!あの消えた剣が使えるのか?
あれはスキルソード?だったのか。
とりあえずやってみるか。
「化現せよ」
そう呟くと、目の前に剣が現れる。
さっきの黒がベースで赤の線が入っている剣だ。
非常にかっこいい。
が、厨二病感すごい。
なぜ世界は俺にロマンを押し付けるんだ…?
ロマンはなぁ…いつも人の心を引くもんじゃねぇ…時には人を傷つけるんだよ…。
とりあえず鑑定するか。
【鑑定】!
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〘剣〙
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そのまんまですね
これだけっすか?鑑定先輩。
そう言えば神眼にも同じような能力があったな。
そう、超解析だ。
ニュアンス的に物の詳細を解析するものだろう。
とりあえず使ってみるか。
【超解析】
能力の発動と同時に右の神眼の瞳孔が小さくなり、眼が金色に薄く輝く。
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〘極剣〙
レアリティ:神性
能力:形状変化・総剣術[極]・不壊・無限成長・〔封印中〕・〔封印中〕
備考:剣神、武神、剣聖、刀聖が剣気を凝縮させ、鍛治神が具象化し、錬成することによって作り出した剣
あまりに強力強大すぎるため、作成者当人達によって封印されている
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なん…だと……。
剣聖とかロマンなんですけど…。
てか封印されてんのな。
これ以上に強くなるのか。
wkwkしちゃうZE☆
はい
まぁいい。
サバイバルナイフではどうにもならないからな。
さて、次なる問題は種族と職業だが…。
ぶっちゃけ、今焦って決めたくない。
恐らく、この後は強さがモノを言う実力主義の世界になるだろう。
出来るだけ強い職業や種族で始めたいのだ。
種族を見る限り、最初は選択可能なものは基本的な種族だけだろう。
恐らく職業もそうだ。
なので職業や種族は強いのを選びたい。
早く選んで育てても、成長の可能性が大きいものにはいずれ負けてしまう。
なので保留だ。
そろそろ外に出るかな。
ぶっちゃけ外が気になって仕方ない。
此処で出来ることはもう無い。
では
さぁいくぞっ!!
れっみぃ おーぷん!