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いつの日か君の隣で  作者: 要
春は出会いの季節
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   幕間 〜 岡部勇斗

 今日の夕飯は大好物の唐揚げだ。

 食卓には山盛りの唐揚げとサラダ、それに昨日の残りの煮物が並んでいた。

 唐揚げをひとつ口に放り込んで、すかさず米を頬張る。さらに味噌汁を口に含みまとめて飲み込む。

「そんなガッついてないで、ゆっくり食べな。食べ方が汚いと、いつまで経っても彼女をなんてできないよ。」

 母さんが不快な顔をして注意してきた。

 毎度のことだが、母親というのは、どうしてこんなにも息子に煩く小言を言うのだろうか。

「ごちそうさま。」

 夕飯を素早く食べ終えた俺は、自分の部屋に籠もる為に風呂にも入らず二階へと向かった。

「自分で食べた食器ぐらい片付けな!」

 リビングから母さんの声がしたが、聞こえなきフリをして、そのまま部屋に入った。

 出しっぱなしのゲーム機の電源を入れると、機械が稼働する小さな振動の後に、テレビの画面に『ZOMBIE HUNTER』の文字が映し出された。

 先日新調したヘッドホンマイクを装着し、クッションの上に座る。

「晃はログインしてるかな。」

 別に約束などはしていないが、春休みの間は夕飯後にログインして一緒にゲームをするのが慣習となっていた。

「あれ?珍しいな。まだいないぞ。」

 夕飯をコンビニ弁当で済ましている晃は食べるのが早く、俺か食べ終わる頃にはログインしてソロプレイを楽しんでいることが多いのだが・・・。

「まあ、いいか。素材集めでもしていよう。」

 Single Playを選択して、Field選択から高難易度のFieldを選ぶ。このFieldのゾンビがドロップするレアアイテムが、武器の強化に必要なのだ。

 装備は・・・サブマシンガンとハンドガン、火炎瓶も持っていくか。

 そひてソロプレイだから回復薬を多めに・・・。

 このゲームは、本当にソロプレイヤーに優しくできていない。

 ゾンビは正面だけでなく、左右や後方、さらにビルの上からも襲ってくるのだ。

 Game Start

 くそっ、

 もう少し、

 ぐはっ!

 ここを、乗り越えればっ!

「あー!また死んだ!」

 もう何回死んだのだろうか。僕はコンテニューを押す前に、部屋にかかっている壁掛け時計を見た。

 時計の針は、既に10時を指している。

 晃がログインしないなんて珍しいな。春休みに入って2週間経つけど、こんなの初めてじゃないか?

 まさかっ!

 俺は、ひとつの可能性に気づいてしまった。

 それは「隣に引っ越してきた瑞希ちゃんと仲良くなってるんじやないか?!」ということだ。

 ・・・。

 晃は意外と人見知りだから、それは無いな。

 今日は風呂入って、早めに寝ることにした。


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