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君と私と竜と白と黒  作者: 雨月 そら
偽りと真実と
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共同戦線2

 「さて、わいもキュアノス入りする準備でもするか。カロ達は、まぁ...キュアノス入りするまではなんもすることないから、ここでおとなしゅうしててや」


 ヴァンは椅子から立ち上がるとカロ達に背を向け、ひらひらと片手を振って部屋を出て行こうとする。


 「...待って...フリークに残された民はどうするの?」


 クーアは戸惑いながらもそう口にして、ヴァンを引き止める。ヴァンはドアノブに手を掛けていたが離し、カロ達の方へ向き直る。


 「...もうな、ここの地に普通の人間の民はおらへん。みーんな、ここの船に乗せてんねん。低脳な人喰鬼(イーター)が増えすぎて、もうこれしか民がおらんくなって......故郷を捨てて、わいらは空に逃げるしかなかったんや。それに、ここにいるフリークの民全員で掛けてる魔法、共同魔法(ソリダリティ)で、この飛行船ファルケは幾重にも強力な障壁魔法が掛かっとるから、教会側もそう易々と手ーは出せへん」



 「共同魔法(ソリダリティ)?」


 「あ...カロは知らんか。わいらフリークは、人間だからな、他の種族より魔法の力が弱いんよ。ただ、機械とか物に魔法石(マギア)カロを仕込んだのを魔宝具(アダート)ていってな、...それにマナを注ぐことで魔力を増幅させて使ってんねん。でな、そんな魔力が弱いわいらでも、他の種族は使えない究極魔法がある。それが、共同魔法(ソリダリティ)。魔力めっちゃ使うから、フリークの民がぎょーさん集まらんと使えん。で、どないな魔法かちゅーと、わいら風使いやから、風を起こして竜巻みたいにぐるぐる対象物を囲って攻撃弾き飛ばしてる感じか。それがぎょーさん層状になってんねんな」


 「...それって...攻撃に活かせないのか?」


 「ほんまおもろいなぁ、カロ。他者を殺傷する行為を禁じてんねん、特にフリークの民の魔法は...わいはそう思う。だからこそ、魔力が弱い。わいがつこーとる魔法銃も、人喰鬼(イーター)にしか効けへん。まぁ、魔法抜きで普通の銃で撃ったら、殺傷できてまうけど...フリークの掟として、罪を憎んで人を憎むな、他者を殺めることを禁ずっていうのがあってな...まぁ...今考えると...人間は心も他の種族より弱いんかもしれんなーって...この作戦は事前に通達されてたけどや、カロ達が教会側の力によって現れた時は、疑う者は少なからずおってな...やっぱり敵の息が掛かってるかもとかな...悪くないのに悪く感じてまう...単純にただ信じるんが難しいんかもしれんな...まぁでも...わいらは、カロ達やウンディーネ様達を信じるって決めたんや...お互い頑張ろうや」


 少し力無く語ったヴァンの顔は微かだが悲しみの色を帯び、そのままでカロ達へ微笑み掛けると今度こそ部屋を出て行った。

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