闇に落ちた街6
大変遅くなりました。
すみません。
読んで頂ければ幸いです。
「まぁ、一緒に戦って欲しいんは、ほんまなんやけどなぁ〜」
ヴァンはカロ達に謝った後に、左手で後頭部をぼりぼり軽く掻きながら、困った様な顔付きでぼやくように言い捨てると、腕を組み、少し後ろに背を傾けて左目を瞑ると、大きなため息を吐いた。
カロ達はそんなヴァンの様子に戸惑いながら、顔を見合わせた。誰もが首を傾げる状況で、カロだけは何かを察した様で、意を決した顔でヴァンと向き合う。
「なぁ、ヴァン、さっきも言ったけど、何か知ってるなら、説明してくれないか?おかしな状況が続いて、私達は戸惑ってるんだ。急にここに来たのも、訳が分からないし」
カロの真剣な態度に、ヴァンは左目ゆっくりと開け、真剣な顔付きになってカロを見返した。
「...そやな、なんも説明せんのは、よくないわなぁ。よっしゃ!ここはわいが、しっかり仕切らせてもらうでぇ!」
ヴァンがそう言い終えると何かを察した様にフルールはすっと、ヴァンから離れた。するとヴァンは、組んでいた腕を解くと、両肘を一度パンっと両掌で叩き、ガッツポーズの様な仕草で威勢よく立ち上がる。今度は、右手でパチンと指を鳴らし、その手を少し掲げてから空に掌を開いて左スライドさせ、呟く。
「投影」
スライドさせた空間から、映画のワンシーンの様な映像が映し出された。その映像はカロ達がここへ来て最初に見た光景と同じであった。
「今のフリークは、ここに映し出されている通りや。カロ達もさっき見たよな。どこもかしこも、あないな涙出そうなきっつい腐臭を放って、空気が薄いよーな息苦しさ感じるしやな、薄くろーて、なんや変なもやが掛かって、気持ち悪い空気が漂うって、じめっと肌にねっとり張り付きそうな感じで気持ち悪い。そんで、至る所にさっき会った人喰鬼がうようよしとる。特に、カロ達がおったエリアは生息数が多くて普通の人間は寄り付かん、禁足エリア。あいつらは、人間を糧として、襲い喰らうんや。普段は単独が多いんやが、己の身に危険を感じると変な超音波出して仲間を呼び寄せてな...おまけに腹減ってると共食いしやがる...タチが悪いしぃ、胸糞悪いんや」
パチン
ヴァンが再び指を鳴らすと、映像が切り替わった。配管、タンク、様々な機械装置などがある大型化学プラントのような工場が映っている。一番高くそびえる煙突から黒い煙が勢よく吐き出され、辺り一面を不気味に覆っている。
「これ見てみ!こないなよー分からん、でかい機械工場が中央部に出来てからや、前の映像みたいな状態になったのは......。なんや、ミニエーラ特産の魔法石カロは人喰鬼を作る材料みたいでな...ミニエーラを襲ったのはそのせいやないかとなぁ......そんで...どうも、狼獣人族もいい材料みたいなんや。人間やと知性的なもん無くして暴走することが多いらしいねん。でも、狼獣人は、強靭的?な精神力と肉体で知性を持たせることができるらしく忠実な僕ができるとかで狩りしてるとか...」
ヴァンの話を聞いているシュッツァーの眉間の皺はどんどん深く、目付きは鋭く、まさに不機嫌という様な感じだが黙って聞き、双子は顔を見合わせて悲しそうな顔で、クーアも悲しそうな顔をしていた。
カロも当然、悲しい気持ちになって顔をうつ伏せた。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!




