プロローグ
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俺は高校二年、絶賛スクールライフお楽しみ中青春真っ盛りの黒乃魔人だ。
なんで両親にそんな名前をつけたのかと聞くと、最初は真っ直ぐな人に育ってほしいということで、真人って名前にしようと思ってたらしいが、魔人ってかっこよくね?といことでそういう名前になったらしい…いや、最初の真人って名前の方がいいわ!
ま、そんなことは置いといて、今俺は登校中の道路にいるはずなのに、何故か地面も空も何もない黒い空間にいる…どうしてこうなった?
遡ること10分前俺はいつも家の前まで迎えに来てくれる幼馴染で同級生の天乃凛と一緒に登校。
「もぅ、遅いよ!マー君!」
「おぉ、わりいわりぃ、俺朝弱いからさ」
自分で言うのもなんだが、いつも寝坊して幼馴染を待たせてる。
「だから、この前も言ったじゃん、目覚まし時計かけときなよって」
「そうなんだけどさ、気づいたら寝てんだよ、な?謝るからさ許してくれよ、この通り!」
「今回だけだよ!次はないからね!」
これだけいつも待たせてるのに天乃は学校がある日は毎日迎えに来てくれる。正直言って嬉しい。
「もぅ、せっかくの二人きりの時間が短くなっちゃうじゃない(ボソッ)」
「え?なんか言ったか?」
「フン!なんでもない!もたもたしてると置いてくから!」
「え?待てよ〜まだ靴履いてないんだって」
「遅い!」
まぁ、俺も別に鈍感なわけではない。多少なりとも天野の気持ちに気付いてはいるが、まだ踏み出せずにいるという感じだ。
しばらく雑談しながら二人で歩いていると、突然二つの魔法陣が俺と天乃、それぞれの足元に浮かんだ。しかし、俺の方の魔法陣は黒く、天乃の方は白い魔法陣だった。これが何を意味するのか、一瞬の出来事でわからなかったが、俺たちの運命を大きく変えてしまうことだけは理解した。
気がつくと今の光景になっていたわけだ。そもそもあの魔法陣はなんだ?そしてこの異空間と呼ぶにふさわしい黒い空間はなんだ?
状況を整理してみてもさっぱり分からん。まぁ、ラノベによくある異世界転生ってやつか?それに俺と一緒にいた天乃もいない。どうなってんだ?
すると向こうのほうからこの黒い空間に似つかわしくない眩い光を纏った人物が現れた。
そいつは徐に俺の顔を覗くと、
「おお!成功したぞ!遂にディオ・ヴィンディッタたちを屠ることができるわい!」
「え?あのー」
「よし、これで同胞たちをあの者らからの洗脳から解き、わしのために尽くしてくれた配下の無念も晴らせる。彼らもこれで報われよう。」
「おーい、聞いてますかー?」
「なんじゃい!!喧しいの!最近の若いもんは!聞こえとるわ!なんじゃ!」
「は?なんだお前。そっちが俺を召喚したんだろうが!!なんだよその態度は!俺を元の世界に返せよ!どうせこういう時はお約束の返す方法がないとかだろ!わかってんだよこっちは!」
「いや、返さことはできる。しかし良いのかの〜」
「は?何がだよ?てか、返せるんなら元の世界に返しやがれ!」
「まぁ、返しても良いがの、若いの。お主が帰るとこちらの世界の問題でお主の住む世界まで影響が出て、最悪、人類が滅亡するかも知れんぞ。それでも良いのなら…」
「待てよ!人類が滅亡?そんなん知らねぇぞ」
「まぁまぁ、じゃからワシのいうことを聞いてからにせぇ」
このジジィは、全知全能、万物創造の神らしく、世界の初まりからあちらの世界の創造神をしていたらしい。その起源は地球がある宇宙の初まりよりも古いらしい。てか、この神様、最高神じゃね?すごく失礼なことを言った気がするがまぁ、なかったことにしよう。
していたらしいというのは、突然現れた得体の知れないディオ・ヴィンディッタによって神々の住む世界、天界が侵略され、今や、そいつらが神々を操り世界を混沌に導いているらしい。
そいつらはとてつもない力を有し、この最高神でさえも歯止めが効かなかったという。いや、厳密には消滅させることはできるが、そうすると他の神々も巻き込まれる危険性があったため、手が出せなかったそうだ。
そこでこの神様は、そいつらの隙を突き逃げ出してきたらしく、その時、その神様の味方が、犠牲になったらしい。だから最初あんなわけわからんことをほざいてたわけか…
あちらの世界というのはやはり、俺がこれから転生させられる異世界のことで名を、ゼウス・ワールドというらしい…
うん?ゼウス?最初、全知全能の神と聞いてからこの最高神はギリシャ神話のゼウスなのか?と思っていたが…ということで、一応聞いてみると、
「おお、そうじゃったわしには名前がないが、お主の世界、地球では、ゼウスとも呼ばれとるかの。まぁ、お主の呼びやすい名前で呼んでくれ」
「そ、そうですか。じゃぁ、ゼウス様で…」
それに、地球にある様々な神話が、実はこの異世界からのものらしい。だから、割と地球の神話に出てくる名前や設定がその異世界に当てはまることが多いのだとか。俺は小さい頃からそう言った神話が大好きでよく家族や周りの友達に自慢げに話していた。
で、肝心の俺が異世界に行かなかったら人類が滅亡するというのは、なんでもこの異世界では、魔皇帝率いる悪魔軍と天上神率いる天使軍とが、世界を二分する大戦争を起こしているということで、この戦争の余波が地球にも押し寄せ、人類を滅亡させるとのこと。
詳しくは分からないが、それもあちらの世界へ飛ばされてから説明を受けられるらしい…てか、今言えよ。
「そこでじゃ、お主が異世界へ渡ってこの戦争を止めて欲しいんんじゃ」
「はぁ?なんで俺が行かなきゃなんねぇんだよ?他にも変わりはいくらでもいるだろ?」
「ほほぉ、お主は自らに眠る力に気づいておらんようじゃのう。まぁ、それも行けばわかる。じぁ、達者でのう。」
「え?おいなんなんだよ。まだ説明したらねぇだろ!天乃はどこ行った?それから俺はどこに飛ばされんだよ!」
「行ってからのお楽しみじゃ。そいじゃあのう。」
いきなり視界が真っ暗になったかと思うと、やがて、だんだんと感覚が戻ってきた…うん?てか、やばくね?俺今真っ逆さまに夜空から落ちてんだけど……
「クソー!!覚えてやがれ!あのクソジジィ!ふざけんなよ!絶対呪ってやるー!」
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