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Zoom out.

作者: 朱遼

自分だけが人として不完全で、欠けているところばかりなのだろうか。こんなに苦しい劣等感は、どう受け止めたらいいのか。自分も他者も不完全な生き物であっていい、という視点から見た時、生きやすさを見つけられるかもしれない。

あなたの角度から見る、その人は完璧。だけど違う人の違う角度から見た、その人は、どうしようもなく未完成。


人は色んな姿があって、それは自然な事。あなたが、誰かに、こんなにもしてあげたのに、あんなにも助けたのに、あなたから何もしてもらっていないと咎められ、自分を責めて立ち上がれないなら、たとえ、あなたは、その人に今、何も返せていないとしても自分に失望する必要は無い。


何故なら、その一方で、あなたは他の誰かを助け、支えているはずなのだから。返せと言われる、その人に直接できていなくても、必ず他の誰かに光を与えている。


そして責めてくる、その人も又、あなたに与えてばかりな訳ではない。必ず誰かに支え助けられている。


人は与えてばかりでも、もらってばかりでも生きられない。


あなたの目の前だけに焦点を合わせる代わりに、ぐっと遠ざかって距離を離しズームアウトして事を見てみれば、誰もが支えられ、そして助けているのが、よく分かる。


あなたに、非情だと指をさす人の隣には、出会ってくれて有難うと慕ってくれる人がいる。

何にもできないんだねと、あなたを軽蔑する人の隣には、素晴らしい才能だねと支えてくれる仲間がいる。


あなたが尊敬してやまない誰かも別の所では、あなたは、どうしてそんな風なんだと叱られていたりもする。あなたが選んだ角度からは見えていないだけで。


だけど人は、それでこそ美しい。みんなの闇と光が世界中で統合して、天界に反射し、それが夕空や朝陽や月や星に姿を変えて私達に癒やしを与えてくれている。


誰にも助けてもらっていない人なんて存在しない。そして、誰の事も支えていない人も存在しない。


だから、今あなたが、できる人に、できる精一杯をすれば、それでいい。天から見れば誰に、どれだけ与えたかなんて意味すら存在しない。誰にでもいい、どんな形でもいい。あなたが出来る範囲が完璧。


あなたを突き刺す視線だけに力を奪われずに、自分に誇りを持って。

たった一人で誰の支えもなく生きてこれた人等、何処にも居ない。今、自分にできる精一杯を、誰かにすれば、それで十分。誰に、どれだけしてあげられたか等、気にせずに、できる範囲で十分。できない事も、全てを包括して人は皆、美しい生き物。

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