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蟲の皇子  作者: 雨竜秀樹
第1部
7/31

第7話 海戦1

 海上にも多種多様な魔物がいるのだが、その中でも出会いたくない魔物ベスト5に名を連ねるのが、多頭竜と呼ばれるヒドラ種であろう。

 最低でも6メートル以上、最大42メートルにも成長するこの怪物はいくつかの蛇のような頭を持ち、それぞれが連携して攻撃を行うことを得意としている。海以外でも湖畔や沼地などに生息しており、近年では溶岩地帯を泳ぐヒドラ種も発見されている。

 強さはピンキリであるが、なによりも厄介なのがトロール並みの再生能力だ。

 ヒドラ種と戦ったことのある冒険者ならわかるかと思うが、首を落としても新しい首が生えてくるという驚異的な再生能力を持っており、首が増えるヒドラ種も確認されている。もちろん、首だけではなく皮膚や一部の臓器なども、傷ついても即座に再生してしまう。

 唯一の例外は心臓なのだが、身体の最も深い部分に隠されており、そこにまで攻撃を届かせるのは至難の業である。大抵は炎に弱いように思えるのだが、耐性のある種も確認されており、事前に情報収集ができるのならば、どのような種であるかはきちんと確認しておくこと(魔法使い同盟の図書館は1日3リアルで使いたい放題! ただし、貸出は厳禁なので注意すること。無断で持って行く場合、何種類かの呪いが発動します)。

 新米冒険者は絶対に近づかないこと!


 厄介なヒドラ種であるが、残念ながら倒してもほとんど金にはならない。

 何故なら、すでに多くの国がヒドラを捕獲しており、この再生能力を利用して、牙や皮、血、骨などの利用できる部分は殆ど無限に供給されているのである。ゆえにヒドラの身体は危険度に比べて安い。例え倒したとしても、竜種と違い財宝を集めるような習性もないので、棲家には骨くらいしかないだろう。


 ただし生きたまま捕獲した場合は話は別である。

 魔法や薬、動物使いの才能など、なんでも良いが生きたままヒドラ種を捕獲した場合、高値で売ることができる(種類にもよるが最低でも50万リエル。卵でも6万リエル)。何故なら飼育されているヒドラ種は卵を産まないのである。それゆえ人工的に増やすことができず、寿命などで死んだ場合、減る一方なのである。ゆえに生きているヒドラ種は高値で取引されるのだ。

 また噂によれば、ヒドラ種を戦争兵器として活用しようとする動きがあるらしいのだ。すでに大帝国においては、60頭のヒドラ種で編成された戦闘魔獣部隊が存在するらしい。あくまで噂であるが、真実であれば敵対国は相当苦戦するだろう。


 ヒドラ種を捕縛できるような冒険者には必要ないかもしれないが、買い手と直接交渉する時は十分に注意すること。場合によっては国同士の厄介事に巻き込まれるかもしれない。

※冒険者ギルドでは生きたヒドラ種の引取は行っておりませんが、仲介役となることはあります。もしも、ヒドラ種を捕獲した、捕獲する予定がある場合、お話をお伺いいたします。手数料は3,200リエル~


 最後にアマツやコンロンにおいては知性のある種も確認されており、神として崇められている例も存在するが、アルアリード大陸においては知性が存在する個体は確認されていない(もしもそのような個体を発見した場合、攻撃せずに平和的に交渉をすることをお奨めする。何故なら下手な竜種よりも強力な可能性が高いからである)。


         ―― エルカバラードの冒険者ギルドにある張り紙 ――


 マスケット――先込め式の滑腔式歩兵銃。

 武装商船『フレイミング・リーヴァー』号の水兵が標準装備しているこの射撃武器は、1.5メートルほどの大きさである。黒色火薬を点火させた爆発力を利用して、球形の鉛玉を発射することができる。


 一撃の威力は十分に高く、命中すれば重装備のオークも倒すことが可能である。だが、このマスケットがもつ最大の利点は単純な攻撃力ではない。使い方さえ覚えれば、他の射撃武器であるロングボウやクロスボウよりも力を必要とせずに、簡単に扱うことができる。

 弱兵を短期間のうちに、熟練の兵士に変えることができる武器なのだ。

 東の大帝国では試験的にイエニチェリと呼ばれる新部隊がマスケットを使い始めている。また西の小国家においても、ゴブリンの雑兵や人間の農民兵などがドワーフの匠たちからマスケットを受け取り、幾つかの戦場で華々しい戦果を上げているらしい。今はまだ主役ではないが、後々の世ではこれらの武器が主流になっていくだろう。またマスケットにはすでに幾つかの点火方式が考案されている。


 その中で『フレイミング・リーヴァー』号ではフリントロック式と呼ばれる点火方式が採用されており、この点火方式は他に使われているマッチロック式やホイールロック式などに比べて射撃間隔が短く、初弾の不発率も低い。そしてなにより、黒色火薬の点火に火縄ではなく火打ち石を使用することで、隣接する射手のマスケットに引火することがない。

 そのため密集することが可能となり、集団戦に適していた。


「撃てぇえーーー!!!」


 下士官サフィハーブの叫び声とともに、砲火が轟く。

 慣れていなければ耳をふさぎたくなるような轟音と火薬の臭いが甲板の上を満たして、同時に数匹の飛竜(ワイバーン)が海に叩き落とされた。


「第1隊後退、第2隊、準備!」


 砲撃を命じた者とは別の下士官タスクディルツが命令を出す。

 水兵(コルセア)たちは一糸乱れぬ動きで、第1隊と第2隊は入れ替え、命令を受けて再び銃声が轟く。


「ギシャアアアアアーーーーーー!!!!!」


 また数匹の飛竜が海に落ちるが、ついに兵士めがけて滑空してきた飛竜たちが甲板の上に舞い降りた。飛竜は水兵の身体を爪で引き裂き、槍のような鋭い尾でなぎ払い、突き刺す。

 鋭い牙がずらりと生えそろった口を開いて、獲物にかぶりつく。


「怯むな、全員白兵戦用意! 海神マナンよ、我らに加護を!」


 サフィハーブは腰から半月刀(シャムシール)を抜き放ち、周囲の兵を鼓舞するように吠える。

 彼らが他国のマスケット兵と違うところがあるとすれば、武器を即座に持ち替えて白兵戦を行えるところと、巨大な敵に対しても恐れずに立ち向かう勇気を持っていることだろう。


「サフィハーブ殿、新手が現れました」

「また魔物か?」

「はい。海面に多頭竜(ヒドラ)大海蛇(シーサーペント)の姿を確認。こちらに向かってきております」

「エルカバラードの近くでは下手な砲撃はできん、至急船長に連絡を出せ、それと操舵手に船を沖に出すように緊急連絡を入れろ。責任は俺が取る」


 指示を受けた水兵は敬礼をすると、船の中に入る。

 それに入れ替わるように、同僚のタスクディルツが隣に立つ。


「責任は俺が取るとは、ずいぶんと大きく出たじゃないか」

「この場に船長がいれば、同じ判断を出したはずだ。お前は違うのか?」

「いや、俺も同じ判断だよ。周りには他の船もあるしな。海獣相手に砲撃なしじゃ、かなり厳しい。だからよ。責任は俺にも半分取らせろや」


 タスクディルツはそう言って、同僚の肩をポンポンと叩く。

 そして彼は飛竜相手に攻めあぐねている部下たちを叱咤して、自ら前線に進むのであった。



  ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



 全身を隠すフードと不気味な仮面をつけた魔法使いは、武装商船『フレイミング・リーヴァー』号の様子を「遠目」の魔法で見ていた。

 飛竜の猛攻をしのぎながら、新たに呼び出した海の魔物にも対処するべく船を動かし始めた手並みは、敵ながら賞賛に値する。不意をつき、船長や幹部が不在の状態でこれなのだから、本格的な反撃が始まれば負けは確定するだろう。


(とはいえ、魔物だけで勝負が決まるとは思っておりません)


 魔法使いは心のなかでつぶやくと、後ろにいる盗賊ギルドのメンバーに言う。


「敵は後退を始めました。逃げ場のない海の上で死ぬことを選んだのでしょう。後は皆様、煮るなり焼くなり、お好きなように」

「へへ、わかったぜ。おい、聞いたな野郎ども! 俺らの手でスカした海賊どもにとどめをさしてやるぜ」


 盗賊ギルドのリーダーらしい男がそう叫ぶと、集まったゴロツキは大声を出す。海賊たち相手に練度では劣るが、数と士気、そして残忍さならば負けてはいない。それに自分が加われば、十分に勝算はあると魔法使いは考えている。


「皆様、海賊の相手も良いですが〝蟲の皇子(ヴァーミン・プリンス)〟を始末することを忘れぬように」


 本来の目的を忘れないように告げる。

 魔法使いにとっては〝海賊卿〟やその幹部を始末するよりも、目的の障害となる〝蟲の皇子〟を抹殺するほうが優先事項であった。最悪、盗賊ギルドのメンバーが全滅しようとも、ダークエルフの少年を始末できればよいのである。


「では、浮上します」


 魔法使いはそう言った。

 そう、彼らがいる場所は深い海の底だったのである。



  ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※



 イヴァが甲板に上がると、むせ返るような血と硝煙の臭いを受けた。

 血まみれの飛竜や肉片となった水兵の姿を見て、ここが戦場であると理解する。


「現状は?」

「視認出来るだけでも船の上を飛び回る飛竜30匹以上、接敵しておりませんが海上で確認できた多頭竜5匹、大海蛇10匹で距離は200バースです。現状は我々が優勢ですが、他の怪物が現れる可能性はあります」

「わかった。海の奴らはスキーニットに任せて、お前たちは飛竜の動きに警戒しろ」


 アデルラシードは下士官と簡単な打ち合わせだけして、燃え盛る篝火から火炎精霊(サラマンダー)を呼び出す。するとまるで船全体が燃え上がるように『フレイミング・リーヴァー』号は赤々と輝き始める。


 それを見て、飛竜の半数は警戒するように上空を旋回するが、残りの半数は不用意に滑空してくる。それに対して、アデルラシードは詠唱を始める。


العنصر(ウンスル)لهب(ナール)لهب(ラハブ)رماد(ラマード)رماد(ラマード)انفجار(タジール)المطهر(マハトル)الجحيم(ジャハンナム)


 盟約の言葉に応じて、火炎精霊は飛竜に群れをなして襲いかかった。

 飛竜の皮膜は焼けて、目玉が沸騰し、断末魔が響き渡る。海に落ちて動かなくなったものもいれば、甲板の上で水兵に斬り殺されたものもいる。


「普通ならこれで逃げてくれるんだが……ダメか」


 飛竜を操る何者かは、直接攻撃が難しいと考えるや、別の攻撃方法を指示する。

 命令を受けた飛竜は船から離れると、海に潜り魚を捕るように小岩を手にして、海面から飛び出す。


「射程距離外からの落石攻撃かよ。大砲を用意している間に大きな被害が出るな」


〝海賊卿〟は苦々しい声を出して、幹部の1人である風水術の使い手シェンルーに問う。


「お前の術で、何とかならんか?」

「残念、無理でしたよ。私、使えませんコトよ。ごめんネ」


 美しい水色の髪を持つスキュラの少女は、訛りのきついバラミア語で応じた。


「それなら、ボクがやろうか?」


 手がなさそうだと見て、イヴァは言った。


「なにか手があるのか?」

「君の協力があれば、たぶん大丈夫だよ。ペルセネア、ボクを守ってね」


 アマゾネスの奴隷戦士にそう頼んだ後、ダークエルフの少年は懐から無数のルビーで装飾された宝石箱を取り出して開けた。

 すると、中から真っ赤な揚羽蝶が舞い始める。


「焔揚羽」


 イヴァはその名を口にした。

 宝石箱からは収まりきらないほど大量の揚羽蝶が羽ばたき、『フレイミング・リーヴァー』号の上空に向かう飛竜に近づいていく。


「普通、蟲は火に弱い。だから、それを克服する蟲が現れるのは不思議な事じゃないよね? 焔揚羽は炎を糧として生きる蟲だよ。その属性は当然、炎だ!」

لهب(ラハブ)رماد(ラマード)رماد(ラマード)


〝海賊卿〟は〝蟲の皇子〟の言葉を聞いて、火炎精霊に命令を出す。


 射程が足りないのならば、伸ばせば良い。


 精霊は船上の篝火から揚羽の出す炎に飛び乗って、飛竜に牙を剥いた。

 飛竜が最初から小岩を落とす攻撃を行わなかったのには理由がある。この攻撃は彼らの速度と回避力を大きく殺してしまうのだ。

 それはつまり、焔揚羽と共に舞い踊る炎の狂宴から逃れることができないことを意味していた。


「後はまあ、火炎弾のように降り注ぐ飛竜の死骸を回避できれば、万事めでたしというわけだよね」

「総員、退避―――!!!」


 下士官たちの叫びを聞き、水兵たちは急いで身を隠すなり、マストにしがみつくなりする。ペルセネアもイヴァをお姫様のように抱えて、落ちてくる飛竜の死骸を回避していく。


 下士官たちの迅速な指示と水兵たちの危機対応能力により、幸いなことに飛竜を焼き殺したことによる二次被害はゼロであった。ちなみにもしも死傷者が出たとしても、トロい奴が悪いことになるのだから、海賊家業がまともな商売でないということがわかるだろう。


「アデル、生きているかい?」


 ペルセネアに抱きかかえられながら、ダークエルフの少年はニコニコ笑いながら問う。


「当たり前だ。砲弾飛び交う船上に比べたら、何てことない」


 ダークエルフの船長は野性的な笑みを浮かべて返答した。


「一掃できてよかったね。残りは……アレかな?」


 一難去ってまた一難。

 先程から同時に行われていた砲撃により、多頭竜と大海蛇の数は減ったが、それでも船にまでたどり着いた魔物たちはいた。彼らは狂った様に叫びながら、船を沈めようとしてくる。


「安心しな、『フレイミング・リーヴァー』号は大海魔(エルダー・クラーケン)の攻撃にも耐えた船だ」


 アデルラシードはそう言って、水兵たちの指揮を執る。

 船体に取り付いた魔物たちに対して、再びマスケットが火を吹いた。さらに甲板の上に大砲が並べられると、球形砲弾が撃ちだされて大海蛇の頭部を叩き潰し、多頭竜の胴体に風穴を開ける。

 さらには半魚人(ギルマン)の幹部グドノア・ルカノアが配下を率いて壮絶な海中戦を繰り広げていた。


 それでも怪物たちの猛攻は終わらない。

 大海蛇は海面から突然現れて不幸な水兵を水中に引きずり込み、多頭竜は傷を負いながらも再生能力に助けられて甲板に上がろうとする。〝海賊卿〟の操る火炎精霊の猛火も、海から出てきたばかりの怪物には効果が今ひとつのようである。


「ペルセネア! ボクはもういいから、あいつを倒して!」


 主人の声に応じて、アマゾネスの奴隷戦士は多頭竜に攻撃を仕掛ける。

 目標とした相手はすでに甲板の上にまで上がっており、5つもある蛇によく似た頭を動かして、水兵たちに襲いかかろうとしていた。


 彼女は曲刀(ショーテル)を振るい多頭竜の皮を切り裂くが、瞬く間に傷口が閉じてしまう。そればかりか、多頭竜の血は曲刀をあっという間に腐食させてボロボロにした。


「こいつを使え!」


 自分の船に乗り込んできた怪物に挑みかかったペルセネアが武器を失ったのを見たのか〝海賊卿〟は自分の半月刀を抜き放つと、多頭竜に向かって投げつける。半月刀はくるくると回転しながら勢い良く飛んで、多頭竜の足をバターのように切り裂いて突き刺さった。


「ありがたい」


 ペルセネアは半月刀を多頭竜の足から勢い良く引き抜くと、それを手にして、再び攻撃を仕掛けた。〝海賊卿〟の半月刀には特異な力はなかったが、耐久性は高められているらしく、多頭竜の血を受けても腐食しない。

 それにアマゾネスの技量も加わり、多頭竜はズタズタに切り刻まれていった。


 とはいえ、多頭竜も雑魚ではない。

 蛇の頭は雷のように素早く動き、胴体は津波のように押しつぶそうとしてくる。

 ペルセネアは人並み外れた反射神経の持ち主ではあったが、それでも何度か死神の吐息を感じた。しかし、そのたびに死の腕から逃れて、多頭竜に傷を負わせる。


 ほとんど一対一の状況下であったが、水兵たちの方としても、下手に援護すればアマゾネスの邪魔になってしまうと感じており、実際そのとおりであった。ペルセネアの体捌きは並外れていたが、それゆえに集団戦には向かないのである。

 なので水兵たちは距離を取り、他の怪物に対して攻撃を続けることにした。


 そしておそらく、それこそが最大の援護であっただろう。


 砲火を音楽のかわりに、アマゾネスと多頭竜は死の舞を踊る。その時間はそれほど長くはなく、ついに多頭竜の急所である心臓に半月刀が突き刺さった。


「オオゥゥゥウウウウーーーー!!!!」


 5つの頭から蛇とも獣とも思えない悲痛な声が上がり、多頭竜は力なく倒れた。


(綺麗だ)


 勝利を手にしたペルセネアの姿を見て、イヴァは感嘆の溜息を吐いた。

 血と汗にまみれながらも、アマゾネスの美しさは微塵も損なわれていない。いや、それどころかますます磨きがかかっているようにも見える。


「ペルセネア。お疲れ様」


 イヴァはそう言った。

 すでに怪物の数も残り少なくなっており、戦闘は終結に向かっている。


 だが、ペルセネアは首を横に振った。


「いや、まだ終わっていない」


 その言葉が真実であるかのように、海面から島ほどもある巨大な大亀が姿を現す。現れた場所は『フレイミング・リーヴァー』号のすぐ近くであり、なんと甲羅の一部が破れて、その中から雄叫びとともに盗賊ギルドの兵士たちが現れると、縄梯子やフック付きの投げ縄を使い、次々と『フレイミング・リーヴァー』号に乗り込んでくる。


 戦いの第二幕が上がろうとしていた。






「この武器はスゲェのよ。引き金引くだけで偉そうな騎士も不気味な魔法使いも殺せるんだぜ。理屈はよくわかんねぇが、とにかくスゲェのよ。使い方も簡単なんだぜ。まあ、とりあえず使い方を教えて……、バッカ! 銃口を覗くんじゃねぇ! 死にてぇのか!」


         ―― ゴブリンの砲術訓練官〝片目の〟アブドル ――


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