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さよなら  作者: ゆり
19/29

19、絵里→ドアの前で

あれから歩き続け、気付けばケンの家の近くまで来ていた。

何でなんだろう・・・。

会いたくないから電話に出ないし、ケンが嫌なのに。

勝手に足がケンの家の方向に向かっていく。

嫌なのに、

浮気されたかもしれないのに、

何で?

何でなの??

・・・やっぱり好きだから?

ケンが好き―――

何されても好きなんだって気付いていく。

一歩一歩、ケンの家に近づくうちにわかっていく。

認めたくないけど、好きなんだ・・・。

歩いていたのが早歩きになり、ケンの家が見えてからは走った。

早く会いたい―――


家の前にはケンの車が停まっていた。

玄関をノックして

「おじゃまします」

と言い、ケンの部屋を目指す。

会いたい気持ちが募り、胸が苦しくなる。

そしてケンの部屋の前につき、ドアを開けようとした時・・・

『じゃあ、ケンも決めたんだな』

―――男の声が部屋の中から聞こえた。

たぶん、明さんの声。

絵里はドアを開けようとする手を止めた。

なんとなく、開けてはいけない気がする・・・。

部屋の中ではケンと明さんが話し続ける。

『決めました、やりますよ』

『わかった。じゃあ話進めるからな。』

『東京には卒業してからすぐ行きます。』

・・・東京? どうゆう事なの??

絵里には意味がわからなかった。

しかし、話を聞くうちに理解できてくる。

ケンはあと三ヶ月で東京へ行き、明さんと働くんだ・・・。 それは、絵里とは遠距離になるって事。

頭の中が真っ白になってゆく―――

何も考えられず、絵里はドアの前で呆然と立ち尽くした。

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