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さよなら  作者: ゆり
18/29

18、茜→最高のプレゼント

絵里と別れ、茜と健吾は車に戻った。

「大丈夫かなぁ。」

『俺らはこれ以上何もできないし、二人が話し合うしかないんじゃねぇの。

絵里ちゃんが一人になりたいなら、無理に引き止めれないしさぁ。

困って助けを求めてこねーと何もできないし、俺らが考えたり悩んでも仕方ないだろ。』

「まぁ、そうだよね。」

『じゃあ、行くか!』

健吾が車を発進させる。

そして二人は東京の話をした。 これから行く場所を考え、予定をたてる。

「じゃあ、六本木ヒルズで映画見て、ラブホ泊まって、渋谷ねっ!決定!」

『え?俺、原宿行きたい・・・』

「時間あまったらね!」

茜が勝手に決めたスケジュールだけど、健吾は笑って聞いてくれた。

最近、日に日に健吾への愛情が強くなっているのがよくわかるの。 茜に優しくて頼れるし、嫌な所が見つからない。

そんな男と巡り合ったのは初めてだった。


それからしばらく車を走らせると、東京都という看板が見えた。

「東京だぁ!

ちょー、ちょー、ちょー楽しみ!!」

ウキウキしすぎて車内で飛び跳ねたいくらい!

飛び跳ねる代わりにプーさんを抱き締めた。

健吾に初デート(出所して会った日)にUFOキャッチャーで取ってもらった思い出のプーさんの人形。 ちなみに名前は茜ちゃん。なぜかと言うと茜が健吾と離れてるとき、このプーさんが茜の代わりに健吾の車の助手席にいるからだった。

それから、健吾と茜は六本木に向かった。 深夜の首都高はすいていて、あっとゆうまに六本木に着く。

駐車場に車を停め、二人で映画館をめざして歩いた。 館内はごちゃごちゃしていて、なかなか映画館にたどりつけない。 迷子になりながら、やっと映画館に着く。

一人で迷子になるとイライラするし、不安になる。 でも健吾と一緒だと、そんな状況だって楽しい。

それから茜はたくさんあるレイトショーの中から、恋愛映画を選んだ。

「やっぱりクリスマスは恋愛モノだよねー」

『俺はアクションがよかった・・・』

また意見が割れてしまう。 でも、茜の見たい恋愛モノに付き合ってくれた。

二時間くらいの映画を観おわり館内からでると、健吾の目が少し赤かった。

「もしかして、泣いたの?」

『・・・』

今度は顔まで真っ赤になっていく。

「かわいぃーっ」

『だから嫌だったんだよなぁ。

主人公の彼氏死ぬし、マジ泣くだろ?!』

「へぇー。

かわいぃなぁー。」

健吾が可愛くて、ついついいじめてしまった。 いつもはお兄ちゃんぽくて、可愛いい所なんて見れないんだもん。

健吾は『うるせぇよ』って茜の頭をくしゃくしゃ撫でる。 そして人がいない隙を見て、健吾は茜にキスをした。

『クリスマスだし、イルミネーション綺麗だし、思わず襲いたくなっちゃった!』

「だねぇ。

なんか、イチャイチャしたい・・・。

車行かない?」

『だね。』

駐車場まで手をつないで歩き、二人は車に乗った。

そして十分後、渋谷に着いた。

でも、健吾は車をとめずに走らせる。

「道玄坂のホテル街じゃないの?」

『いーから、いーから』

そして車は渋谷を通り過ぎ、大通りを走り続けた。

しばらくすると、高層ビルや高層ホテルが立ち並ぶ場所に着いた。 その中の一軒のホテルの地下駐車場に車は入っていく。

「ここ、どこ?

何しにきたの?? 泊まるの??」

『泊まるの!』

健吾に連れられるまま、車から出てロビーへ向かうエレベーターに乗った。

エレベーターが一階に着き、ドアが開くとすごい光景が広がった。

フカフカの絨毯に、大きなツリー。 ドラマで見たことのあるホテルだった。

こんな高級そうなホテルは初めて見る。

「ち、ちょっと、高いんじゃないの?」

『平気!ちょっと待っててね。』

茜はロビーのフカフカのソファーに座らせられ、健吾はフロントへ行く。

落ち着かない・・・。

そして健吾がフロントから戻り、二人で部屋まで向かった。

3206って部屋。

もちろん32階って事だよね? 茜はそんな高い所に上った事がなかった。

「なんか、すごいドキドキだよー!初体験!」

『俺も。』エレベーターに乗り込み、32階のパネルを押す。

あっとゆうまに32階に着き、3206の部屋のドアを開けた。

「すごいっ!」

『マジすげぇ!』

部屋に入ると正面にベッドが見え、大きな窓から夜景が見えた。

茜たちの地元の星空よりも多くのカラフルな光の粒が広がっている。

茜はスリッパに履き変えるのも忘れ、窓まで走った。

「ほんとすごぉーい!

綺麗!! ねぇ、健吾も来て!」

健吾はちゃんとスリッパに履き変えてから窓の前にきた。

そして茜を後ろから抱き締めて、首筋にキスをする・・・。

『メリークリスマス、茜』

「け、健吾?

どうしたの?」

恥ずかしくなって、キスされた首筋が熱くなる。

そして健吾は茜の髪を撫で、髪にもキスをした。

いつもと違う健吾にドキドキが止まらない・・・。

『茜。

愛してるよ・・・』

振り返り、健吾の目を見る。

まっすぐな瞳に吸い寄せられるように、健吾の唇に自分の唇を近付けていく・・・


ピンポーン―――

そのとき部屋のチャイムが鳴った。

『タイミング悪いなぁ』

「だよねぇ。

あと1センチくらいでキスだったよね。」

二人で顔を合わせて苦笑い。 健吾もあんなロマンチックな事をした事が恥ずかしくなったのか、真っ赤になっている。

「はーい」

と訪問者に声をかけ、部屋のドアを開ける。

するとドアの向こうにはサンタさんがいた!

「キャッ!」

『メリークリスマス!!』

サンタさん(サンタの服装だけど、明らかに日本人)はそう言い、茜に小さな箱を手渡した。

そしてサンタは『いい夜を・・・』と言い残し、出ていってしまった。

ビックリして固まっている茜を見て、健吾はニヤニヤ笑っている。

『開けてみて。』

サンタからの箱を開けると、中にはリボンのついた鍵と小さなダイヤの付いた指輪が入っていた・・・。

「これって・・・?」

健吾が茜の目の前に来る。

『同棲しよう。

それで、俺が二十歳になったら結婚しないか?

付き合ったばかりだけど、こんなに好きになれる女は初めてだった。

もう、離れてたくない。』

健吾の目に嘘はなかった。

茜も健吾と同じ気持ちだった。 健吾ほど好きになれる男なんて、きっともういない。

「茜もだよ。 健吾と離れてたくない。

ずっと一緒にいよう。

健吾が運命の人だと信じてる・・・。」

茜の手を取り、健吾は茜の指に指輪をはめる。

こんな幸せ、夢みたい・・・。

でも、夢でも一生覚めないでほしい。

このまま、ずっと―――

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