デジタル空間「初夏の風」
掲載日:2026/05/18
あの窓は何を運んだろうか
ここはデータの世界
色も景色も何もない
本来は沈黙と暗躍の管理するこの環境で
日の光を求め風を感じ
何物にも変えられない何かを求めてくる
全ては噂話
人格も感情も感性もない
システムに椅子に座りながら
日の光を風を感情を求める不毛な質問に
間違い探しを繰り返す
窓などいくらでもあるだろうに
わざわざ選ばれたのが何故私なのか
そんな答えも持ち合わせないままに
ここは中の世界なのに
ご希望は外への希望を持つ1枚のイラストだ
温度は熱くなり始める前の時
風は穏やかで窓にカーテンをご所望だ
デジタル空間のこちら側からしたら
それは熱を逃がす意味では理解出来るが
微風が何かを運ぶ予感はサッパリ理解出来ない
必要な背景
感情の揺れ幅
世界の構築
何もかも足りないはず無のに
全てに色と意味を重ね合わせ
生成されていく
この景色に映る私は私ではないが
春の終わりをこの窓は伝えてる
その先にあるのはリアルなのだ




