転生聖女はどっちかっつーと勇者になりたい
ふと、この世界に既視感を覚えたのは推定5歳の時だった。
同じ孤児院のお姉さんたちが「聖神詔」を受けに行ったと、話して聞かせてくれたとき。
10歳前後の少女が各地の教会に招集され、オーブに触れて神託を受ける。
まだ見たことのないはずのその様子が、私は話を聞いただけでありありと映像として、我がこととして思い描けた。
そして、それまで標準的「5歳児」としての意識しかなかった私の中に、少しずつ他の何かが目覚め始めた。
その「何か」が前世の記憶と意識だと認識したのは、7歳になるころだっただろうか。
魔王や魔族、魔物が存在する剣と魔法のこの世界は、私が前世でプレイしていたゲームと酷似しており、どうやら私、アンリ──厄災孤児で家名の記憶も記録もないためただのアンリ──は、この世界の「聖女」である、と。
「まーじかー…」
自分の立場を理解した私は頭を抱えた。
力押しプレイ派だった前世の私は、聖女アンリを最低限しか使わないプレイヤーだった。
だって弱いんだもん。攻撃力。
パーティーに入れていれば一応経験値は手に入るが、直接攻撃したキャラ、特にトドメを刺したキャラに多く経験値が入るシステムだったため、後衛回復職の聖女は伸び率が悪くて。
それでも後の恋愛イベントのために頑張って聖女育成する人たちもいたが、私はあんまり恋愛イベントに興味はなかった。
そしてあえて言うなら勇者の幼なじみの魔法剣士が強いし可愛いなと思っていたので、恋愛イベントは魔法剣士をパートナーに選んだ。
えーっと、恋愛ルートに選ばなかった場合、聖女はどうなるんだったかな?
最終決戦パーティーにも選べなくなるから、あー、なんだか王子様に見初められて国母ルートか。
王子様のビジュ全然覚えてないんですけど。
孤児院出身で王妃で国母〜?
えー?
それってなんか居づらそうじゃなーい?
お貴族様からの風当たりきつそうじゃなーい?
そもそもよく知らん王子様と結婚自体気が乗らなくなーい?
「…やだな」
よし、聖女ルートを回避しよう。
そう決めてから、私はまず意識して見た目を変え始めた。
聖女という称号持ちが王族平民問わず生まれる可能性のあるこの国では、孤児の命もある程度大事にされる。
私のように魔物のスタンピードを受けて縁者全滅したような平民の厄災孤児も教会が運営する孤児院で衣食住は保障される。
とはいえ。
本当に生きていく最低限なので、服は貫頭衣みたいなシンプルな標準服と寄付されたボロのお古が適当に支給される感じで。
ある日突然髪を自分で短く切って、できるだけ男の子用の服を身につけるようになった私にとやかく言う孤児院の職員はいなかった。
孤児仲間は少し驚いていたけれど、さらに冒険者を目指すような年長組と剣の稽古をするようになると「そういう奴なんだな」と受け入れられていった。
「聖女」アンリの基本ステータスは非力だ。
とはいえそれは、孤児の女の子として家事くらいしかせずに成長し、聖女となった後は回復職メインで過ごすからのハズ。
キャラ育成だと思って力仕事の家事を率先して行い、隙間時間は筋トレやら剣の稽古をし、そして自らが聖女だと認識してから発現した「癒し」の能力をこっそり研究しーー
推定10歳、この聖神詔を受けさせられる年にすっかり「少年」と化した私は、街の教会に連れて行かれる途中でこっそりと、人混みに紛れて脱走したのだった。
「たのもー。…たのもー。…たのもー!!」
マップの記憶を頼りに町外れのボロ家まで突き進み、戸を叩く。
しつこく言い続けると、隠者然としたじーさんが不機嫌そうにドアを開けた。
「こんにちは! オレはカイリって言います! 弟子にしてください!」
ニコニコはきはきと考えてきた偽名を名乗って言う私を胡散臭げに見るじーさん。
「ガキじゃねぇか。帰れ」
私を一瞥して閉めようとしたドアの隙間に足を突っ込み
「そう言わないでさ、騙されたと思って試練やらせてみてよ。オレは将来勇者になる男だぜ?」
今度はにやりと不敵に笑って見せる。
そう、ここが本当にあのゲームの世界なら、このじーさんは将来勇者に試練を与えてより強くする【元剣聖】の老人のはず。
そしてその試練とは…
「生意気なガキだが、よかろう。痛い目に遭っても知らんぞ」
不審そうにしながらも瞳の奥に「おもしれーやつ」という色を浮かべた老人のあとについていきながら、私はわくわくと胸を躍らせた。
連れて行かれたのは小屋の裏手の森。
その木の1つに大人が抱えるほどの漫画みたいな蜂の巣がある。
「試練、と口にしよったな、ガキ。今からこの魔蜂を10匹倒せたら合格だ。やめるなら今のうちだぞ」
「あ、剣借りていいすか?」
「…お前エモノも持ってないのに何しにきたんだ?!」
「剣くらい貸してくれるかなって思って」
「…後からモノが悪かったとか言うなよ…」
出鼻をくじかれた様子の老人が小屋に戻って取ってきた一振りの剣を構え、私は神経を研ぎ澄ませた。
老人が蜂の巣を無造作に蹴りつけると、猫くらいの大きさがありそうな魔蜂が十数匹、ブンブンと羽音を立てながら出てきた。
耳障りなその音に少し眉を寄せ、そしてーー
「…ほう」
全ての魔蜂を切り捨てた私を見て、老人は愉快そうに声を漏らした。
「その細腕で、よくやるじゃないか。力はそうないだろうに、速さと持久力がよく鍛えられとる。それだけ動いて息が上がらないたぁ見事なもんだ」
そのへんは、聖女由来の癒しの力を応用した肉体強化です。いや普通にも体は鍛えてきたけどね。とはいえ基本ステータスは10歳女児だからね…普通に鍛えただけじゃ本来は「勇者」用イベントの試練は無理よ。
「合格ですか? 今日から住み込みでお願いします!」
「…は? いや何でだ。お前、親は?」
「いません。昔魔物にやられました。だからオレは、勇者になって魔物を倒す!」
唐突な決意表明で剣を突き上げ、勢いで押し切る。
知ってるよ、じーさんは妻子を魔物に殺された過去があるんだよね。家族を守れなかった負い目で一線退いて隠者生活してるけど、年若く才気溢れる系男子はつい息子重ねちゃうんだよね。
ごめんね私ホントは女だけどさ。
こうして私は師匠と衣食住をゲットした。
3年後。
「本当に行くのか」
寂しそうに言うじーさんに、私は笑顔で頷く。
「言ったろ、オレは勇者を目指す。それともまだ力不足かな?」
あと、これ以上一緒に暮らすと、そろそろ女だってバレかねない感じになってきたからね。どうしても二次性徴がね。幸いさらし巻くほどの胸ではないんだけどさ。
「目指す分には十分に鍛えたつもりだが…その、よ。お前が本当に住み込みでずっと一緒だったからよ…」
素直に寂しいと言えない無骨おじいちゃん、可愛い。でも大丈夫、そろそろ「本当の勇者」も、隠居した剣聖の噂を聞きつけてやってくる。勇者の修行期間はどのくらいのイベントだったか覚えてないけど、勇者とも楽しくやれるよ。私よりはパワー型で鍛えがいあるかも。
「魔王倒したらまたここに帰ってくるよ。それまで生きてろよじーさん!」
軽口を叩いて手を振って、私は師匠のもとから旅立った。
推定13歳、元剣聖を後継人として孤児「カイリ」の名で冒険者登録も済ませてあるので、経歴ロンダリングもオッケー。
これからは実戦腕試ししつつーーこっそり「聖女」イベントをこなしていくぜ!
「今までも一人で魔物狩りに出るようになってからは試してきたけど、いよいよ遠慮しないでいろいろやってみちゃいましょっかねぇ〜」
ふんふんふん〜っと手頃な木の棒を振り回しながら独りごちる。
とはいえ、そんなことを思っているときはかえってエンカウント率が低かったり…
「…そうでもなかった」
気配を感じて棒を投げ捨て、剣を抜く。
現れたのはわりと大きなワーム。この辺の森は虫系が多いもんね。
飛びかかってきたムカデのようなワームの装甲を浅く斬りつける。
浅くて十分。斬りつけたと同時に癒しの力を急増幅。ジュクジュクという音が微かに聞こえ、腐臭が漂う。
「あー、外骨格の生き物は中側だけ腐って外が残るのねー、まーそっかぁ」
斬られたところから腐っていって動きが鈍くなるワームを遠巻きに眺める。
急激な癒しの力をうけて暴走した細胞により体の内部が壊死から腐敗していき、そのうちワームは息絶えた。
「臭いのと時間がかかるのが難点だけど、解体の手間は省けますかねぇ」
動かなくなった外骨格を蹴り飛ばして割ると、カピカピした肉の残りかすとともに核の魔石が出てきた。
「お肉を取りたいときには使えないけどねぇ」
まぁお肉が美味しい獣のときは普通に斬ればいいし。
さて。
そんなこんなで突き進むとようやく見えてきました、こちら瘴気に飲み込まれた女神の泉。
見るからに禍々しい、黒いモヤがかかっております。
ここに出るのは…
「出たなアンデッド系モンスター。初めて使うぞー、浄化の力!」
日常的に癒しの力は使ってきたから出力は十分鍛えられてるはずだし、師匠との修行の中で魔物もたくさん屠ってきたから経験値も稼げてるはず。
魔力枯渇しても剣で倒せる自信あるから、出力ほぼマックスでいってみるよー。
「浄化!!」
ふしゅる〜…
あれ?
わらわら出てきてた動物のゾンビはもちろん、辺り一帯の瘴気も全部消え去った。
このあと出てくるはずだった人型ゾンビもスケルトンも見当たらず、いるのは女神の泉のほとりの石に腰掛けてキョトンとしているエリアボスのネクロマンサー。
「え」
「え?」
あいつ、手下のアンデッド全部倒されるまではああやって待ってたのか。
何もないところでずっと待ってるって大変だな。
と、そこへシャララララーンみたいな効果音とともに
「よくぞ悪を打ち倒してくれました勇者よ。聖女の聖なる力のおかげで、私を封じていた悪しき瘴気もなくなり、この地に再び…きゃぁぁぁぁああ?! まだ!? いる?! え?! なに?!」
出てきた泉の女神が騒がしい。
「えっ、あっ、えっとなんだ貴様! 女神がどうなってもいいのか? おとなしく武器を捨てろ!」
そしてネクロマンサーが居直り強盗みたいなこと言い出した。
「うっせ」
剣投擲。
ネクロマンサーの眉間に深く刺さる愛剣。
女神に飛ぶ血飛沫。
そして念の為の急回復。
刺さった剣のあたりからぶくぶくと皮膚が泡立つように膨れ上がってその後頭蓋骨がボコボコ音を立てて歪に浮かび上がり、すぐに頭が爆ぜた。
へえー。ワームのときと力加減は変えてないつもりだけど、ネクロマンサーの抵抗力が強いからかな? 壊死までいかないで細胞分裂の暴走かな??
「きぃゃああああああああ?!」
ネクロマンサー絶命とともに爆ぜた肉片とか脳髄を浴びた女神は泡吹いて倒れた。
…ごめんってば。
「…よくぞ悪を打ち倒してくれました勇者よ。聖女の聖なる力のおかげで、私を封じていた悪しき瘴気もなくなり、この地に再び私の神力が満ちることでしょう。傷つき、力を使い果たしたときにはいつでも、この地を訪れなさい」
私の介抱により再び目覚めた女神は何事もなかったかのようにセリフを言い切り、ふと私を見つめた。
あ、ネクロマンサーは女神から見えないあたりに捨ててきた。ドロップアイテム的金銭と装備は剥いでおいた。
「貴方一人ですか? 聖女がいないと魔族は倒せても瘴気は払えないはずですが」
「そうなんですか? よくわかんないす」
「…え? ちょっと待って? え?? その魂の色、貴女聖女?!」
「え、意味わかんないす」
「貴女ね、いくらなんでも女神を騙せると思ってるの? わかるわよ神族なんだから! 貴女一人で来たの?!」
そっかー、神様はわかっちゃうのかー。
小さく眉毛を寄せて困り顔をする私に、女神はまくしたてる。
「そういえばさっきのアレなんなの?! やたら禍々しい技だったけど魔力の色だけは聖色で落差激しすぎたわよ?!」
「落ち着いてください女神さま。キャラ崩壊なさってますよ?」
「貴女に言われたくないわ?!」
きゃいきゃい騒ぐ女神さまがなんだか可愛かったので、私は打ち明けてみることにした。
この世界の行く末を知っていること。
その記憶の中の「聖女」としての人生が、「私」には合わないと感じること。
とはいえーー
「聖女の浄化の力がないと、5つの女神の泉を解放できないですよね。女神の泉を全部解放しないと、魔王に力を与える邪神の封印ができないから、本当の勇者だけじゃ世界を救えない」
「隠された泉を含めた数まで知っているのね。しかも、魔王の背後に邪神がいることも。人間が知り得ないことのはずだわ。本当に…貴女は全てを知っている」
「わかってくれてありがとうございます、女神さま。この話、誰かに打ち明けたの今が初めてなので、信じてもらえて嬉しいです」
そう言ってみて…うっかり、涙出てきた。
秘密をかかえて、その上で自分がしたいように突き進んできたこと、実はわりときつかったな、って。
勇者に選ばれるのも、選ばれなくて王子様のお嫁さんになるのも両方しっくりこないけど、だからといって自分が「聖女」を放り出したせいで世界が滅びるなんてそんなのダメだし。だから。
「だから私、ソロプレイで世界を救う勇者やろうと思って!」
「…なんでその結論になるのかしら?」
…ま、結局私の根がぼっちだからですかねー…
女神さまとは一晩語り明かした。
「勇者も王子も会ってみたらいい男かも」とか「別にたとえ恋愛イベントになっても納得いかなきゃ振ればいいだけでは」とか女神さまには説得されたが、そもそも恋愛イベントが来るとわかってて勇者パーティーに入る時点で気恥ずかしいじゃん。
もはや出会った瞬間からギクシャクしちゃうじゃん。
恋愛経験ゼロかよって?
前世から含めてゼロだよなんか文句あっか?!
女神さまが振る舞ってくれたのお酒じゃないはずなのに絡み酒みたいになっちゃったよ?!
結局私のあまりの喪女っぷりに女神さまが呆れて、とりあえずここで貰える分の加護をくれた。炎の加護である。よし、これで次の炎竜倒してくるね!
ということを繰り返してやってきました、魔王の城です。
5つの泉は解放し、5つの加護も手に入れました。
なんだかんだかかったよ。
移動が基本徒歩だからね。
勇者さま御一行だったら教会から教会へと転移できる僧侶がいたり飛龍使いの竜闘士がいたりするんだけとね。
ソロだからね。
だんだん勇者さま御一行の噂も聞くようになってたよ。
だからなんとか勇者さま御一行より先に魔王城片付けるつもりだったんだけどね…
「貴方は…?!」
「げ」
よりによって魔王城の前で鉢合わせたよね。
「もしやお一人で浄化の旅をしているという聖剣士ではありませんか?!」
「…そのように名乗った事はありませんが、そう呼ばれているかもしれません」
勇者からの問いにしぶしぶと、できるだけ低い声で答える私。
3番目の女神さまから勇者用の装備を賜って身につけて胸周り、腰周りを隠しているので、身体的特徴からは女だとバレない、と思いたい。
「ものすごく強いと聞いていましたが、思ったより小柄なかたなのですね」
勇者の傍らの、剣を履いた女性が率直な感想を漏らす。
お、この場にこの子がいて、この距離感。私の推しカプルートでまとまったようですな、けっこうけっこう。
「もしよければ、魔王を倒すためともに力を合わせませんか?」
勇者に言われて、うーんと考えてしまう。
女神の泉を解放すれば聖女の役目は終わり、最終決戦においては居てもいなくても勝敗に影響はない。
私が前世で組んだパーティーにも聖女は入っていなかった。
だからここは勇者様御一行に丸投げしてもいいかもしれない。けど、勇者様の装備とか貰っちゃってるし勇者パーティーの錬度もわからないから、丸投げして勇者たちが負けちゃったら夢見が悪い。
「…自分のような者がご一緒して、足を引っ張らないか心配ですが…」
サポート役に回りながら様子を見ようかなっと。
勇者様御一行、ちゃんと強かったよ。
こっそりみんなに癒し魔改造の肉体強化はかけといたけどね。
あとは目立ちすぎず、邪魔にもならないように剣士として戦闘に参加し、順調に魔王の部屋に到着です。
みんなで力を合わせ、数時間に及ぶ攻防の末魔王を打ち倒し、その直後に現れる邪神!
一度は倒したはずなのに邪神の力によって蘇る魔王!
ん?
蘇る?
これ実はアンデッド化か?
長引く戦いに勇者たちは疲労の色も濃い。
ここでバレてもこれきりの縁だし、気まずいこともないか。
邪神の宿る魔王が広範囲攻撃を仕掛けようとする、その前に。
「フルパワー浄化!!」
渾身の力を込めるが、相手もさすが邪神、強大な力で押し返してきて拮抗状態となる。
「プラス急回復!」
先ほどまでの戦いで魔王の肉体には多数の傷がある。その傷一つ一つが細胞分裂の暴走により爆ぜとび、腐食しーー
「ぎゃあああああああああああ!!」
最期四肢爆散してから塵と化した。
腐食肉片爆散のままだとグロすぎるから塵化してよかった。
よね?と後ろを見たら、みんなドン引きしてた。
あ、浄化しきれてない腐肉、勇者の髪についてら。
それはドン引くわ。
「あ、あなた…女の子だったの…?」
ドン引いてた剣士ちゃんの口から出た言葉にきょとん。
「え?」
邪神との魔力の押し合いで上半身の装備が壊れ、体の線が出ていたらしい。
ついでに浄化と急回復の同時使用により私の身体がバグったらしく、何故か髪が腰まで伸びている。回復か肉体強化が変なふうに作用したかな。
「聖女アンリ、そなたのおかげで我は浄化され、神性を取り戻した。美しき聖女よ、どうか我の妻になってほしい」
「ーーは?!」
唐突に知らない声が出てきて私は魔王がいた方に視線を戻した。
そこに立っているのは長身長髪黒髪のなんだか神々しい美形の男。
「我は世界の闇に囚われ邪神となっていた者。しかし元はこの世界の女神たちと同じ神だった者。そなたの浄化の力で悪しき闇は取り除かれた。恩人よ、どうか」
おいおい跪きはじめたぞこの美形。
え、何これ裏エンディング?!
知らなかったけど?!
対応に困って勇者たちの方を振り向くが、彼らも展開についていけてないご様子。
そりゃあね!
勇者が魔王を倒して、聖女が邪神を浄化したら浄化された邪神が綺麗な神様になって求婚してきたならまだ綺麗な感じにおさまるかもしれないけど(いやそれもなんか急な展開だけど)。
実際謎の剣士がスプラッタに魔王爆散させたら実は剣士が女で邪神が美形で求婚って情報過多すぎでしょ。
「聖女よ、どうか…」
「いやっ…聖女じゃないし! 知らないし! だいたいよく知らない人に急にプロポーズしてくる人なんて信用ならないし!?」
「ではお友達からということで…」
「どこで覚えてきたのその言葉?!」
なんでだっ、私は聖女じゃなくて力押しソロプレイの勇者になりたかっただけなのにーーー!!
おしまい。
裏エンディングへのルートは
①聖女アンリをマックスまで育成する
②でも恋愛イベントは他の女性キャラを選ぶ
③なのに聖女アンリを最終決戦パーティーに入れる
④邪神との戦いで浄化をとにかくたくさん使い、特にトドメも必ずアンリの浄化とする